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身体測定器・医療計測器市場レポート|数量減でも売上+2.8%

#市場レポート #市場規模 #ECデータ
身体測定器・医療計測器市場レポート キービジュアル

本記事は、血圧計・体重計・血糖値測定器などの家庭用計測機器をECで販売する事業者・メーカーの方に向けた市場レポートです。主要ECモールにおける2026年4〜6月の身体測定器・医療計測器市場の推定売上は約15.53億円(前年同期比+2.8%)、推定販売数は約27.1万点(同▲3.2%)、平均単価は約5,737円(同+6.2%)でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。売れた点数は減っているのに売上は伸びる、「台数は増えないが1台あたりの価格が上がる」構造を、サブカテゴリ別・価格帯別に読み解きます。

本レポートのサマリー

  • 市場規模: 約15.53億円(前年同期比 +2.8%)
  • 販売数量: 約27.1万点(前年同期比 ▲3.2%)
  • 平均単価: 約5,737円(前年同期比 +6.2%)
  • 主要サブカテゴリ: 血圧計(31.6%)/体重計・体脂肪計・体組成計(23.1%)/血糖値測定器(12.6%)
  • キートレンド: 数量減・単価高で売上増/日常的に測る機器が伸び、一時的に需要が高まった機器は反落

身体測定器・医療計測器のEC市場規模と推移

2026年4〜6月の身体測定器・医療計測器のEC市場規模は約15.53億円、前年同期比+2.8%でした。推定販売数は約27.1万点で▲3.2%と減った一方、平均単価は約5,737円で+6.2%と上昇しています。売上の伸びは買う人が増えたからではなく、1点あたりの単価が上がったことで生まれています。健康診断や新生活の時期に需要が動く通年型のカテゴリですが、需要の総量は拡大していません。上位カテゴリ全体の動きは医薬品・コンタクト・介護のEC市場規模レポートで扱っており、本記事はそのなかの身体測定器・医療計測器カテゴリを深掘りします。

指標2026年4〜6月前年同期前年同期比
推定売上約15.53億円約15.11億円+2.8%
推定販売数約27.1万点約28.0万点▲3.2%
平均単価約5,737円約5,404円+6.2%
主要ECモールの身体測定器・医療計測器カテゴリ推定値(Nint ECommerce調べ・推計値)

数量が減って単価が上がる市場では、値下げで点数を取る打ち手の効果が出にくくなります。平均単価は前年同期の5,404円から5,737円へ333円上がりました。この333円分をどう取りにいくか、品揃えの重心をどこに置くかが、来期の売上を左右します。

サブカテゴリ別の構成と勝ち負け

市場の中心は血圧計で、構成比31.6%・前年同期比+13.8%と市場全体を大きく上回りました。次に大きい体重計・体脂肪計・体組成計も23.1%・+5.9%で伸び、この2カテゴリで市場の54.7%を占めます。一方で聴診器は▲15.5%と最も減少幅が大きく、体温計(▲5.2%)、パルスオキシメーター(▲2.3%)も前年を下回りました。血糖値測定器は平均単価10,949円と最も高い一方、構成比12.6%・▲0.1%で横ばいです(Nint ECommerce調べ・推計値)。

サブカテゴリ構成比前年同期比平均単価
血圧計31.6%+13.8%7,210円
体重計・体脂肪計・体組成計23.1%+5.9%5,281円
血糖値測定器12.6%▲0.1%10,949円
聴診器7.6%▲15.5%7,281円
体温計6.3%▲5.2%2,530円
パルスオキシメーター5.4%▲2.3%6,113円
主要ECモールの身体測定器・医療計測器サブカテゴリ別構成比・前年同期比(2026年4〜6月・Nint ECommerce調べ・推計値)

伸びている血圧計と体組成計は、いずれも定期的に測って記録する使い方が想定される機器です。反対に減っている体温計とパルスオキシメーターは、必要な局面でまとめて買われた反動が出ている段階にあります。関連するカテゴリの動きは治療機器市場レポート衛生用品市場レポートでも扱っており、あわせてご覧いただくと同一顧客層の支出の広がりが見えます。

価格帯別の販売構成と購買行動

平均単価(約5,737円)を基準に低・中・高の3価格帯で売上構成比を見ると、中価格帯44.7%と高価格帯44.5%がほぼ二分し、低価格帯は10.8%にとどまります。金額の約9割が中価格帯以上で生まれている市場です。

価格帯売上構成比
低価格帯10.8%
中価格帯44.7%
高価格帯44.5%
主要ECモールの身体測定器・医療計測器 価格帯別売上構成比(2026年4〜6月・Nint ECommerce調べ・推計値)

低価格帯: 体温計など単機能の買い足し

売上構成比10.8%の低価格帯は、平均単価2,530円の体温計をはじめ、機能を絞った単機能モデルが中心のゾーンです。すぐ手に入ることが優先され、在庫の有無と納期が決め手になります。金額の比重は小さいものの、初めて買う顧客の入り口です。ただし体温計自体は▲5.2%と縮小しており、この帯だけで売上を積み上げる設計は取りにくくなっています。

