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和菓子市場レポート|単価+2.7%

#市場レポート #市場規模 #ECデータ
和菓子市場レポート

本記事は、和菓子をECで販売する事業者・メーカーの方に向けた市場レポートです。主要ECモールにおける2026年2〜4月の和菓子カテゴリの推定売上は約18.5億円(前年同期比▲4.7%)、推定販売数は約92万個(同▲7.2%)、平均単価は約2,004円(同+2.7%)でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。柱だった干しいもが反動減となる一方、大福・ようかんといった定番が伸び、ギフトと自家需要が市場を支える構図を、カテゴリ別・価格帯別に読み解きます。

本レポートのサマリー

  • 市場規模: 約18.5億円(前年同期比 ▲4.7%)
  • 販売数量: 約92万個(前年同期比 ▲7.2%)
  • 平均単価: 約2,004円(前年同期比 +2.7%)
  • 主要サブカテゴリ: 干しいも(27.9%)/各種和菓子セット(12.6%)/大福(7.8%)
  • キートレンド: 干しいもが柱だが反動減/大福・ようかんなど定番が伸長/中価格帯7割のギフト・自家需要市場

和菓子のEC市場規模と推移

2026年2〜4月の和菓子のEC市場規模は約18.5億円、前年同期比▲4.7%でした。販売数が▲7.2%と減少する一方、平均単価は+2.7%と上昇しており、市場は「数量減・単価微増」のフェーズにあります。後述するとおり、近年市場を押し上げてきた干しいもが前年の高水準からの反動で数字を落としたことが、全体のマイナスに大きく影響しています。一方で大福やようかんといった定番の和菓子は伸びており、需要の中身が入れ替わりつつあります。より広いお菓子・スイーツ全体の動向はスイーツ・お菓子のEC市場規模レポートで扱っており、本記事はその中の和菓子カテゴリを深掘りします。

指標2026年2〜4月前年同期前年同期比
推定売上約18.5億円約19.4億円▲4.7%
推定販売数約92.0万個約99.1万個▲7.2%
平均単価約2,004円約1,951円+2.7%
主要ECモールの和菓子カテゴリ推定値(Nint ECommerce調べ・推計値)

2〜4月は、ひな祭りや卒業・入学、母の日商戦の入口にあたり、贈答用の和菓子需要が動く時期です。単価の上昇は、原材料・物流コストの上昇に加え、ギフト用途で「少し良い詰め合わせ」を選ぶ傾向が反映されたものと見られます。数量を追うより、贈り物としての価値で単価を保つ方向に市場が動いています。

サブカテゴリ別の構成と勝ち負け

和菓子カテゴリは、干しいもが市場全体の約3割(27.9%)を占める柱となっています。上位5サブカテゴリで市場の約6割を構成し、干しいもを中心に、詰め合わせセットや定番の生菓子に需要が分散しています。

サブカテゴリ構成比前年同期比
干しいも27.9%▲14.3%
各種和菓子セット12.6%▲2.1%
大福7.8%+13.4%
ようかん7.6%+11.1%
カステラ5.3%▲1.0%
主要ECモールの和菓子サブカテゴリ別構成比(2026年2〜4月・Nint ECommerce調べ・推計値)

市場の柱である干しいも(▲14.3%)が前年の高水準から反動減となった一方、大福(+13.4%)やようかん(+11.1%)といった定番の和菓子が二桁で伸びています。健康志向のおやつとして伸びてきた干しいもの需要が一巡し、もちもちした生菓子や日持ちのする定番和菓子へ関心が広がっている様子がうかがえます。事業者は、干しいもに依存しすぎず、伸びている大福・ようかんといった定番和菓子の品揃えと詰め合わせ設計に重心を移す判断が有効です。

価格帯別の販売構成と購買行動

和菓子は、価格帯ごとに購入の「用途」がはっきり分かれるカテゴリです。平均単価(約2,004円)を基準に低・中・高の3価格帯で売上構成比を見ると、中価格帯が約7割を占め、詰め合わせ・自家需要の主戦場となっています。

価格帯売上構成比
低価格帯(〜約1,000円)8.2%
中価格帯(約1,000〜4,000円)71.6%
高価格帯(約4,000円〜)20.3%
主要ECモールの和菓子 価格帯別売上構成比(2026年2〜4月・Nint ECommerce調べ・推計値)

低価格帯(〜約1,000円): 単品・小袋の和菓子

低価格帯は、単品や小袋の和菓子が中心です。送料込みのお試し購入や、自宅用のちょっとしたおやつとして購入される傾向が見られます。構成比は8.2%と小さく、本格的なリピート購入や詰め合わせ購入の入口として機能するゾーンです。

中価格帯(約1,000〜4,000円): 詰め合わせ・干しいも大容量

最も売上構成比が高い中価格帯では、各種和菓子の詰め合わせや、干しいもの大容量パックが売れ筋です。自宅用のまとめ買いと、ちょっとした手土産・ギフトの両方をカバーする価格帯で、詰め合わせの内容や容量、のし対応の有無が購入の決め手になっています。和菓子市場の主戦場となる価格帯です。

