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アウトドア市場レポート|売上▲2.4%・単価横ばい

#市場規模 #ECトレンド
アウトドア市場レポート

「アウトドアのEC市場規模はどのくらいで、キャンプブームが落ち着いた今どのカテゴリが伸びているのか」を、主要ECモールの推計データから整理したい方に向けたレポートです。2026年2〜4月の3ヶ月間のアウトドア市場は、推計販売数量が前年同期比▲2.7%(約151万個)と小幅に減速し、推計市場規模は約83億円(▲2.4%)へ微減する一方、平均単価は約5,521円(+0.3%)とほぼ横ばいでした(Nint ECommerce調べ・推計値)。本レポートでは、市場規模・サブカテゴリ別構成比・価格帯別の購買行動・来期の打ち手を順に解説します。

本レポートのサマリー

  • 市場規模: 2026年2〜4月の3ヶ月間で約83億円(前年同期比 ▲2.4%)
  • 販売数量: 約151万個(前年同期比 ▲2.7%)
  • 平均単価: 約5,521円(前年同期比 +0.3%)
  • 主要サブカテゴリ: ウェア(19.3%) / テント・タープ(16.8%) / バッグ(14.2%) / チェア・テーブル(10.5%) / アウトドア用寝具(8.2%)
  • キートレンド: キャンプブーム一巡後の正常化 / ウェアは増・大型ギアは減 / 高価格帯に売上集中

アウトドア市場の規模と推移

2026年2〜4月の3ヶ月間のアウトドア市場の規模は約83億円、前年同期比▲2.4%でした。販売数量が▲2.7%と減るなか、平均単価は+0.3%とほぼ横ばいで、市場は「数量を伸ばす拡大期」から「需要が一巡した正常化フェーズ」へ移っています。コロナ禍のキャンプブームで「とりあえず一式そろえる」新規需要が膨らんだ反動で、現在は買い替え・買い増しが中心になっているとみられます。スポーツ全体を含む直近の動きはスポーツ・アウトドア市場レポート、前期の動向はアウトドア用品市場動向で解説しています。

指標当期(2026年2〜4月)前年同期(2025年2〜4月)前年同期比
推計市場規模約83億円約86億円▲2.4%
推計販売数量約151万個約155万個▲2.7%
平均単価約5,521円約5,505円+0.3%
主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)におけるアウトドア市場の推計値(Nint ECommerce調べ)。集計期間: 2026年2〜4月(3ヶ月間)。

単価が横ばいにとどまったのは、後述するように単価の安いウェア・小物が伸び、単価の高い大型ギアが減って、価格帯のミックスが相殺し合ったためです。微減幅(▲2.4%)はキャンプブームのピークアウトを映しますが、市場が一様に冷えているわけではありません。

サブカテゴリ別の構成と勝ち負け

「アウトドア市場」は単一の市場ではありません。最大カテゴリのウェアが市場全体の19.3%を占め、テント・タープ(16.8%)、バッグ(14.2%)、チェア・テーブル(10.5%)が続くポートフォリオ構造です。当期はウェア(+1.2pt)・バッグ(+0.5pt)が構成比を伸ばし、テント・タープや寝具など大型ギアが縮小しました。需要の重心が「ギアの新調」から「アパレル・小物の更新」へ移っているのが今期の特徴です。

サブカテゴリ構成比構成比 前年差売上 前年比平均単価
ウェア19.3%+1.2pt+4.1%約6,852円
テント・タープ16.8%▲0.6pt▲5.4%約8,863円
バッグ14.2%+0.5pt+0.8%約6,798円
チェア・テーブル・レジャーシート10.5%▲0.7pt▲8.2%約4,045円
アウトドア用寝具8.2%▲0.7pt▲10.2%約7,380円
アウトドアサブカテゴリ別の構成比・推計売上前年比(Nint ECommerce調べ・推計値)。集計期間: 2026年2〜4月(3ヶ月間)。

テント・タープ(▲5.4%)とアウトドア用寝具(▲10.2%)の減速は、ブーム期に一斉購入された大型ギアの新規買い増しが落ち着いたことが要因とみられます。一方ウェアは消耗・流行による更新需要が毎シーズン生じるため、市場全体が縮むなかでも構成比を伸ばしました。春から夏に向かうこの3ヶ月は、クーラーボックスや燃料など気温の上昇とともに動き出す品目が前年同期比で伸びた点も特徴です。事業者目線では、テント中心の品揃えからウェア・バッグへ重心を移す見直しが有効です。

価格帯別の販売構成と購買行動

アウトドアでモノが売れる価格帯はどこか。商品単位で分けると、売上の約52%が1万円以上の高価格帯に集中する一方、販売数量では低価格帯が約50%を占めるという、金額と数量の主役が逆転する二極構造が見られます。「数で売れる帯」と「額をつくる帯」が分かれているのが、このカテゴリの特徴です。

価格帯売上構成比販売数量構成比平均単価
低価格帯(〜3千円)13.1%49.9%約1,454円
中価格帯(3千〜1万円)34.7%35.6%約5,388円
高価格帯(1万円〜)52.2%14.6%約19,726円
アウトドアの価格帯別 推計売上・販売数量構成(Nint ECommerce調べ・推計値)。集計期間: 2026年2〜4月(3ヶ月間)。

