ハンカチ・ハンドタオル市場レポート|売上+7.8%
本記事は、ハンカチ・ハンドタオルをECで販売する事業者・メーカーの方に向けた市場レポートです。主要ECモールにおける2026年5〜7月のハンカチ・ハンドタオル市場の推定売上は約5.16億円(前年同期比+7.8%)、推定販売数は約40.5万点(同+4.5%)、平均単価は約1,274円(同+3.2%)でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。売上・販売数・単価の3指標がそろって前年を上回りました。ただし最大のサブカテゴリであるハンドタオルの伸びは+2.5%にとどまり、成長を引っ張ったのはレディースハンカチです。その構造をサブカテゴリ別・価格帯別に読み解きます。
本レポートのサマリー
- 市場規模: 約5.16億円(前年同期比 +7.8%)
- 販売数量: 約40.5万点(前年同期比 +4.5%)
- 平均単価: 約1,274円(前年同期比 +3.2%)
- 主要サブカテゴリ: ハンドタオル(45.3%)/レディースハンカチ(36.3%)/メンズハンカチ(13.3%)
- キートレンド: レディースハンカチが+15.3%で成長を主導/メンズハンカチは▲0.4%で横ばい/売上の68.5%が中価格帯に集中

ハンカチ・ハンドタオルのEC市場規模と推移
2026年5〜7月のハンカチ・ハンドタオルのEC市場規模は約5.16億円、前年同期比+7.8%でした。販売数が+4.5%、平均単価が+3.2%と、数量と単価の両方が前年を上回っています。単価だけが上がる値上げ型でも、数量だけが増える安売り型でもなく、買う人が増えたうえで1点あたりの支払額も上がった形です。より単価の大きい小物市場の動きはバッグのEC市場規模レポートで扱っており、本記事はその周辺にある小物カテゴリを深掘りします。
| 指標 | 2026年5〜7月 | 前年同期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 推定売上 | 約5.16億円 | 約4.79億円 | +7.8% |
| 推定販売数 | 約40.5万点 | 約38.8万点 | +4.5% |
| 平均単価 | 約1,274円 | 約1,235円 | +3.2% |
数量の増加は、買う人・買う回数が増えたことを示します。そのうえで単価も上がっており、同じ枚数でも少し良いものを選ぶ動きが重なっています。1点1,000円台は贈る相手を選ばずに渡せる金額で、購入のハードルが低く、数量と単価が同時に動きやすい価格帯です。
サブカテゴリ別の構成と勝ち負け
市場は4つのサブカテゴリで構成されます。最も大きいのはハンドタオルで45.3%、次いでレディースハンカチが36.3%、メンズハンカチが13.3%、バンダナが5.0%です。前年同期比を並べると、構成比の順位とは違う絵が出てきます。首位のハンドタオルは+2.5%と市場全体の+7.8%を下回り、2番手のレディースハンカチが+15.3%と市場の2倍近い伸びを示しました。メンズハンカチは▲0.4%で横ばいです。
| サブカテゴリ | 構成比 | 前年同期比 | 平均単価 |
|---|---|---|---|
| ハンドタオル | 45.3% | +2.5% | 1,251円 |
| レディースハンカチ | 36.3% | +15.3% | 1,384円 |
| メンズハンカチ | 13.3% | ▲0.4% | 1,420円 |
| バンダナ | 5.0% | +36.8% | 757円 |
市場の伸び+7.8%のうち、金額の増分を最も多く生んだのはレディースハンカチです。構成比で首位ではないサブカテゴリが成長の主役になっており、市場全体の数字だけを見て「ハンドタオルが好調」と読むと実態を外します。メンズハンカチは平均単価1,420円と4区分で最も高いにもかかわらず▲0.4%で、単価の高さが伸びに結びついていません。バンダナは+36.8%と伸び幅が最大ですが、構成比5.0%・平均757円と小さく、市場全体を動かす規模には至らない枠です。ギフトと実用が混在する小物市場の構造は財布・ケース市場レポート、日用品側の動きは生活雑貨市場レポートでも扱っています。
価格帯別の販売構成と購買行動
