パーティー用品市場レポート|+15%成長・コスプレ+28%
本記事は、風船・パーティーグッズ・コスプレ・お祭り用品などのパーティー/イベント用品をECで販売する事業者・メーカーの方に向けた市場レポートです。主要ECモールにおける2026年2〜4月のパーティー用品カテゴリの推定売上は約18.6億円(前年同期比+15.5%)、推定販売数は約75.0万個(同+1.8%)、平均単価は約2,482円(同+13.5%)でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。販売数の伸びを上回って売上と単価が伸びる、イベント回帰・コト消費が鮮明なカテゴリです。なお本記事はパーティー/イベント用品を扱い、雛人形・五月人形などの節句飾りは別記事の対象で含めません。
目次
本レポートのサマリー
- 市場規模: 約18.6億円(前年同期比 +15.5%)
- 販売数量: 約75.0万個(前年同期比 +1.8%)
- 平均単価: 約2,482円(前年同期比 +13.5%)
- 主要サブカテゴリ: パーティーグッズ(39.2%)/その他(25.3%)/コスプレ・変装・仮装(19.7%)
- キートレンド: パーティーグッズ+装飾小物の集合が市場の柱、コスプレ・変装が最大の伸び(+27.6%)/高価格帯がほぼ半分を占め単価上昇を主導
パーティー用品のEC市場規模と推移
2026年2〜4月のパーティー用品のEC市場規模は約18.6億円、前年同期比+15.5%でした。販売数が+1.8%とほぼ横ばいなのに対し、平均単価は+13.5%と上昇しており、市場は「単価上昇が成長を牽引する」フェーズにあります。本記事が扱うのは風船・パーティーグッズ・コスプレ・お祭り用品などのパーティー/イベント用品で、雛人形・五月人形などの節句飾りは別記事で扱うため、二重計上を避けてここでは含めていません。ホビー全体の動向はホビーのEC市場規模レポートで扱っており、本記事はその中のパーティー用品を深掘りします。集まって楽しむ「コト消費」やイベントへの回帰が、本格的な装飾・衣装への支出を押し上げている構図です。
| 指標 | 2026年2〜4月 | 前年同期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 推定売上 | 約18.6億円 | 約16.1億円 | +15.5% |
| 推定販売数 | 約75.0万個 | 約73.6万個 | +1.8% |
| 平均単価 | 約2,482円 | 約2,187円 | +13.5% |
数量がほぼ横ばいのなか売上が二桁伸びているのは、単価上昇が成長を支えているためです。安価な使い捨ての小物に加え、コスプレ衣装やウェディング装飾といった「ハレの日の本格アイテム」が選ばれ、一点あたりの価値が高まっています。数量よりも、イベント体験を豊かにする品揃えが売上を伸ばす鍵になります。
サブカテゴリ別の構成と勝ち負け
パーティーグッズが市場全体の約4割(39.2%・+10.9%)を占める最大の柱です。次いで「その他」が25.3%を占めますが、これは特定の単一カテゴリではなく、多様な装飾・宴会小物・イベント用品の集合です。つまりパーティーグッズと装飾小物の集合が市場の柱を形づくっており、そのなかで最も大きく伸びているのがコスプレ・変装・仮装(19.7%・+27.6%)です。
| サブカテゴリ | 構成比 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| パーティーグッズ | 39.2% | +10.9% |
| その他 | 25.3% | +17.3% |
| コスプレ・変装・仮装 | 19.7% | +27.6% |
| お祭り・縁日用品 | 7.9% | +14.7% |
| ウェディング | 4.0% | +13.9% |
| 販促品 | 1.6% | ▲1.3% |
| クリスマス | 0.8% | ▲3.1% |
| 花火 | 0.7% | +15.5% |
| 正月 | 0.6% | +12.0% |
市場の柱であるパーティーグッズ(+10.9%)と装飾小物を含む「その他」(+17.3%)がそろって伸びるなか、最大の伸びを見せたのがコスプレ・変装・仮装で+27.6%でした。ハロウィンやイベント、推し活コスプレといった需要が支えていると見られます。お祭り・縁日用品も+14.7%と回復しています。事業者は、定番のパーティーグッズを土台にしつつ、伸びの大きいコスプレ・変装の品揃えやイベント提案に重心を移す判断が有効です。
価格帯別の販売構成と購買行動
パーティー用品は、価格帯ごとに購買の「目的」がはっきり分かれるカテゴリです。平均単価(約2,482円)を基準に低・中・高の3価格帯で売上構成比を見ると、高価格帯がほぼ半分(49.9%)を占め、中価格帯が約4割と続き、本格的なハレの日アイテムへの支出が市場の中心になっています。
| 価格帯 | 売上構成比 |
|---|---|
| 低価格帯 | 10.2% |
| 中価格帯 | 39.8% |
| 高価格帯 | 49.9% |
低価格帯: 風船・紙皿/紙コップ・装飾小物
低価格帯では、風船や紙皿・紙コップ、装飾小物、クラッカーといった使い捨てのアイテムが中心です。1回のイベントで消費される消耗品のゾーンで、まとめ買いや送料無料ラインを満たすための併せ買いが多く見られます。市場全体の構成比は10.2%と最も小さく、安価な小物だけでは売上の厚みを作りにくい層です。
中価格帯: パーティーセット・宴会グッズ・お祭り用品
中価格帯(39.8%)では、パーティーセットや宴会グッズ、お祭り用品が売れ筋です。「イベントに必要な一式をまとめてそろえる」需要が集まり、テーマや人数に合わせたセット商品が選ばれやすく、お祭り・縁日用品の回復がこの厚みを下支えしています。
