米・雑穀市場レポート|売上+7.8%
米・雑穀EC市場の動向を、主要ECモールのデータから把握したいEC事業者の方に向けたレポートです。2026年2月〜4月は、推定売上が約110億円(前年同期比+7.8%)、販売数量は約204万個(+3.5%)、平均単価は約5,400円(+4.2%)で、売上・販売数・単価が三拍子そろってプラス成長しました。白米の構成比拡大とブレンド米・備蓄米需要の定着が、市場全体を押し上げています(Nint ECommerce 調べ・推計値)。
本レポートのサマリー
- 市場規模: 約110億円(前年同期比 +7.8%)
- 販売数量: 約204万個(前年同期比 +3.5%)
- 平均単価: 約5,400円(前年同期比 +4.2%)
- 主要サブカテゴリ: 白米(72.1%) / 玄米(10.7%) / ご飯パック(6.0%)
- キートレンド: 白米構成比+3.0pt拡大、ブレンド米・備蓄米の定着、ご飯パック+6.0%伸長
米・雑穀市場の規模と推移
2026年2月〜4月の市場規模は約110億円、前年同期比+7.8%で増加しました。販売数量も+3.5%、平均単価も+4.2%といずれもプラスで、量と単価の両面で市場が拡大しています。新米シーズンの令和7年産投入と、価格高止まりを背景としたまとめ買い需要が同時に進行した結果です。
| 指標 | 値 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| 推定売上 | 約110億円 | +7.8% |
| 販売数量 | 約204万個 | +3.5% |
| 平均単価 | 約5,400円 | +4.2% |
米市場は近年、店頭価格上昇とそれに伴うEC・通販へのシフトが続いており、本データの三拍子プラスはこのトレンドの延長線上にあります。食品全体の中でも生活必需性が高い領域として、安定した拡大基調にあります。隣接領域の食品市場レポートもあわせてご参照ください。
サブカテゴリ別の構成と勝ち負け
売上構成比は白米が72.1%で中心、玄米10.7%、ご飯パック6.0%、雑穀・雑穀米4.0%、餅1.3%が続きます。白米が前年差+3.0pt・推定売上+12.4%と他カテゴリを引き離して伸長する一方、玄米と餅は構成比を落としており、主食用途への需要集中が進んでいます。
| 順位 | サブカテゴリ | 構成比 | 前年差(pt) | 推定売上YoY | 平均価格 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 白米 | 72.1% | +3.0 | +12.4% | 約7,100円 |
| 2 | 玄米 | 10.7% | ▲1.1 | ▲2.1% | 約9,200円 |
| 3 | ご飯パック | 6.0% | ▲0.1 | +6.0% | 約4,600円 |
| 4 | 雑穀・雑穀米 | 4.0% | ▲0.2 | +2.9% | 約1,400円 |
| 5 | 餅 | 1.3% | ▲0.2 | ▲3.5% | 約2,800円 |
白米が構成比+3.0pt・売上+12.4%と他カテゴリと比較して伸び幅が際立ち、市場全体の成長を牽引しています。ご飯パック(+6.0%)・雑穀(+2.9%)も売上を伸ばし、簡便性ニーズとブレンドニーズの両方が機能している局面です。事業者は、主軸となる白米のブレンド米・備蓄米・大容量パックの品揃え強化と、ご飯パック・雑穀での簡便食シーンの拡張で、複数の成長軸を組み合わせる余地があります。
価格帯別の販売構成と購買行動
価格帯別の売上構成比は、低価格帯(8,000円未満)49.3%、中価格帯(8,000円〜9,000円)22.9%、高価格帯(9,000円以上)27.9%でした。低価格帯がほぼ半分を占め、5kg〜10kgの小容量・中容量パックでの購買が市場の中心です。
| 価格帯 | 売上構成比 |
|---|---|
| 低価格帯(8,000円未満) | 49.3% |
| 中価格帯(8,000円〜9,000円) | 22.9% |
| 高価格帯(9,000円以上) | 27.9% |
低価格帯(8,000円未満・構成比49.3%)
令和7年産の5kg〜10kgブレンド米・備蓄米、ほほえみ米・極味精米といった生活応援米、コシヒカリ5kgなどが中心です。家庭用の日常消費を支える価格帯で、無洗米・密封新鮮パックなど利便性訴求が共通項です。送料無料・クーポン併用の購買行動が定着しています。
中価格帯(8,000円〜9,000円・構成比22.9%)
10kg前後の白米・無洗米、銘柄米(あきたこまち・ひとめぼれ等)の中容量パックが上位を占めます。日常用と保存用の中間ボリュームで、消費サイクル1〜2ヶ月で買い替える層が中心です。
