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コーヒー・お茶用品市場レポート|単価+5.2%・茶道具が+22%

#市場レポート #市場規模 #ECデータ
【最新】コーヒー・お茶用品市場レポート

本記事は、コーヒーやお茶を淹れる・飲むための器具や道具をECで販売する事業者・メーカーの方に向けた市場レポートです。主要ECモールにおける2026年2〜4月のコーヒー・お茶用品カテゴリの推定売上は約14.66億円(前年同期比▲5.5%)、推定販売数は約50.6万個(同▲10.2%)、平均単価は約2,899円(同+5.2%)でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。販売数の減少を単価上昇が一部相殺する構図で、「こだわりの一杯」へ向かう道具選びの変化を、サブカテゴリ別・価格帯別に読み解きます。なお本記事は飲料そのものではなく、マグカップ・急須・コーヒーミル・ドリッパーといった「器具・道具」の市場を扱います。

本レポートのサマリー

  • 市場規模: 約14.66億円(前年同期比 ▲5.5%)
  • 販売数量: 約50.6万個(前年同期比 ▲10.2%)
  • 平均単価: 約2,899円(前年同期比 +5.2%)
  • 主要サブカテゴリ: マグカップ・ティーカップ(35.3%)/茶道具・湯呑・急須(26.5%)/茶ポット・冷水筒(6.8%)
  • キートレンド: マグ・カップ系が▲22%と落ち込む一方、茶道具・急須は+22.5%/数量減を単価上昇が相殺する「こだわり化」

コーヒー・お茶用品のEC市場規模と推移

2026年2〜4月のコーヒー・お茶用品のEC市場規模は約14.66億円、前年同期比▲5.5%でした。販売数が▲10.2%と大きく減少する一方、平均単価は+5.2%と上昇しており、市場は「数量減・単価増」のフェーズにあります。日常的な買い替え需要が一巡し、一杯を丁寧に淹れる道具へ支出が向かう「こだわり化」が、単価上昇の背景にあると見られます。キッチンまわりの道具全体の動向はキッチン用品のEC市場規模レポートで扱っており、本記事はその中のコーヒー・お茶用品カテゴリを深掘りします。なお飲料としてのコーヒーそのものの市場はコーヒー(飲料)のEC市場規模レポートで扱う別の市場であり、本記事(器具・道具)とは対象が異なる点にご注意ください。

指標2026年2〜4月前年同期前年同期比
推定売上約14.66億円約15.51億円▲5.5%
推定販売数約50.6万個約56.3万個▲10.2%
平均単価約2,899円約2,756円+5.2%
主要ECモールのコーヒー・お茶用品カテゴリ推定値(Nint ECommerce調べ・推計値)

数量が二桁減となるなか売上の落ち込みが一桁にとどまっているのは、単価上昇が下支えしているためです。安価な日用マグの買い替えが鈍る一方、急須や電動ミル、ブランド食器といった「長く使う良い道具」への置き換えが進んでいる構図と見られます。数量を追うよりも一点あたりの価値を高める品揃えが、売上を守る鍵になります。

サブカテゴリ別の構成と勝ち負け

コーヒー・お茶用品カテゴリは、マグカップ・ティーカップが市場全体の約3.5割(35.3%)を占める最大の柱です。ただしこの柱は前年から▲22.3%と大きく数字を落としており、市場全体の減少を主導しています。対照的に、第2の柱である茶道具・湯呑・急須は+22.5%と伸び、市場のなかで明暗が分かれています。

サブカテゴリ構成比前年同期比
マグカップ・ティーカップ35.3%▲22.3%
茶道具・湯呑・急須26.5%+22.5%
茶ポット・冷水筒6.8%▲0.9%
ティーポット6.4%▲12.6%
手挽きコーヒーミル5.1%▲7.7%
コーヒードリッパー4.3%+2.0%
主要ECモールのコーヒー・お茶用品サブカテゴリ別構成比(2026年2〜4月・Nint ECommerce調べ・推計値)

最大カテゴリのマグカップ・ティーカップが▲22.3%と沈む一方、茶道具・湯呑・急須が+22.5%、コーヒードリッパーが+2.0%と伸びています。日本茶を急須で丁寧に淹れる「和カフェ」志向や日本茶回帰、インバウンド需要による土産としての和食器の動きが、茶道具の伸びを支えていると見られます。コーヒー側でも、ドリッパーで一杯ずつ淹れるハンドドリップの定着が読み取れます。事業者は、汎用的な日用マグの単価競争から距離を置き、急須・湯呑やドリップ器具といった「丁寧に淹れる・味わう」道具の品揃えに重心を移す判断が有効です。

価格帯別の販売構成と購買行動

コーヒー・お茶用品は、価格帯ごとに購買の「目的」がはっきり分かれるカテゴリです。平均単価(約2,899円)を基準に低・中・高の3価格帯で売上構成比を見ると、中価格帯が約5割、高価格帯が約4割を占め、こだわりの道具づくりへの支出が市場の中心になっています。

価格帯売上構成比
低価格帯8.4%
中価格帯52.5%
高価格帯39.1%
主要ECモールのコーヒー・お茶用品 価格帯別売上構成比(2026年2〜4月・Nint ECommerce調べ・推計値)

低価格帯: 単品マグ・ドリッパー・小物

低価格帯では、単品のマグカップや樹脂製ドリッパー、ペーパーフィルターやスプーンといった小物が中心です。日常使いの買い足しや消耗品の補充として購入されるゾーンで、1点あたりの単価は低く、まとめ買いや送料無料ラインを満たすための併せ買いが多く見られます。市場全体の構成比は8.4%と最も小さく、この層の需要鈍化が数量減を主導しています。

