キャンプブームでECモールのアウトドア関連ジャンルが2020年1,000億規模に成長!!

コロナ禍の影響により、密にならないレジャーで注目を浴びたキャンプブームが要因となり2019年以前のコロナ前に比べ、2020年以降でアウトドア関連ジャンルの売上を大きく押し上げました。今回はキャンプ関連グッズが多く含まれるECモールのアウトドア関連ジャンルとカテゴリーを中心に売れ筋にどんな変化があったか、調査してみました。 【目次】
▼2020年アウトドア関連ジャンルは前年比約136%!!
▼キャンプブームの裏側にはキラーコンテンツあり!!
▼キャンプユーザーの初心者とベテランで二極化
▼密を避けられるキャンプがコロナ疲れの癒し
▼コロナ禍で売上のボトムラインが押し上がっている!
▼2020年以降は最初にキャンプで揃える商品が売れ筋
▼キャンプトレンドは多角化「ソト」でも「ナカ」でも
▼まとめ

【調査概要】
・調査期間:2018年1月~2021年8月
・調査対象モール:楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon
・調査対象ジャンル:アウトドア関連ジャンル・カテゴリー
・調査方法:Nint ECommerce

2020年アウトドア関連ジャンルは前年比約136%!!

アウトドア関連ジャンルは前年比

単位(千円)

アウトドア関連ジャンルはコロナ前の2018年、2019年は700億円台の売上規模でしたが、2020年にはコロナ禍で、1,000億円台まで伸びています。2021年も8月までの売上規模は既に約600億円に到達しており、前年同様さらなる伸長が見込まれそうです。 ではなぜ、キャンプがここまで盛り上がりを見せているのか。

キャンプブームの裏側にはキラーコンテンツあり!!

もちろんコロナ禍の要因は大きいとも言えるでしょうか、コロナ前にも徐々にブームになるキャンプ関連コンテンツのアニメのヒットやキャンプ芸人が火付けになったとも言われています。
「第二次キャンプブーム」「第三次キャンプブーム」と呼ばれる近年のキャンプブームをけん引するコンテンツがある、それが「ゆるキャン△」だ。ゆるキャン△は、山梨県周辺を舞台にキャンプ場での各種アクティビティや野外調理などといったアウトドア趣味の魅力と、それを無理のない範囲で楽しく満喫する女子高校生たちのゆるやかな日常を描く作品である。
2020年3月現在10巻まで発行されているが、累計発行部数は250万部を突破しアニメ化ドラマ化もされている。ゆるキャン△では実際のキャンプ場が多く取り上げられているため、聖地巡礼を兼ねてキャンプする観光客が後を絶たない。ゆるキャン△はいまや山梨県と近隣をフィールドとした広域のコンテンツツーリズムとなっているのである。

※引用:「いまキャンプが人気な理由とは-ゆるキャン△・ヒロシ・SNS・ファッション、そしてコロナ-」
ゆるキャン△と共に昨今のソロキャンプブームを牽引する人がいる。それはお笑い芸人のヒロシさんだ。2010年代後半からソロキャンパーとして主にYoutube上での活動を開始。2020年8月現在、チャンネル登録者数は89.8万人おり国内で最も影響力のあるキャンパーの1人となっている。8月6日には初のキャンプ本『ヒロシのソロキャンプ〜自分でみつけるキャンプの流儀〜』を出版した。
ヒロシさんの淡々とキャンプに勤しむ動画はゆるキャン△と同じく、これまでキャンプに興味関心が無かった層や「自分はちょっとそういうの違うんで…」とキャンプを敬遠していた層にキャンプの魅力を伝えている。現在はヒロシさんのようにソロキャンプの様子を配信する人は多くおり、YouTube時代ならではのキャンプ文化の広まり方をしている。第二次キャンプブーム(第三次キャンプブーム)はSNSや動画配信サービスと密接に関係しているのである。

※引用:「いまキャンプが人気な理由とは-ゆるキャン△・ヒロシ・SNS・ファッション、そしてコロナ-」
今のコロナ禍によって注目を浴びているキャンプですが、約4,5年前からキャンプコンテンツが人気となり、さらに定着し始めていると考えられます。

キャンプ歴は初心者とベテランで二極化

あなたのキャンプ歴はどれくらいですか?
※出典:株式会社ソトレシピ ソトレシピ総合研究所
『キャンプトレンド調査2021』
キャンプ料理レシピサイト「ソトレシピ」の調査によると「2020年にキャンプを始めた」と答えている方が約30%、10年以上と答えている方も約30%です。2020年ではビギナーキャンパーとベテランキャンパーが多くなっているようです。

密を避けられるキャンプがコロナ疲れの癒し

コロナ禍でキャンプを始めた理由
コロナが終息した後もキャンプを続けたいいと思いますか?
※出典:株式会社ソトレシピ ソトレシピ総合研究所
『キャンプトレンド調査2021』
キャンプを始めた理由も、「密を避けられること」、「公共機関を使わない」などのコロナ感染を避けやすいレジャーであること。また、「コロナ疲れを癒やしたい」、「外出自粛ばかりで外に出たい」などのコロナ疲れもアンケートから読み取れます。これらの理由でキャンプを趣味として始めたユーザーはコロナ禍が終息した後でも、キャンプには非常にポジティブで70%以上の方が、「キャンプを続けたい」と答えています。 コロナ禍の終息が見えないウィズ・コロナ時代においては、必要不可欠なレジャーとなり、アフター・コロナ時代でもキャンプは定着していきそうです。それに伴い、2020年に一気に売上規模が大きくなったキャンプグッズは、今後も順調に売上を伸ばしていきそうです。 それでは、コロナ前とコロナ禍によって、実際にECモールで変化があったのか売上推計データとともに見てみましょう。

コロナ禍で売上のボトムラインが押し上がっている!