平均単価(約1,274円)を基準に低・中・高の3価格帯で売上構成比を見ると、中価格帯が68.5%と大半を占め、高価格帯が24.8%、低価格帯が6.7%と続きます。販売数量では低価格帯が22.1%、高価格帯が9.5%で、金額と数量のどちらで見ても中価格帯が中心です。多くのカテゴリで起きる「数量は安いもの・金額は高いもの」という二層構造が、この市場では起きていません。
| 価格帯 | 売上構成比 |
|---|---|
| 低価格帯 | 6.7% |
| 中価格帯 | 68.5% |
| 高価格帯 | 24.8% |
低価格帯: 実用の買い足し・まとめ買い
低価格帯は、日常使いのハンドタオルやバンダナ(平均757円)を複数枚まとめて買う実用需要が中心です。販売数量では22.1%を占めますが、売上構成比は6.7%にとどまります。洗い替えや紛失時の補充として買われるため、決め手は枚数あたりの価格と手軽さです。ブランドや包装より、必要な枚数がすぐ届くことが優先されるゾーンです。
中価格帯: ギフト単価帯が市場の本体
売上の68.5%を占める中価格帯が、この市場の本体です。レディースハンカチ(平均1,384円)やメンズハンカチ(同1,420円)といったブランド小物が中心で、手土産・プチギフト・お礼の品として選ばれる金額帯です。相手に気を使わせず、それでいて安く見えない価格として機能し、ラッピングやメッセージ対応が購入を後押しします。
高価格帯: ギフトセットと素材で選ぶ層
高価格帯は売上の24.8%を占める一方、販売数量では9.5%です。複数枚の詰め合わせやタオルとの組み合わせセット、産地・素材を打ち出した商品が中心になります。内祝いや改まった贈り物など、目的がはっきりした購入が多い帯です。中価格帯ほどの数量は動きませんが金額の4分の1を担っており、品揃えから外すと売上規模に効いてきます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

ハンカチ・ハンドタオルの事業者が来期取るべき3つの打ち手
ここまでの市場データをふまえ、ハンカチ・ハンドタオルをECで扱う事業者が来期に向けて取るべき打ち手を3つに整理します。
打ち手1: 伸びているレディースハンカチに投下を寄せる
レディースハンカチは構成比36.3%で2番手ながら、前年同期比+15.3%と市場全体の+7.8%を大きく上回りました。首位のハンドタオル(45.3%・+2.5%)と比べて伸びしろが明確です。柄・素材のバリエーション拡充、季節ごとの入れ替え、ギフト包装の標準化を、まずこのサブカテゴリに集中させる判断が有効です。構成比が最大の枠に横並びで配分するより、同じ投下量でも売上の増分は大きくなります。
打ち手2: ハンドタオルは「枚数」で単価を組み替える
ハンドタオルは市場の45.3%を占める柱でありながら、伸びは+2.5%と鈍い状態です。平均単価1,251円は4区分でバンダナに次いで低く、単品売りのままでは1件あたりの金額を上げにくい構造です。2〜3枚の組み合わせ販売や名入れ・箱入りで購入単価を引き上げる設計が現実的です。メンズハンカチ(13.3%・▲0.4%)も同様に、ギフト前提の見せ方に組み替える余地があります。
打ち手3: 中価格帯の品揃えを競合と突き合わせて磨く
売上の68.5%が集中する中価格帯は、競合と正面からぶつかる場所です。自社の品揃えがこの帯にどれだけ乗っているか、競合がどの価格・どの柄で並べているかを把握しないと、伸びている需要を取りこぼします。Nint ECommerceでは、主要ECモールの競合ショップがどのサブカテゴリ・どの価格帯で商品を展開しているかを確認でき、自社の品揃えと価格を磨く材料になります。
よくある質問(Q&A)
ハンカチのEC市場規模はどれくらいですか?
主要ECモールにおけるハンカチ・ハンドタオル(ハンドタオル、レディース/メンズハンカチ、バンダナを含む)の2026年5〜7月の推定売上は約5.16億円で、前年同期比+7.8%でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。同じ期間の推定販売数は約40.5万点、平均単価は約1,274円です。
主要ECモールで売れているのはどのサブカテゴリですか?