中価格帯: 急須・ティーポット・コーヒーミル

売上構成比が最も大きい中価格帯(52.5%)では、急須や耐熱ガラスのティーポット、手挽きのコーヒーミルが売れ筋です。「自宅で丁寧に一杯を淹れる」体験を支える道具が集まる主戦場で、機能性とデザインの両立が選ばれる条件になっています。茶道具・急須の伸びとコーヒーミルの需要が、この中価格帯の厚みを形づくっています。

高価格帯: ブランド食器・電動ミル・茶器セット

高価格帯(39.1%)は、ブランド食器、電動コーヒーミル、化粧箱入りの茶器セットが中心です。自分へのご褒美や贈答、インバウンドの土産需要が重なり、単価は高く安定した需要が見込めるゾーンです。平均単価が+5.2%と上昇しているのは、この高単価の「こだわり道具」需要が市場全体を下支えしているためと見られます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

コーヒー・お茶用品の事業者が来期取るべき3つの打ち手

ここまでの市場データをふまえ、コーヒー・お茶用品をECで扱う事業者が来期に向けて取るべき打ち手を3つに整理します。

打ち手1: 伸びる茶道具・急須に品揃えの重心を移す

最大カテゴリのマグカップ・ティーカップが▲22%と沈むなか、茶道具・湯呑・急須は+22.5%と市場のなかで明確に伸びています。日本茶回帰やインバウンドの土産需要を背景に、急須・湯呑や和食器の品揃えと、その淹れ方・楽しみ方を伝える商品ページづくりに資源を集中させる判断が有効です。汎用マグの単価競争から距離を置くことが、売上維持の起点になります。

打ち手2: 中価格帯の「淹れる道具」をセットで価値化する

売上の半分を占める中価格帯では、急須やティーポット、コーヒーミルといった「丁寧に淹れる道具」が売れ筋です。ミル+ドリッパー+サーバーのコーヒーセットや、急須+湯呑のお茶セットのように、関連道具を組み合わせて単価と満足度を高める設計が有効です。数量減の局面でも、セット化による客単価の引き上げが売上を守ります。

打ち手3: 高価格帯は競合の品揃え・価格を見て磨く

市場の約4割を占める高価格帯のブランド食器・電動ミル・茶器セットは、品揃えと価格設定が競争力を左右します。Nint ECommerceでは、主要ECモールの競合ショップがどのブランド・どの価格帯で電動ミルや茶器セットを展開しているかを把握でき、自社の品揃えと価格を磨く材料になります。

よくある質問(Q&A)

コーヒー・お茶用品のEC市場規模はどのくらいですか?

主要ECモールにおける2026年2〜4月の推定売上は約14.66億円で、前年同期比▲5.5%でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。販売数は▲10.2%、平均単価は+5.2%です。なお本市場は飲料そのものではなく、マグカップ・急須・コーヒーミルなどの器具・道具を対象としています。

主要ECモールで売れ筋のコーヒー・お茶用品は何ですか?

マグカップ・ティーカップが市場全体の約3.5割(35.3%)を占めて最も大きく、茶道具・湯呑・急須(26.5%)、茶ポット・冷水筒(6.8%)が続きます。ただしマグ・カップ系は▲22%と減少し、茶道具・急須が+22.5%と伸びている点が特徴です。

コーヒー・お茶用品でモノが売れる価格帯はどこですか?

売上構成比が最も大きいのは中価格帯(52.5%)で、急須・ティーポット・コーヒーミルなど「丁寧に淹れる道具」が中心です。高価格帯(39.1%)はブランド食器・電動ミル・茶器セットが支え、平均単価の上昇を下支えしています。

なぜ数量が減っているのに単価は上がっているのですか?

安価な日用マグの買い替え需要が一巡する一方、急須・電動ミル・ブランド食器といった「長く使う良い道具」への置き換えが進んでいるためと見られます(Nint ECommerce調べ・推計値)。数量▲10%・単価+5%という、こだわりの一杯へ向かう付加価値化の動きが市場の特徴です。

まとめと、より深く分析するためのヒント

  • 2026年2〜4月のコーヒー・お茶用品EC市場は約14.66億円(前年同期比▲5.5%)。数量▲10%を単価+5%が一部相殺。
  • 最大のマグカップ・ティーカップが▲22%と沈む一方、茶道具・湯呑・急須が+22.5%。日本茶回帰・インバウンド需要が後押し。
  • 価格帯で目的が分化。中価格帯の「淹れる道具」が主戦場、高価格帯のブランド食器・電動ミルが単価を下支え。

こうしたサブカテゴリ別・価格帯別の動向は、自社が扱う商品ジャンルやブランド単位ではどう見えるでしょうか。Nint ECommerceでは、主要ECモールのコーヒー・お茶用品カテゴリを、サブカテゴリ・ブランド・商品単位で深堀りし、競合ショップの売れ筋や価格帯、トレンドの先読みに活用できます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

関連サービス・資料

執筆者の視点

データを眺めて印象的だったのは、市場最大のマグカップ・ティーカップが大きく数字を落とす一方で、急須・湯呑といった和の茶道具が二桁で伸びていた点です。安く便利なものをそろえる段階から、一杯を丁寧に淹れる時間そのものを楽しむ段階へと、生活者の関心が移っているのだと感じます。数量は減っても単価が上がるこのカテゴリは、価格より「淹れる体験」をどう設計し、どう伝えるかが売上を分ける市場だと、改めて数字から見えてきました。飲料としてのコーヒーそのものではなく、それを淹れる道具に光が当たっているのも興味深い変化です。

対象期間: 2026年2月〜2026年4月/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: コーヒー・お茶用品

この記事を書いた人

山本真大 / 株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

note:https://note.com/nint_ecommerce

株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。

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