高価格帯(約4,000円〜): 老舗・贈答用の高級詰め合わせ

高価格帯は、老舗ブランドの高級詰め合わせや、贈答用のギフトセットが中心です。化粧箱・のし・包装といった付帯対応や、ブランドの信頼感が購入の決め手になります。構成比は20.3%で、平均単価の上昇は、この高単価ギフト需要と中価格帯の詰め合わせが下支えしているためと見られます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

和菓子の事業者が来期取るべき3つの打ち手

ここまでの市場データをふまえ、和菓子をECで扱う事業者が来期に向けて取るべき打ち手を3つに整理します。

打ち手1: 伸びている大福・ようかんの定番を強化する

市場の柱だった干しいもが反動減となる一方、大福(+13.4%)やようかん(+11.1%)といった定番の和菓子が伸びています。干しいも一本に依存せず、伸びている定番を主力に据え、季節の生菓子や日持ちのするようかんを軸に品揃えを組み替えるのが有効です。需要の入れ替わりに合わせてラインナップを動かすことが、売上の底支えになります。

打ち手2: 中価格帯の詰め合わせ・ギフトで単価を保つ

最量販の中価格帯では、単品よりも詰め合わせや大容量パックが上位を占めています。数量が減少する局面でも、複数種を組み合わせた詰め合わせや、のし・包装対応を整えたギフト設計で単価を保つのが有効です。自家需要と手土産需要の両方を一つの商品でカバーできる構成が、客単価の維持につながります。

打ち手3: 競合の品揃え・価格・詰め合わせ構成を見て磨く

和菓子は、商品の種類・容量・詰め合わせの組み方で価格と売れ方が細かく分かれるカテゴリです。Nint ECommerceでは、主要ECモールの競合ショップが大福やようかん、干しいもをどの価格帯・どの詰め合わせ構成で展開しているかを把握でき、自社の品揃えと価格設定を磨く材料になります。

よくある質問(Q&A)

和菓子のEC市場規模はどのくらいですか?

主要ECモールにおける2026年2〜4月の推定売上は約18.5億円で、前年同期比▲4.7%でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。販売数は▲7.2%、平均単価は+2.7%です。柱の干しいもの反動減が全体のマイナスに影響しています。

主要ECモールで売れ筋の和菓子は何ですか?

干しいもが市場全体の約3割(27.9%)を占めて最も大きく、各種和菓子セット(12.6%)、大福(7.8%)、ようかん(7.6%)が続きます。直近では大福・ようかんといった定番の生菓子・棹菓子が伸びています。

和菓子でモノが売れる価格帯はどこですか?

売上構成比が最も高いのは中価格帯(約1,000〜4,000円)で、各種和菓子の詰め合わせや干しいもの大容量パックが中心です。約7割がこの価格帯に集中しており、自家需要と手土産・ギフト需要の両方をカバーしています。

干しいもの需要は今後も続きますか?

干しいもは依然として市場最大のサブカテゴリですが、2026年2〜4月は前年同期比▲14.3%と、近年の高水準からの反動減となりました(Nint ECommerce調べ・推計値)。一方で大福やようかんが伸びており、干しいもに依存しすぎない品揃えの組み立てが重要になっています。

まとめと、より深く分析するためのヒント

  • 2026年2〜4月の和菓子EC市場は約18.5億円(前年同期比▲4.7%)。柱の干しいもの反動減が全体を押し下げ。
  • 干しいもが約3割を占める柱だが▲14.3%。一方で大福(+13.4%)・ようかん(+11.1%)の定番が伸長。
  • 中価格帯に約7割が集中。詰め合わせ・自家需要が主戦場、高価格帯は老舗・贈答の高級詰め合わせ。

こうしたカテゴリ別・価格帯別の動向は、自社が扱う商品ジャンルやブランド単位ではどう見えるでしょうか。Nint ECommerceでは、主要ECモールの和菓子カテゴリを、サブカテゴリ・ブランド・商品単位で深堀りし、競合ショップの売れ筋や価格帯、詰め合わせ構成の傾向の把握に活用できます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

関連サービス・資料

執筆者の視点

データを眺めて印象的だったのは、健康おやつとして勢いよく伸びてきた干しいもが反動で数字を落とす一方、大福やようかんといった昔ながらの定番が二桁で伸び返している点です。流行で一気に広がったジャンルは、勢いが落ち着くと市場全体の数字を大きく動かす一方、定番の和菓子は静かに支持を取り戻していく。和菓子は「話題の一品」と「変わらない定番」が入れ替わりながら市場を作るカテゴリなのだと、改めて数字から見えてきました。干しいもへの依存度をどう見直すかが、来期の和菓子事業者にとっての分かれ目になりそうです。

対象期間: 2026年2月〜2026年4月/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: 和菓子

この記事を書いた人

山本真大 / 株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

note:https://note.com/nint_ecommerce

株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。

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