売上構成比ではハンドタオルが45.3%で最も大きく、レディースハンカチ(36.3%)、メンズハンカチ(13.3%)、バンダナ(5.0%)と続きます。ただし前年同期比ではレディースハンカチが+15.3%と最も伸びており、規模と成長の順位は一致していません。
ハンカチ・ハンドタオルが売れる価格帯はどこですか?
売上の68.5%が中価格帯に集中しています。高価格帯は24.8%、低価格帯は6.7%で、販売数量で見ても中価格帯が中心です。1,000円台のギフト単価帯が市場の本体であり、金額と数量の主役が入れ替わらない構造になっています(Nint ECommerce調べ・推計値)。
ハンカチ市場は男女で動きが違いますか?
データ上は明確に差がついています。レディースハンカチが構成比36.3%・前年同期比+15.3%と伸びた一方、メンズハンカチは13.3%・▲0.4%で横ばいでした。平均単価はメンズが1,420円と高いものの、伸びには結びついていません。
まとめと、より深く分析するためのヒント
- 2026年5〜7月のハンカチ・ハンドタオルEC市場は約5.16億円(前年同期比+7.8%)。販売数+4.5%・平均単価+3.2%と数量と単価の両方が前年超え。
- 構成比の首位はハンドタオル(45.3%)だが伸びは+2.5%。成長を主導したのはレディースハンカチ(36.3%・+15.3%)で、メンズハンカチは▲0.4%。
- 売上の68.5%が中価格帯に集中。1,000円台のギフト単価帯が市場の本体で、品揃えの重心をここに置けているかが売上を分ける。
こうした動向は、自社が扱うブランドや柄の単位ではどう見えるでしょうか。Nint ECommerceでは、主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)のハンカチ・ハンドタオルカテゴリをサブカテゴリ・ブランド・商品単位で深堀りし、競合ショップの売れ筋や価格帯、ギフト期の需要の立ち上がりを読む材料に活用できます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

関連サービス・資料
執筆者の視点
意外だったのは、男女で明暗が分かれていた点です。平均単価はメンズハンカチのほうが高いのに前年並みで止まり、伸びていたのは単価の低いレディースハンカチでした。単価が高い商品ほど強いという思い込みが崩れた格好です。金額でも数量でも中価格帯が中心という構造も、他の雑貨カテゴリではあまり見ません。贈る相手と場面がはっきりした市場ほど価格の散らばりは小さくなるのだと、数字から気づかされました。
対象期間: 2026年5月〜2026年7月/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: ハンカチ・ハンドタオル
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
note:https://note.com/nint_ecommerce
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
■転載・引用について
※本記事の一部転載・引用は歓迎します。
本レポート・ブログの著作権は株式会社Nintまたは執筆者が所属する企業が所有します。
下記の禁止事項・注意点を確認の上、転載・引用の際は出典を明記してください。
【出典:株式会社Nint「記事タイトル」URL(〇年〇月〇日公開・更新)】
引用時のリンク属性については:リリース転載ではなく、記事・グラフ・データの引用の際は、必ず本ブログページのURLを出典元としてご記載お願いします。
※nofollow属性不可
本記事で使用しているデータや市場規模に関する推計値を引用いただく際は、正確な表記と文脈を保っていただけますようお願い申し上げます。また、引用や再利用の際には、事前にご連絡をいただけると幸いです。
■禁止事項
・内容の一部または全部の改変
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる利用
・企業・商品・サービスの宣伝・販促を目的とした転載・引用
■その他の注意点
本レポートを利用することにより生じたいかなるトラブル、損失、損害等について、当社は一切の責任を負いません。この利用ルールは著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません。
■転載・引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社Nint マーケティング・ディビジョン
E-mail: marketing@nint.jp
■Nint ECデータラボをGoogleの「優先ソース」に登録
Googleの「優先ソース」にnint.jpを登録すると、検索結果のトップニュースやAIによる概要・AIモードの回答内で、本サイトの記事が強調表示されやすくなります。最新のEC市場分析を見逃したくない方はご登録ください(Googleアカウントが必要です。登録・解除はいつでも行えます)。