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健康食品市場レポート|トクホ+12%・栄養ドリンクは▲10%

#市場レポート #市場規模 #ECデータ
【最新健康食品市場レポート

本記事は、健康食品(栄養ドリンク・トクホ・栄養調整食品など)をECで販売する事業者・メーカーの方に向けた市場レポートです。主要ECモールにおける2026年2〜4月の健康食品カテゴリの推定売上は約29.4億円(前年同期比▲4.6%)、推定販売数は約79.6万個(同▲5.3%)、平均単価は約3,694円(同+0.7%)でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。市場の45%を占める栄養・健康ドリンクが▲9.9%と全体の重しになる一方、トクホ(特定保健用食品)や特別用途食品といった制度に裏づけられたカテゴリが伸びており、需要が「機能・制度(エビデンス)志向」へと移っている構図を、サブカテゴリ別・価格帯別に読み解きます。

本レポートのサマリー

  • 市場規模: 約29.4億円(前年同期比 ▲4.6%)
  • 販売数量: 約79.6万個(前年同期比 ▲5.3%)
  • 平均単価: 約3,694円(前年同期比 +0.7%)
  • 主要サブカテゴリ: 栄養・健康ドリンク(45.0%)/栄養調整食品(15.2%)/特定保健用食品・トクホ(14.6%)
  • キートレンド: 栄養・健康ドリンクが市場の約45%だが減少/トクホ・特別用途食品が伸長/「機能・制度(エビデンス)志向」へのシフト

健康食品のEC市場規模と推移

2026年2〜4月の健康食品のEC市場規模は約29.4億円、前年同期比▲4.6%でした。販売数が▲5.3%と減る一方、平均単価は+0.7%とほぼ横ばいで、市場は「数量減・単価維持」のフェーズにあります。より広いダイエット・健康全体の動向はダイエット・健康のEC市場規模レポートで扱っており、本記事はその中の健康食品カテゴリを深掘りします。栄養補給を目的とした隣接領域についてはサプリメントのEC市場規模レポートで別途扱っています。

指標2026年2〜4月前年同期前年同期比
推定売上約29.4億円約30.8億円▲4.6%
推定販売数約79.6万個約84.1万個▲5.3%
平均単価約3,694円約3,668円+0.7%
主要ECモールの健康食品カテゴリ推定値(Nint ECommerce調べ・推計値)

数量が減るなかで単価が横ばいを保っているのは、後述するトクホ・特別用途食品といった単価の高いカテゴリが伸び、価格の安い栄養ドリンクの数量減を金額面で下支えしているためと見られます。市場全体の縮小というより、需要の「中身」が入れ替わっている局面と読み解けます。

サブカテゴリ別の構成と勝ち負け

健康食品カテゴリは、栄養・健康ドリンクが市場全体の約45%(45.0%)を占める柱となっています。ただしこの柱が前年同期比▲9.9%と落ち込んでおり、市場全体の減少を主導しています。一方で、構成比は小さいものの伸びているカテゴリがあり、需要の入れ替わりが数字に表れています。

サブカテゴリ構成比前年同期比
栄養・健康ドリンク45.0%▲9.9%
栄養調整食品15.2%▲0.7%
特定保健用食品(トクホ)14.6%+12.1%
その他13.5%▲5.7%
健康油2.9%▲23.1%
特別用途食品2.7%+18.1%
主要ECモールの健康食品サブカテゴリ別構成比(2026年2〜4月・Nint ECommerce調べ・推計値)

注目したいのは、構成比は小さいながらもトクホ(特定保健用食品)が+12.1%、特別用途食品が+18.1%と伸びている点です。いずれも国の制度に基づく区分であり、表示の裏づけがある商品群が支持を集めている市場傾向が読み取れます。対照的に、健康油は▲23.1%と大きく数字を落としました。一時的に注目を集めたカテゴリの反動が出ているものと見られます。事業者としては、市場の柱である栄養ドリンクの数量減を前提に、制度に裏づけられたカテゴリへ品揃えの重心を移す判断が選択肢になります。

価格帯別の販売構成と購買行動

健康食品は、価格帯ごとに購買の「目的」が分かれるカテゴリです。平均単価(約3,694円)を基準に低・中・高の3価格帯で売上構成比を見ると、中価格帯が約5割を占め、まとめ買い・継続購入の主戦場となっています。

価格帯売上構成比
低価格帯(〜約1,800円)10.4%
中価格帯(約1,800〜7,400円)52.6%
高価格帯(約7,400円〜)37.1%
主要ECモールの健康食品 価格帯別売上構成比(2026年2〜4月・Nint ECommerce調べ・推計値)

低価格帯(〜約1,800円): 単品ドリンク・小容量

低価格帯では、単品の栄養ドリンクや小容量の商品が中心です。お試しや1点単位での購入が多く、1点あたりの単価は低いものの、手に取りやすさで一定の数量を集めるゾーンです。市場の柱である栄養ドリンクの数量減は、この入口となる価格帯にも影響しています。

中価格帯(約1,800〜7,400円): 栄養調整食品・トクホのまとめ買い

最も売上構成比が大きい中価格帯では、栄養調整食品や、トクホ(特定保健用食品)のまとめ買い・複数個セットが売れ筋です。毎日の習慣として継続購入する層が、ケース買いやセット購入でこの価格帯を支えています。継続性のある需要が見込めるため、健康食品ECの主戦場となる価格帯です。