高価格帯: コスプレ衣装・ウェディング装飾・本格イベント用品
高価格帯(49.9%)は、コスプレ衣装、ウェディング装飾、本格的なイベント用品が中心です。市場の約半分を占めるこのゾーンが、平均単価+13.5%の上昇を主導しています。ハロウィンや結婚式といった「ハレの日」に向けて、こだわりの本格アイテムへ支出が向かう動きが鮮明です(Nint ECommerce調べ・推計値)。
パーティー用品の事業者が来期取るべき3つの打ち手
ここまでの市場データをふまえ、パーティー用品をECで扱う事業者が来期に取るべき打ち手を3つに整理します。
打ち手1: 最も伸びるコスプレ・変装の品揃えを厚くする
サブカテゴリのなかで最も伸びているのがコスプレ・変装・仮装で+27.6%です。ハロウィンやイベント、推し活コスプレといった需要を背景に、衣装本体に加えて小道具・ウィッグ・メイク用品まで含めた品揃えと、テーマやキャラクター別に探しやすい商品ページづくりに資源を集中させる判断が有効です。定番のパーティーグッズに依存せず、伸びるコスプレ需要を取りに行くことが起点になります。
打ち手2: 中価格帯の「イベント一式」をセットで価値化する
売上の約4割を占める中価格帯では、パーティーセットや宴会グッズ、お祭り用品といった「イベントに必要な一式」が売れ筋です。風船+装飾+テーブルウェアの誕生日セットや、テーマ別のパーティーキットのように、関連アイテムを組み合わせて単価と満足度を高める設計が有効です。セット化による客単価の引き上げが、数量横ばいの局面で売上を守ります。
打ち手3: 高価格帯は競合の品揃え・価格を見て磨く
市場の約半分を占める高価格帯のコスプレ衣装・ウェディング装飾・本格イベント用品は、品揃えと価格設定が競争力を左右します。Nint ECommerceでは、主要ECモールの競合ショップがどのテーマ・どの価格帯でコスプレ衣装やウェディング装飾を展開しているかを把握でき、自社の品揃えと価格を磨く材料になります。
よくある質問(Q&A)
パーティー用品のEC市場規模はどのくらいですか?
主要ECモールにおける2026年2〜4月の推定売上は約18.6億円で、前年同期比+15.5%でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。販売数は+1.8%、平均単価は+13.5%です。なお本市場は風船・パーティーグッズ・コスプレ・お祭り用品などのパーティー/イベント用品を対象とし、雛人形・五月人形などの節句飾りは別記事の対象で含めていません。
主要ECモールで売れ筋のパーティー用品は何ですか?
パーティーグッズが市場全体の約4割(39.2%)を占めて最も大きく、装飾小物などの集合である「その他」(25.3%)、コスプレ・変装・仮装(19.7%)が続きます。パーティーグッズ+装飾小物の集合が市場の柱で、なかでもコスプレ・変装・仮装が+27.6%と最も大きく伸びています。
パーティー用品でモノが売れる価格帯はどこですか?
売上構成比が最も大きいのは高価格帯(49.9%)で、コスプレ衣装・ウェディング装飾・本格イベント用品が中心です。中価格帯(39.8%)はパーティーセットや宴会グッズが支えます。高価格帯が市場のほぼ半分を占め、平均単価の上昇を主導しています。
なぜ販売数が横ばいなのに売上は伸びているのですか?
コスプレ衣装やウェディング装飾といった「ハレの日の本格アイテム」が選ばれ、高価格帯が市場のほぼ半分を占めるようになったためと見られます(Nint ECommerce調べ・推計値)。数量+1.8%・単価+13.5%という、コト消費・イベント回帰による付加価値化が市場の特徴です。
まとめと、より深く分析するためのヒント
- 2026年2〜4月のパーティー用品EC市場は約18.6億円(前年同期比+15.5%)。数量+1.8%に対し単価+13.5%が成長を牽引。
- パーティーグッズ+装飾小物の集合が市場の柱で、コスプレ・変装・仮装が+27.6%と最大の伸び。お祭り・縁日用品も回復。
- 価格帯で目的が分化。高価格帯のコスプレ衣装・ウェディング装飾が市場のほぼ半分を占め、コト消費・イベント回帰で単価を押し上げ。
こうしたサブカテゴリ別・価格帯別の動向は、自社が扱う商品ジャンルやブランド単位ではどう見えるでしょうか。Nint ECommerceでは、主要ECモールのパーティー用品カテゴリをサブカテゴリ・ブランド・商品単位で深堀りし、競合ショップの売れ筋や価格帯、トレンドの先読みに活用できます(Nint ECommerce調べ・推計値)。
関連サービス・資料
執筆者の視点
データを眺めて印象的だったのは、販売数がほとんど増えていないのに売上が二桁で伸び、高価格帯が市場のほぼ半分を占めていた点です。使い捨ての小物だけでなく、コスプレ衣装やウェディング装飾といった「ハレの日」に向けた本格アイテムへ、生活者の支出が確かに向かっているのだと感じます。なかでもコスプレ・変装が二桁後半で伸びていたのは、イベントや推し活を通じて「集まって楽しむ体験」が戻ってきた証だと読めました。安く一式そろえる段階から、こだわりの一着で当日を彩る段階へ。価格より「その日をどう楽しむか」をどう提案するかが売上を分ける市場だと、改めて数字から見えてきました。
対象期間: 2026年2月〜2026年4月/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: パーティー用品
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
note:https://note.com/nint_ecommerce
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
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