低価格帯(〜3千円):数量で稼ぐ消耗品・小物

低価格帯の売れ筋は、ペグ・ロープ・収納袋などのギア付属品や、レジャーシート・カラトリーといった小物が中心です。販売数量の約半数を占める回転重視の領域で、売上構成比は約13%。集客には効きますが、単体での利益確保が課題になりやすい帯です。

中価格帯(3千〜1万円):ボリュームゾーンのウェア・チェア

販売数量・売上ともにバランスの取れたボリュームゾーンが中価格帯です。アウトドアウェア、折りたたみチェア、クーラーボックスなどが上位を占めます。機能性素材や軽量・コンパクト設計で数千円の上積みを取る設計が定石で、リピート購入されやすいウェアが主力です。

高価格帯(1万円〜):売上の過半を生む本格ギア

売上の過半を生む高価格帯では、ツールームテント、コット・寝袋、大型クーラーボックス、こだわりのアウターなど、本格志向の大型ギア・高機能品が上位に並びます。平均単価は約2万円で、低価格帯の十数倍です。販売数量こそ約15%にとどまりますが、ここで指名買いを獲得できるかが売上規模を左右する、専門性が問われる領域です。

アウトドア事業者が来期取るべき3つの打ち手

打ち手1:ウェア・バッグの品揃えに投資する

データ根拠は、ウェア(構成比19.3%・+1.2pt)とバッグ(+0.5pt)が構成比を伸ばし、テント・寝具が縮小している点です。市場全体が縮むなかでも、更新需要のあるアパレル・小物は底堅く推移しています。伸びる領域のSKUを増やし、ブーム期に積み増した大型ギアの過剰在庫を見直すことで、仕入れ予算の投資効率を高められます。

打ち手2:高価格帯で専門性とブランド価値を打ち出す

売上の過半は高価格帯が生んでおり、購買者は機能・品質への支払いを受け入れています。ブーム後に残るのは目的買いの本格層であり、価格競争ではなく素材・耐久性・使用シーンの提案で選ばれることが重要です。低価格帯は集客装置として割り切り、帯ごとに役割を分けた品揃え設計が有効です。

打ち手3:分散した市場でニッチ特化の余地を見極める

アウトドア市場は特定ブランドの寡占ではなく、専門ブランドと多数の中小ブランドが併存する分散型の市場です。上位ブランドでもシェアは限られ、用途・シーンを絞った専門性で上位に食い込む余地が残っています。自社が強いサブカテゴリの動向や競合の動きは、Nint ECommerceでブランド単位まで掘り下げて確認できます。

よくある質問(Q&A)

アウトドアのEC市場規模はどのくらいですか?

主要ECモールにおけるアウトドア市場の推計規模は、2026年2〜4月の3ヶ月間で約83億円(前年同期比▲2.4%)です。キャンプブームの一巡で販売数量が小幅に減速する一方、平均単価はほぼ横ばいで推移しています(Nint ECommerce調べ・推計値)。

キャンプ用品の市場規模は伸びていますか?

テント・タープ(▲5.4%)やアウトドア用寝具(▲10.2%)といったキャンプ向け大型ギアは、ブーム期の新規需要が一巡し減速しています。一方でウェア(+4.1%)など更新需要のある領域は伸びています(Nint ECommerce調べ・推計値)。

アウトドアはどの価格帯が一番売れていますか?

売上ベースでは1万円以上の高価格帯が約52%を占め、最も大きい帯です。一方、販売数量では3千円未満の低価格帯が約50%を占め、金額と数量で主役が異なる二極構造になっています(Nint ECommerce調べ・推計値)。

アウトドア市場で大きいサブカテゴリは何ですか?

ウェアが最大で、市場全体の約19.3%を占めます。次いでテント・タープ(16.8%)、バッグ(14.2%)、チェア・テーブル(10.5%)と続きます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

まとめと、より深く分析するためのヒント

  • アウトドア市場は2026年2〜4月の3ヶ月間で約83億円(▲2.4%)。数量▲2.7%・単価横ばいで、キャンプブーム一巡後の正常化フェーズ。
  • 需要の重心はテント・寝具などの大型ギアから、ウェア・バッグなどアパレル・小物の更新へ移動。
  • 売上の過半は高価格帯、数量の約半数は低価格帯という二極構造。分散型市場で専門性の余地が大きい。

市場全体は微減でも、サブカテゴリ・価格帯・ブランド構成に分解すると打ち手が見えてきます。Nint ECommerceでは、主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)のデータをカテゴリ・ブランド・商品単位まで掘り下げ、競合比較やトレンドの先読みに活用できます。自社のアウトドアカテゴリの数字も同じ粒度で確認してみてください。

関連サービス・資料

執筆者の視点

数字を眺めて印象的だったのは、市場が縮むなかでウェアだけが構成比を伸ばしていた点です。ブーム期にテントや寝袋を一式そろえた層が、今はギアの新調ではなく毎シーズン消耗するウェア・バッグの更新にお金を使う——そんな消費の成熟が表れていると見ています。アウトドアを一括りにせず、伸びる小物と落ち着く大型ギアを分けて見る価値が、今期はとくに大きいと感じました。

対象期間: 2026年2〜4月(3ヶ月間)/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: アウトドア

この記事を書いた人

山本真大 / 株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

note:https://note.com/nint_ecommerce

株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。

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