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ヘアケア市場レポート|単価+6%が下支え

#調査レポート #市場規模 #ECデータ
ヘアケア市場レポート

主要ECモールのヘアケア市場の動向を把握したいEC事業者向けに、最新データをまとめました。2026年2〜4月(3ヶ月)の推計売上は約146億円(前年同期比▲1.6%)、販売数量は約440万点(前年同期比▲7.3%)、平均単価は約3,329円(前年同期比+6.2%)で推移しています(Nint ECommerce調べ・推計値)。サブカテゴリ別の構成比、価格帯別の購買行動、来期の打ち手を解説します。

本レポートのサマリー

  • 市場規模: 約146億円(前年同期比 ▲1.6%)
  • 販売数量: 約440万点(前年同期比 ▲7.3%)
  • 平均単価: 約3,329円(前年同期比 +6.2%)
  • 主要サブカテゴリ: シャンプー(15.9%)/ シャンプー・トリートメントセット(15.2%)/ スタイリング剤(12.8%)
  • キートレンド: 数量減を単価上昇が下支え・単品から「セット/洗い流さない」へのシフト・スタイリング剤の伸長


ヘアケア市場の規模と推移

2026年2〜4月の3ヶ月間で、主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)におけるヘアケアの推計売上は約146億円(前年同期比▲1.6%)でした。販売数量の減少(▲7.3%)を平均単価の上昇(+6.2%)が補い、市場全体の落ち込みは小幅です(Nint ECommerce調べ・推計値)。単価上昇と数量減少が同時に進む「高単価×少量化」フェーズへの移行が明確です。

背景には、詰め替え・大容量品やセット商品への移行があります。前回レポート(2025年8〜10月)でも単価上昇が市場を支える基調が見られ、2026年2〜4月(3ヶ月)でも継続しています。市場は「縮小」ではなく「単価による再編」のフェーズにあります。

指標2026年2〜4月(3ヶ月)前年同期比
推定売上約146億円▲1.6%
推定販売数約440万点▲7.3%
平均単価約3,329円+6.2%
出典: Nint ECommerce調べ・推計値(主要ECモール合算/2026年2〜4月の3ヶ月間)

ヘアケア市場のカテゴリ別売上構成比とトレンド

サブカテゴリ別では、シャンプーが構成比15.9%で最大ですが前年比▲23.2%と大きく減少しました。一方、シャンプー・トリートメントセット(+16.2%)、スタイリング剤(+18.4%)はプラス成長です。「洗う」単品から「ケアする」セット・洗い流さない商品へ需要が移っています(Nint ECommerce調べ・推計値)。

サブカテゴリ推定売上構成比前年比平均単価
シャンプー約23億円15.9%▲23.2%3,708円
シャンプー・トリートメントセット約22億円15.2%+16.2%4,953円
スタイリング剤約19億円12.8%+18.4%2,351円
アウトバストリートメント約15億円10.4%▲2.5%3,642円
トリートメント約14億円9.7%▲13.8%3,462円
出典: Nint ECommerce調べ・推計値(2026年2〜4月の3ヶ月間)

単品のシャンプー・トリートメントが減る一方、両者を束ねたセット品は単価4,953円と高く構成比を伸ばしています。スカルプケアローション・エッセンス(+9.7%)の伸びも合わせると、頭皮・毛先までトータルでケアする「まとめ買い」志向が単価上昇の主因です。ヘアケアを含む美容領域全体の動きは美容・コスメ・香水市場レポートも参考になります。

ヘアケア市場の価格帯別販売構成と戦略

価格帯別では、中価格帯(1,700〜6,700円)が売上構成比60.6%と市場の中心です(Nint ECommerce調べ・推計値)。高価格帯(6,700円〜)が29.7%、低価格帯(〜1,700円)が9.7%と続きます。単価上昇と販売数減少が同時に起きているのは、購入者が「本数を絞り、単価の高いセット・大容量品を選ぶ」行動に移っているためです。

中価格帯(1,700〜6,700円):プレミアムツールとサロン処方の主戦場

市場の約6割を占める中価格帯では、ヘアブラシ・くしなどのプレミアムなヘアケアツールと、サロン処方の洗い流さないトリートメントオイルが上位です。ブランド指名買いが効きやすい価格帯です。

高価格帯(6,700円〜):まとめ買いセットとスカルプ・育毛ケア

構成比29.7%の高価格帯では、シャンプーの複数本セットや大容量セットが上位に並びます。育毛・スカルプケア商品も多く、定期購入・サブスクリプションとの相性が高い点が特徴です。単価の高いまとめ買いが、市場全体の平均単価+6.2%を主導しています。

低価格帯(〜1,700円):人気ブランドの詰め替えが下支え

低価格帯は構成比9.7%にとどまりますが、人気ブランドの詰め替え・リフィル単品が集積します。本体は中〜高価格帯、補充は詰め替えという「ブランド内での価格使い分け」が定着し、リピート購買の入口として機能しています。