中価格帯: 家庭向けの血圧計・体組成計

売上構成比44.7%の中価格帯が、この市場の主戦場です。血圧計(平均単価7,210円)や体重計・体脂肪計・体組成計(5,281円)の家庭向けモデルが並ぶゾーンで、いずれも前年を上回って伸びています。継続して使う前提で選ばれるため、測定のしやすさ、家族での使い分け、記録の残しやすさといった仕様の差が比較の対象になります。価格だけでは決まらない帯です。

高価格帯: 血糖値測定器・通信対応の多機能モデル

高価格帯(44.5%)は、平均単価10,949円の血糖値測定器や、通信・アプリ連携に対応した多機能モデルが金額を支えています。1件あたりの金額が大きく、初回購入後の再訪をどう設計するかが売上に効きます。血糖値測定器そのものは▲0.1%と横ばいですが、市場の単価上昇(+6.2%)はこの帯の存在が前提になっています(Nint ECommerce調べ・推計値)。

身体測定器・医療計測器の事業者が来期取るべき3つの打ち手

ここまでの市場データをふまえ、身体測定器・医療計測器をECで扱う事業者が来期に向けて取るべき打ち手を3つに整理します。

打ち手1: 日常的に測る機器へ品揃えの重心を移す

血圧計(31.6%・+13.8%)と体重計・体脂肪計・体組成計(23.1%・+5.9%)で市場の54.7%を占め、伸び率も市場全体の+2.8%を上回ります。対して聴診器は▲15.5%、体温計は▲5.2%と縮小しました。定期的に使う機器と、必要な局面だけ使う機器で明確に差がついているため、在庫と広告費の配分を前者に寄せる判断が有効です。縮小カテゴリの棚を前年並みに保つと、在庫が重くなります。

打ち手2: 数量ではなく単価で売上を積む設計に切り替える

販売数が▲3.2%と減るなかで売上が+2.8%伸びたのは、平均単価が5,404円から5,737円へ+6.2%上がったからです。中価格帯44.7%・高価格帯44.5%と金額の約9割が中価格帯以上に集まっている以上、上位モデルへの案内をどう設計するかが売上を決めます。単機能モデルからの買い替え提案や、家族での併用を前提にした訴求が起点になります。

打ち手3: 競合の品揃えと価格帯を見て自社の帯を決める

中価格帯と高価格帯がほぼ二分するこの市場では、どの帯にどれだけ商品を置くかが競争力を左右します。Nint ECommerceでは、主要ECモールの競合ショップがどのサブカテゴリ・どの価格帯で商品を展開しているかを把握でき、自社の品揃えと価格設定を組み直す材料になります。空いている帯を見つけてから在庫を仕込む順序に変えたいところです。

よくある質問(Q&A)

身体測定器・医療計測器のEC市場規模はどのくらいですか?

主要ECモールにおける2026年4〜6月の推定売上は約15.53億円で、前年同期比+2.8%でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。推定販売数は約27.1万点で▲3.2%、平均単価は約5,737円で+6.2%です。

主要ECモールで伸びているサブカテゴリはどれですか?

最も伸びたのは血圧計で、構成比31.6%・前年同期比+13.8%でした。体重計・体脂肪計・体組成計も23.1%・+5.9%で伸長し、この2カテゴリで市場の54.7%を占めます。いずれも継続して使う前提の機器です。

売上が集まる価格帯はどこですか?

中価格帯が44.7%、高価格帯が44.5%とほぼ二分し、低価格帯は10.8%です。金額の約9割が中価格帯以上に集まり、家庭向けの血圧計・体組成計や通信対応の多機能モデルが柱です(Nint ECommerce調べ・推計値)。

販売数が減っているのに売上が伸びているのはなぜですか?

平均単価が5,404円から5,737円へ+6.2%上昇し、数量の▲3.2%を上回ったためです。多機能・通信対応モデルへの支出が増え、1点あたりの金額が上がったことが売上増につながっています(Nint ECommerce調べ・推計値)。

まとめと、より深く分析するためのヒント

  • 2026年4〜6月の身体測定器・医療計測器EC市場は約15.53億円(前年同期比+2.8%)。販売数▲3.2%に対し平均単価+6.2%で、単価上昇が売上を牽引。
  • 血圧計(31.6%・+13.8%)+体重計・体脂肪計・体組成計(23.1%・+5.9%)で市場の54.7%。聴診器▲15.5%・体温計▲5.2%は縮小。
  • 価格帯は中(44.7%)と高(44.5%)がほぼ二分し、低は10.8%。金額の約9割が中価格帯以上で、上位モデルへの案内設計が売上に直結。

こうした動向は、自社が扱うブランドや型番の単位ではどう見えるでしょうか。Nint ECommerceでは、主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)の身体測定器・医療計測器カテゴリを、サブカテゴリ・ブランド・商品単位で深堀りし、競合ショップの売れ筋や価格帯、買い替え需要の先読みに活用できます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

関連サービス・資料

執筆者の視点

データを眺めて意外だったのは、売れた点数が前年より減っているのに市場全体が伸びていた点です。伸びの主役は、血圧計や体組成計という「毎日測る」機器でした。必要なときだけ買われる機器は軒並み前年を下回り、同じ売り場でも買われ方が違うことが数字に出ています。点数を追うか単価を追うかで来期の打ち手は変わる市場だと感じました。

対象期間: 2026年4月〜2026年6月/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: 身体測定器・医療計測器

この記事を書いた人

山本真大 / 株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

note:https://note.com/nint_ecommerce

株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。

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