【2025年12月〜2026年2月】オフィス家具市場レポート|単価上昇で売上を下支え
2025年12月〜2026年2月のオフィス家具市場は、販売数量は前年を下回りましたが、平均単価の上昇により売上はほぼ横ばいを保ちました。数を買うより質を重視する傾向が続いている時期です。本レポートでは、大手ECサイトにおけるNint ECommerceのデータをもとに、最新の市場動向を解説します。
※本記事は大手ECサイトにおけるNint ECommerceデータを元に執筆しています。

目次
オフィス家具の市場規模
2025年12月〜2026年2月のオフィス家具ジャンル全体の市場規模は以下の通りです。
- 売上高:約31億円(前年同期比 +1.3%)
- 販売数量:約23万個(前年同期比 ▲21.5%)
- 平均単価:約13,000円(前年同期比 +28.9%)
販売数量は減少したものの、平均単価が前年比で大きく上昇したことで売上は前年並みを維持しています。高単価帯への需要シフトが続いている状況です。
オフィス家具市場のカテゴリ別売上構成比とトレンド
本章ではカテゴリ別の売上構成を比較し、トレンドを読み解きます。
カテゴリ別売上構成比(上位カテゴリ)
1位:オフィスチェア
– 売上構成比:約41.6%(前年同期比 +0.0ポイント)
– 平均単価:約19,000円
2位:オフィス収納
– 売上構成比:約30.8%(前年同期比 ▲0.5ポイント)
– 平均単価:約8,000円
3位:オフィスデスク・テーブル
– 売上構成比:約19.1%(前年同期比 +1.0ポイント)
– 平均単価:約26,000円
4位:パーテーション
– 売上構成比:約5.9%(前年同期比 ▲0.4ポイント)
– 平均単価:約12,000円
5位:その他
– 売上構成比:約1.5%(前年同期比 +0.1ポイント)
– 平均単価:約5,000円
製品開発のトレンド
デスク・テーブル系の構成比がじわじわと伸びており、作業環境への投資意欲が続いているとみられます。ハイブリッドワークの定着を背景に、より機能性や耐久性を重視した選び方にシフトしてきているようです。一方でオフィス収納やパーテーションなど、比較的単価の低いカテゴリは構成比がやや落ち着いてきている傾向が見られます。
オフィス家具市場の価格帯別販売構成と販売戦略
ここでは市場全体を価格帯別データに分けて整理し、販売戦略を考察します。
価格帯別の販売構成について
低価格帯(10,000円未満)
売上構成比:約25%
小型収納ボックス・折りたたみチェア・パーテーションなどが中心で、個人事業主や副業ワーカー、家庭内のサブ家具として購入される層が主な対象です。価格感度が高くセール施策への反応が大きい一方、今期は廉価品離れの影響を最も受けたゾーンと見られます。
中価格帯(10,000円〜30,000円)
売上構成比:約50%
スタンダードなオフィスチェア・デスク・収納が揃い、品質と価格のバランスを求めるビジネスパーソンや在宅ワーカーが主な購買層です。レビュー数・評価・保証期間が購買決定に大きく影響するため、コンテンツ整備が競争力に直結します。
高価格帯(30,000円以上)
売上構成比:約25%
電動昇降デスクや高機能エルゴノミクスチェアなどプレミアム製品が中心で、今期の平均単価急上昇を牽引したゾーンです。企業の福利厚生・健康経営施策の一環として購入されるケースも多く、法人需要の取り込みが成長のカギを握ります。
価格帯別の販売戦略について
低価格帯
廉価品離れが進むなか、単品販売よりも関連商品とのセット訴求やまとめ買い割引が有効です。収納用品とケーブルトレーのセット提案など、「ついで買い」を促す商品ページ設計と、購入後のリピート通知が継続需要の獲得につながります。
中価格帯
競争が最も激しいゾーンのため、「5年保証」「腰痛対策設計」「組立サポート付き」など購入後のベネフィットを具体的に打ち出すことが差別化の鍵です。
高価格帯
詳細な設置ガイドや長期保証、購入後のアフターサポートを明示することで高額購入への心理的ハードルを下げることが重要です。法人向けには見積書・請求書払い・複数台割引への対応を整備し、企業購買フローへの組み込みを図ることで安定的な大口受注獲得の鍵になりそうです。
展望予測とオフィス家具市場を読み解くヒント
本章では展望と市場を読み解くヒントをご紹介します。
今後の展望
数量が減りつつも単価が上がるという構図はしばらく続きそうです。消費者の購入点数が絞られる分、1点あたりの検討が丁寧になる傾向が続くとみられ、商品情報の充実がより効いてくる場面が増えてきそうです。
デスク系カテゴリの伸びは引き続き注目されそうです。働き方の多様化を背景に、作業環境への支出意欲は底堅く推移していくとみられ、高単価帯を中心に動きが出やすい状況が続きそうです。
市場を読み解くヒントは「Nint ECommerce」!
今回のレポートで明らかになったように、オフィス家具市場では数量は減りつつも単価上昇により売上が維持される構造的な変化が続いています。こうした流動的な市場環境において、どのカテゴリに商機があるのかを正確に把握するには、客観的なデータ分析が欠かせません。
「Nint ECommerce」では、大手ECモールの詳細な販売動向や、カテゴリ別の微細なトレンドをリアルタイムで可視化できます。

さらに、AIが膨大なデータを分析して要点を整理する「AIインサイトレポート」を利用することで、複雑な市場動向の裏側にある勝機を迅速に見つけ出し、次の一手を確信を持って打つことが可能になります。

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調査概要
対象期間:2025年12月1日〜2026年2月28日
データソース:Nint ECommerce
対象カテゴリ:オフィス家具
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
note:https://note.com/nint_ecommerce
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
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