楽天市場:アウトドア系ジャンル

楽天市場アウトドア系ジャンル

Yahoo!ショッピング:アウトドア系ジャンル

Yahoo!ショッピングアウトドア系ジャンル

Amazon:アウトドア系カテゴリー推移

Amazonアウトドア系カテゴリー推移
コロナ前のアウトドア関連グッズ需要は通常、夏休みの7月~8月、また各モールのセールに紐づいて、売上の「ヤマ」ができることが多いですが、コロナ禍では、国内主要の各ECモールは2020年4月の緊急事態宣言以降、売上ボトムラインが押し上げられています。コロナ前は、わりと「ヤマ」がはっきりしていましたが、コロナ禍の現在は、それまであまり売上が大きくなかった月でも、売上が伸長しており、全体の需要が伸びていると考えられます。 実際に売れている商品を見ながら、アウトドアグッズへのキャンパーのニーズを探っていきましょう。

2020年以降は最初にキャンプで揃える商品が売れ筋

楽天市場 アウトドアジャンル売れ筋ランキング TOP20(2018年〜2021年8月まで)

ランキング 2018 2019 2020 2021(8月まで)
1 LEDランタン アウトドアワゴン コット コット
2 アウトドアワゴン アウトドアワゴン LEDランタン アウトドアワゴン
3 LEDランタン LEDランタン アウトドアワゴン テント
4 テント テント テント マット
5 テント アウトドアワゴン テント LEDランタン
6 テント アウトドアチェア テント テント
7 アウトドアワゴン ストレッチレインウェア アウトドアワゴン バックパック
8 レジャーシート ソーラーチャージャー テント LEDランタン
9 テント テント バックパック ガスバーナー
10 寝袋 寝袋ハンモック テント
コロナ前とコロナ禍での売上TOP10商品を比較してみると、2020年以降は最初にキャンプでそろえる商品がランクインしている傾向が見て取れます。また、2018年と2020年はテントが多くランクインしており、4商品がランクインしていることから、ともにビギナーやベテランユーザーの買い替えなどの可能性がありそうです。2019年アウトドアワゴンがよく売れていた年でした。これはキャンプユーザーの間で口コミや人気となった可能性がありそうです。Googleトレンドでも2018年と2019年に検索数が急増しています。
Googleトレンド
※2021年9月:Goolgeトレンド「検索ワード:アウトドアワゴン」
コロナ禍の2020年以降は今までランクになかったコットやハンモック、ガスバーナーなどもランクインしています。コットは、2018年くらいから検索数が上がってきており、2020年に検索数が急増しています。寝る時の地面の凸凹や冷気を気にせず寝られる、ちょっとしたベンチのような使い方もできるので、2020年あたりから人気が出ているようです。
Googleトレンドでも2019年あたりから検索数が増えているようです。
Goolgeトレンド
※2021年9月:Goolgeトレンド「検索ワード:コット」

キャンプトレンドは多角化「ソト」でも「ナカ」でも

キャンプ向けの調理器具のように、外向けで使うように作られた商品を家の中で使うような「ソトナカ消費」と言われる購買行動が「おうちキャンプ」というコンセプトでキャンプグッズの需要を後押ししています。実際に「おうちキャンプ」を経験した人は、キャンプ経験者の半数以上です。
家のベランダや庭でテントやハンモックを使い、BBQで外出気分を味わう等で、アウトドアグッズが好調を維持している要因ともなっています。
おうちキャンプを行ったことはありあすか?
※出典:株式会社ソトレシピ ソトレシピ総合研究所
『キャンプトレンド調査2021』
家の中でもキャンプ道具を使って料理をしたり、ベランダや家の中に設置したポップアップテントで寝るなど、なかなか外に出づらい状況のでも、少し気分を変え、旅行気分やレジャー気分になれるような雰囲気作りに役立っているようです。
ここ数年キャンプがブームですが、遠くのキャンプ場までなかなか足を運べないことも…。そんなときは「おうちキャンプ」がおすすめです。晴れた日は自宅の庭やベランダで、雨の日は室内で気軽に楽しめるのがメリット。おうちキャンプの楽しみ方やおすすめアイテム&レシピをご紹介します♪ ※引用:2021年07月25日作成キナリノ「おうちキャンプの楽しみ方!おすすめアイテム&キャンプ飯レシピ」

まとめ

コロナ禍で新たに作られた消費行動「ソトナカ消費」の代表的なアウトドアグッズを取り上げ、レジャーの切り口からどんな売れ筋商品のラインアップになっているか見てきました。
なかなかコロナ禍の終息が見えない中でも、家の「ソト」で使う商品を家の「ナカ」で使うこともできる、もしくは楽しむことができるような商品や切り口を取扱商品などでも見つけることができると、新たなニーズを生み出し、ユーザーを取り込むきっかけとなるかもしれません。