高価格帯(9,000円以上・構成比27.9%)
20kg〜30kgの大容量米、ブランド米(魚沼産コシヒカリ等)、玄米まとめ買い、ふるさと納税系の銘柄米セットなどが中心です。家族構成が大きい世帯や、まとめ買い・備蓄目的での購入が中心で、購買単価が明確にLTVの高い領域です。

米・雑穀事業者が来期取るべき3つの打ち手
打ち手1: 白米の構成比拡大を取りこぼさない
白米は構成比+3.0pt・推定売上+12.4%と市場の中心を伸ばしています。新米シーズンの令和7年産・ブレンド米・備蓄米といった価格帯別ラインナップと、無洗米・密封パックなどの簡便訴求を組み合わせ、購買体験を効率化することが直接的に売上に効きます。
打ち手2: ご飯パックの定常需要を取りに行く
ご飯パックは構成比6.0%・推定売上+6.0%で安定して伸長しています。単身世帯・共働き世帯の簡便食ニーズが定着しており、まとめ買い箱販売・玄米パック・雑穀ブレンドパックなど商品バリエーション拡大の余地があります。日常用と非常用の両方に訴求できる強みも武器になります。
打ち手3: 雑穀・玄米はヘルスケア軸での再定義で差別化
玄米は構成比▲1.1ptとやや後退しましたが、健康志向の高まりを背景にヘルスケア商材として再定義する余地があります。三十雑穀・スーパーフード系ブレンド・低GI訴求など、栄養機能で差別化することで価格訴求依存から抜け出せます。サブカテゴリ・ブランド・JAN単位の動向はNint ECommerceで自社カテゴリに絞って把握でき、品揃えと価格設計の意思決定の精度を高められます。
よくある質問
米・雑穀市場でいま伸びているカテゴリは?
白米が推定売上+12.4%と最も伸長し、構成比も+3.0ptで市場の中心を担っています。次いでご飯パック+6.0%、雑穀+2.9%が続きます(Nint ECommerce 調べ・推計値)。
平均単価が+4.2%上昇しているのはなぜ?
令和7年産の新米投入と、店頭価格上昇を背景としたまとめ買い(10kg〜30kg)の構成比増加が主因です。ブランド米や備蓄ニーズも単価を支えています(Nint ECommerce 調べ・推計値)。
主要ECモールでの売れ筋傾向は?
主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)の合算推計では、低価格帯はブレンド米・備蓄米の5〜10kgパック、中・高価格帯は無洗米10kg・コシヒカリ等のブランド米まとめ買いが上位を占めます(Nint ECommerce 調べ・推計値)。
まとめと、より深く分析するためのヒント
- 市場は売上+7.8%・販売数+3.5%・単価+4.2%の三拍子プラスで、生活必需品らしい安定成長。
- 白米(72.1%・+3.0pt)が成長の中心、ご飯パック・雑穀も伸長し簡便食ニーズが定着。
- ブレンド米・備蓄米・無洗米といった機能性訴求と、ヘルスケア軸での雑穀再定義が来期の戦略軸。
カテゴリ・ブランド・JAN単位での深掘りや競合比較、トレンドの先読みには、客観的なデータに基づく分析が欠かせません。主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)を横断的に把握することで、品揃えと販促の意思決定の精度を高められます。

執筆者の視点
注目したのは、米市場が「販売数も単価も両方プラス」という稀有なパターンを示している点です。多くの食品ECが量を減らしながら単価で底支えしているなか、米は量と質の両面で需要が拡大しています。背景には店頭価格の上昇でECへの購買シフトが進んでいる構造的な変化があり、令和7年産の新米投入も追い風になっています。事業者にとっては、定番ブレンド米・備蓄米を着実に押さえつつ、ご飯パックや雑穀での簡便食・ヘルスケア軸へ品揃えを広げる二段構えが、来期の差別化につながりそうです。
関連サービス・資料
- Nint ECommerce:サービス詳細 / 導入事例
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対象期間: 2026年2月1日〜2026年4月30日/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: 米・雑穀
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
note:https://note.com/nint_ecommerce
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
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