高価格帯(約7,400円〜): 高機能トクホ・特別用途食品・ギフト

高価格帯は、高機能なトクホや特別用途食品、贈答用のギフトセットが中心です。制度に基づく表示の裏づけがある商品や、贈り先への気遣いを込めたギフト需要が、この単価の高いゾーンを構成しています。平均単価が横ばいを保っているのは、伸びているトクホ・特別用途食品がこの高単価ゾーンを下支えしているためと見られます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

健康食品の事業者が来期取るべき3つの打ち手

ここまでの市場データをふまえ、健康食品をECで扱う事業者が来期に向けて取るべき打ち手を3つに整理します。

打ち手1: 伸びているトクホ・特別用途食品の品揃えを厚くする

構成比は小さいものの、トクホ(特定保健用食品)が+12.1%、特別用途食品が+18.1%と伸びています。市場の柱である栄養ドリンクが数量を落とすなか、制度に裏づけられた区分の商品へ品揃えの重心を移すことで、減少局面でも売上を補える可能性があります。表示の取り扱いには関連法令の確認が前提となりますが、伸びている領域に資源を配分する判断が有効です。

打ち手2: 中価格帯のまとめ買い・継続購入を設計する

売上の柱である中価格帯では、栄養調整食品やトクホのまとめ買い・セット購入が中心です。複数個セットや定期購入の導線を整え、1回あたりの購入点数を増やす設計が、数量減の局面で客単価を維持する鍵になります。継続性のある需要を取り込むことで、安定した売上基盤を築けます。

打ち手3: 競合の売れ筋・価格帯を見て品揃えを磨く

健康食品はサブカテゴリごとに勝ち負けがはっきり分かれる市場です。Nint ECommerceでは、主要ECモールの競合ショップがどのサブカテゴリ・どの価格帯で商品を展開しているかを把握でき、自社の品揃えと価格を磨く材料になります。伸びている区分の競合動向を押さえることで、限られた資源の配分先を見極められます。

よくある質問(Q&A)

健康食品のEC市場規模はどのくらいですか?

主要ECモールにおける2026年2〜4月の推定売上は約29.4億円で、前年同期比▲4.6%でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。販売数は▲5.3%、平均単価は+0.7%とほぼ横ばいです。

主要ECモールで構成比が大きい健康食品カテゴリは何ですか?

栄養・健康ドリンクが市場全体の約45%(45.0%)を占めて最も大きく、栄養調整食品(15.2%)、特定保健用食品・トクホ(14.6%)が続きます。ただし最大の栄養・健康ドリンクは前年同期比▲9.9%と減少しています(Nint ECommerce調べ・推計値)。

健康食品市場で伸びているカテゴリはどこですか?

構成比は小さいものの、特別用途食品(+18.1%)と特定保健用食品・トクホ(+12.1%)が伸びています。国の制度に基づく区分の商品群が支持を集める傾向が、市場データから読み取れます。

健康食品でモノが売れる価格帯はどこですか?

売上構成比が最も大きいのは中価格帯(約1,800〜7,400円)で、栄養調整食品やトクホのまとめ買い・セット購入が中心です。高価格帯は高機能トクホ・特別用途食品・ギフト需要が支えています。

まとめと、より深く分析するためのヒント

  • 2026年2〜4月の健康食品EC市場は約29.4億円(前年同期比▲4.6%)。数量減のなか単価は横ばい。
  • 市場の柱である栄養・健康ドリンク(45.0%)が▲9.9%と全体の重し。一方でトクホ+12.1%・特別用途食品+18.1%が伸長。
  • 需要は「機能・制度(エビデンス)志向」へシフト。中価格帯のまとめ買い・継続購入が主戦場、高価格帯は高機能トクホ・ギフトが支える。

こうしたサブカテゴリ別・価格帯別の動向は、自社が扱う商品ジャンルやブランド単位ではどう見えるでしょうか。Nint ECommerceでは、主要ECモールの健康食品カテゴリを、サブカテゴリ・ブランド・商品単位で深堀りし、競合ショップの売れ筋や価格帯、トレンドの先読みに活用できます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

関連サービス・資料

執筆者の視点

データを眺めて印象的だったのは、市場の45%を占める栄養・健康ドリンクという大黒柱が▲10%近く落ち込む一方で、構成比はまだ小さいトクホや特別用途食品が二桁で伸びていた点です。買い手が「なんとなく良さそう」ではなく、制度の裏づけという“わかりやすい安心材料”を選び始めているのだと感じます。市場全体の数字だけを見ると▲4.6%の縮小ですが、内訳に踏み込むと需要の中身が静かに入れ替わっている。健康食品は、表記やカテゴリの取り扱いに細心の注意が必要な領域だからこそ、こうした構造変化を一次データで早めに掴んでおく価値が大きいカテゴリだと、改めて数字から見えてきました。

対象期間: 2026年2月〜2026年4月/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: 健康食品

この記事を書いた人

山本真大 / 株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

note:https://note.com/nint_ecommerce

株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。

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