楽天、Yahoo、Amazonのモール別売上やメーカー・製品の比較分析について

本シリーズでは全3回に渡ってEC市場や競合メーカー、製品売上データの把握や、データの分析手法、戦略立案についてご案内致します。

第2回目の「競合メーカーのジャンルシェアや製品売上比較から強み弱みを分析する方法について」では競合メーカーや製品の比較分析手法についてご案内しています。

シリーズ第3回目の本日は、楽天、Yahoo、Amazon3モールのモール毎のジャンル別売上動向や競合メーカーのモール別シェアの分析手法をご案内致します。

目次

①3モール毎のノートPCジャンルの売上比較分析

②3モール毎のメーカー別売上シェアの分析

3モール毎の製品別売上シェアの分析

①3モールのノートPCジャンルの売上比較分析

操作手順

機能:業種分析(Enterprise版)→すべて→セグメント「プラットフォーム」

期間:任意の年月

ジャンル:3モールのノートPCジャンル

上記を操作頂くと指定した3モールジャンルの売上が把握できます。

ノートPCジャンルは楽天が46.2%と売上シェアは高いですが、Amazonも同じように売上シェアが高く、Amazonでの販売も効果的だと考えられます。

前回まで楽天の売上動向を中心に分析していましたが、別モールの販売動向も比較することで、モール毎の戦略立案の参考になるデータも多数取得できるのでより精度の高いEC戦略が可能になります。

②3モール毎のメーカー別売上シェアの分析

操作手順

機能:業種分析(Enterprise版)→すべて→セグメント「TOP20メーカー」→XLS DLし集計

期間:任意の年月

ジャンル:3モールのノートPCジャンル

上記を操作頂くと3モールTOP20メーカーのモール別売上、シェアを分析できます。

第1回、第2回と楽天中心にメーカー売上を分析していましたが、各メーカーのモール別売上を見るとAmazonやYahooが強いメーカーも居るので、競合が注力しているモールの分析に効果的です。

B社、C社の売上をモール毎に比較することで、楽天以外での販売動向も分析できます。

ノートパソコンの競合B社はC社に比べてRakuten、Yahooでのシェアは低いですがAmazonでは圧倒的なシェアを獲得していることが分析できます。

3モール毎の製品別売上シェアの分析

操作手順(製品プロット図)

機能:アドバンスレポート→商品分析→Table

期間:任意の年月

ジャンル:3モールのノートPCジャンル

上記を操作頂くと、3モール合算での売れ筋製品が把握できます。

この機能によってB社、C社の各モールの売れ筋製品の分析が可能になるので、メーカーのモール毎の人気製品を的確に把握出来ます。

B社はAmazonで売れている製品が多く、Amazon市場を攻略出来ている事が分かります。C社もランキング1位はアマゾンで売れている製品ですが、それ以外は楽天、Yahooで売れている製品だということが分かります。

B社のAmazon製品の分析も重要ですが、当時並行で自社が売れている楽天製品を軸に楽天攻略で競合と差をつけるのも一つの戦略になりそうです。

上記切り口から各モールで売れている競合製品を分析することもNint機能内で可能になります。

操作手順(TOP10製品)

機能:アドバンスレポート→商品分析→売上・単価

期間:任意の年月

ジャンル:3モールのノートPCジャンル

上記を操作頂くと、指定モールの製品プロット図が把握できます。

仮に売上の高いAmazonを分析する際は、売れ筋製品を俯瞰して分析出来るプロット図が便利です。

B社のAmazon製品は10万円〜20万円台が売れている製品が多い傾向にあります。

ただ最も売上が高いのは約5万円の製品なのでそれぞれの価格帯での製品ラインナップ分析や売上動向の分析が必要になります。

C社のAmazon製品は10万円以下に売れ筋製品が固まっている事が分かります。

10万円以上の高額帯はB社に比べると売れ筋製品が少ない印象があります。

B社の製品やプロモーションを参考にしてAmazonでの高額帯製品の売上を伸ばすことが出来ればB社との売上の差をさらに縮めることも可能だと思われます。

最後に

今回はモール毎のメーカー・製品売上分析についてご案内致しましたが重要なポイントとしては以下になります。

・3モールの売上規模を比較して注力ジャンルのモール別比較分析

・競合メーカーの3モールシェアを比較してモール別の戦略を分析

・3モールの売れ筋分析や他モールの製品動向分析

3回に渡って自社EC市場の売上動向分析についてご案内してきましたが、今回ご紹介した機能や分析手法を定点的に実施して、市場動向の把握や、競合分析を実施することで自社のEC戦略立案や商品企画分析がスムーズに実施出来ますのでぜひお試し下さい。