価格帯売上構成比主な売れ筋の傾向
中価格帯(1,700〜6,700円)60.6%プレミアムヘアツール・サロン処方アウトバスオイル
高価格帯(6,700円〜)29.7%まとめ買いセット・育毛/スカルプケア・定期購入
低価格帯(〜1,700円)9.7%人気ブランドの詰め替え・リフィル単品
出典: Nint ECommerce調べ・推計値(2026年2〜4月の3ヶ月間)


ヘアケア事業者が来期取るべき3つの打ち手

打ち手①:単品からセット・大容量への商品設計シフト

シャンプー単体が▲23.2%と縮む一方、シャンプー・トリートメントセット(+16.2%)は伸びています。セット化・大容量化は、数量減を単価増で補う方向性と合致します。Nint ECommerceで競合の価格帯別シェアを分析し、セット構成を見直すことが第一歩です。

打ち手②:「洗い流さない」ケアとスカルプ領域の強化

アウトバストリートメント(▲2.5%)は微減にとどまり、スカルプケアローション・エッセンス(+9.7%)はプラス成長です。毛先と頭皮までケアする需要が拡大しており、洗い流さないトリートメントやスカルプ系の品揃え拡充が差別化の打ち手となります。トリートメント単品(▲13.8%)からの需要受け皿としても有効です。

打ち手③:スタイリング剤の伸長を取り込む販促設計

スタイリング剤は平均単価2,351円と低めながら、前年比+18.4%と高い伸びを示しました。外出・対面機会の定着でヘアアレンジ・整髪の需要が戻ったことが要因とみられます。ヘアオイル等のアウトバス商材と組み合わせた提案や、季節の催事に合わせた販促設計が、客単価とリピートの両立に効きます。

よくある質問(FAQ)

Q1. ヘアケア市場の直近の市場規模はどのくらいですか?

A. 2026年2〜4月の3ヶ月間の推計売上は約146億円(前年同期比▲1.6%)です。販売数量は約440万点(▲7.3%)と減少した一方、平均単価は約3,329円(+6.2%)と上昇しました(Nint ECommerce調べ)。

Q2. 主要ECモールでヘアケアの売上構成比が最も大きいカテゴリはどこですか?

A. シャンプーが構成比15.9%で最大です。次いでシャンプー・トリートメントセット(15.2%)、スタイリング剤(12.8%)が続きます(Nint ECommerce調べ・推計値)。ただしシャンプー単体は前年比で減少傾向にあります。

Q3. ヘアケア市場で成長しているサブカテゴリはどこですか?

A. スタイリング剤(+18.4%)、シャンプー・トリートメントセット(+16.2%)、スカルプケアローション・エッセンス(+9.7%)が伸びています。単品から「セット・洗い流さない・スカルプケア」へ需要が移っています(Nint ECommerce調べ)。

Q4. ヘアケア商品が売れている価格帯はどこですか?

A. 中価格帯(1,700〜6,700円)が売上構成比60.6%と市場の中心です。高価格帯(6,700円〜)は29.7%で、まとめ買いセットや育毛・スカルプケアが多くを占めます(Nint ECommerce調べ)。

展望とヘアケア市場を読み解くヒント

  • 市場は約146億円で小幅減(▲1.6%)。販売数▲7.3%を単価+6.2%が下支えする「質的転換」が進行中。
  • シャンプー単体は縮小、セット・洗い流さない・スカルプケアが伸長。差別化の余地は「ケア提案」にある。
  • 中価格帯が市場の約6割。プレミアムツールとサロン処方を軸に客単価向上の打ち手が効きやすい。

Nint ECommerceでは、カテゴリ・ブランド・JAN単位での深掘りや、主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)を横断した売上推移の比較が可能です。自社ブランドがどの価格帯・サブカテゴリでシェアを伸ばしているかを把握すれば、来期の品揃えと販促の精度が上がります。前回のヘアケア・スタイリング市場レポート(2025年8〜10月)もあわせてご確認ください。


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執筆者の視点

3ヶ月という短い窓で見ても、販売数量が▲7.3%まで落ちて売上減が▲1.6%にとどまった点が印象的でした。減っているのは「洗うだけ」のシャンプー単体で、伸びているのはセット品や洗い流さないケアです。消費者は本数ではなく「仕上がり」に投資し始めている、というのが筆者の肌感です。市場の縮小ではなく「ケアの高度化」と捉え、提案軸の品揃えに寄せることが来期の勝ち筋です。

対象期間: 2026年2〜4月(3ヶ月)/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: ヘアケア

この記事を書いた人

山本真大 / 株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

note:https://note.com/nint_ecommerce

株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。

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