本格的な秋を迎え、季節はまもなく冬。本年も残すところあと2カ月をきりました!
12月は「ハレの日」として、1年で1番市場規模の大きい「クリスマス」や、「冬のボーナス」「年末大掃除」「帰省」「大晦日」など多くのイベントが控えていますね! 一方で、11月はそこまでイベントがないな、、、と思っているアナタ! 11月にもこれから注目されていくイベント「ブラックフライデー」があるのを忘れていませんか?
今回は2022年にそんなブラックフライデーセールを実施した、主要2大ECモール(モールA・モールB)について調査しました。年々認知度が上昇していくブラックフライデーにおいて、EC市場での主要モールであるモールA・モールBはどのようなジャンルが好調となり、どのような商品が売れたのか、モール毎で売れたジャンル傾向は同じだったのか、多くの「キニナル」が詰まったブラックフライデーセールを読み解いていきましょう!
本記事のポイント3点
- 11月のイベントであったボジョレーがブラックフライデーに置き換わり?!人気度推移ではブラックフライデーに軍配
- セールのピーク日はモールにより異なる傾向に! モールの特徴を踏まえた対応が必要
- セール実施週だけでなく、翌週も売上が増加傾向に!?セール後にもチャンスアリ!?
年々存在感が増す、「ブラックフライデー」



ブラックフライデー期間での、モールA・Bのセール時伸長ジャンル・売上上位ジャンル
ここからは、本格的にモールA・モールBの昨年度のブラックフライデーの実績について振り返っていきます。 まずはセール期間での伸長率が前週の同曜日・期間と比較して伸びたジャンルと、セール期間で売上が高いジャンルをまとめました。データ抽出の定義は以下としております。 【定義】 ・売上算出方法
→セール該当曜日単位で集計・合算
同様に、前週の同曜日・翌週の同曜日を「前週」「翌週」として定義 ・伸長率
→セール該当曜日の売上合計 / セール該当前週曜日の売上合計で試算。
※但し、売上規模が小さ過ぎる場合、誤差として大きく影響するため、セール期間中に最低でも一定の売上規模があるものを抽出対象としました。 ・ジャンル名
→可能な限り公開していますが、一部粒度の調整を行い、表記しております。 結果は以下の通りとなりました。


ブラックフライデーセール期間中の売上TOPジャンルの商品変遷をチェック!
モール間でのその他の違い・特徴は他にもあるのでしょうか。今回は、各モールの売上1位のジャンルにおける、セール期間の売上上位商品の変遷を見ていくことで、その特徴を見ていきたいと思います。 モールA(季節・空調家電)※赤字はセール期間中で一度のみランクイン商品

ブラックフライデーセール期間中の売上ピークは何日目?
セール期間の伸長ジャンル、売上上位ジャンル、商品を把握した後はセール期間の「何日目」がピークになるかを見ていきます。日別の売上を見ることで、消費者の反応や何日目にテコ入れをするべきなのか等をより深く見ていくことが可能になります。

一方で、モールBに関しては、セール開始の翌日(2日目)で売上のピークが来ていることが分かります。
オフラインで1週間程度のセールでは、初日が認知・お披露目(消費者側としてはここで検討)、2日目より反応(購買)の行動が多く見られるため、モールBの動きに関してはオフラインの傾向と似ている印象があります。 モールAに関しては(5の付く日)での売上が高くなっています。五十日(ごとおび)は多くの企業で給料の支給などが行われることが多いことから、セール期間中、この日を待って商品を購入をした可能性が考えられます。また、最終日の駆け込み需要に関してはどちらのモールでも、影響を与えていない状況でした。
ブラックフライデーセール期間後の売上はどうなった?
セール期間は絶好調だったけど、その後に売上がガクンと落ちた。ということは多くの企業様で経験していることかと思います。今回のブラックフライデーセール期間が終わった後のモールA・モールBの売上はどのように推移したのでしょうか。確認してみました。

これは、セール期間中に目が行きがちになりますが、セール後にも売上があがるチャンスを秘めている可能性を示唆しております。セール期間後も1週間ほどは、価格や販促に注視していくことが、翌週の売上確保に繋がっていきそうです。
まとめ ブラックフライデーセールに関して
「ブラックフライデー」ですが、日本での始まりは実は2016年とまだまだ日が浅いイベントでした。しかしこの6年で認知度は大きく伸びてきており、その認知度上昇へ貢献したのは多くの企業でのセール導入だったのではないかと思われます。EC市場においても、市場をけん引する複数のモールで展開されるなど、年々注目されるイベントとなっています。 展開したモールの特徴としては以下の特徴がみられます。- セール期間で前週から一気に需要が高まるジャンルと、セール時に売れるジャンルには違いがある。
- モール毎で売れるジャンルに違いがある。
- セール期間では家電・コスメ・衣類などが売れるジャンルであった。
- セール期間の日々毎に売れ筋商品の変動が多い・少ないモールが存在。
- セール期間の売上ピークはモール毎で違っている。
- セール期間後も売上は前々週比で2桁成長。
備考
今回調査にあたり抽出したジャンルは以下の通りです。- モールA・モールBの第二階層ジャンル全て。
Nint推計データは、AIやクローリングなどの技術により⽇本国内の3⼤ECモールで販売される商品の売上⾦額・販売数量を⾼精度に推計したデータに、サイト内でのプロモーションデータ等を加えた、EC市場の総合的な分析を可能にするビッグデータです。 データ抽出期間:
2022年11⽉15日〜2022年12⽉8日(※本稿における Nint 推計データは 2023年10⽉時点のものを使⽤) 【転載・引用について】
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【出典:Nint BLOG「まもなくブラックフライデー!2022年の主要ECモールのセールを振り返り、2023年の動向を予測する!」(2023年11月14日公開)】
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作成:山本 真大(Masahiro Yamamoto) /デジタルマーケティングUnitアナリスト
編集:村上 咲(Saki Murakami)/ デジタルマーケティングUnitエディター
:瀧坂 義尚(Yoshinao Takisaka)/デジタルマーケティングUnitユニットリーダー 兼ブログ監修 ■転載・引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
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