ECモールのアウトドア用寝具市場規模は、昨年比97%で横ばい!




トピックス
・寝袋・シェラフを中心に高価格帯のアイテムを展開するB社がトップシェア

・コット・ベッド(マット含)ジャンルは折りたたみ式のコットからエアーベッドにトレンドが変化

・Amazonではメーカー上位3社が前年同期比でマイナス成長


Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3モールにおいて、Nint推計データ(2023年3月時点)より、2022年12月~2023年2月のアウトドア用寝具ジャンルは市場規模は2021年12〜2022年2月と比較して97%となり、ほぼ横ばいに推移しました。今後の売上規模は推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3モールにおいて当該ジャンルは横ばいに推移する結果となりました。




また、同時期の平均単価は6,585円と前年同時期比で116%と平均単価の上昇が見られます。今後の平均単価の動向も推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると横ばいに推移するとの結果となりました。

上記の通り市場規模を前年と比較すると横ばいとなりますが、前々年の同時期(2020年12月〜2021年2月)と比較すると105%となっている事から、アウトドア、キャンプがコロナをきっかけに注目が集まった事を考慮し、「上昇した売上をキープしている」という考え方ができます。


アウトドアジャンル全体において知名度の高いメーカーA社がトップシェアとなりますが、このアウトドア寝具ジャンルにおいてはA社を抑えているメーカーがあります。それは、寝袋・シェラフを中心に高価格帯のアイテムを展開するB社です。
B社は前年同時期比で2桁台の成長をしており、前々年の同時期と比べるとおよそ2倍の規模に成長しています。単価の低いアイテムが売れやすいECモールの中でもB社の高いブランド力が光り、ECモール内でも好調に推移しております。

上記で触れた「寝袋・シェラフ」ジャンルの上位商品を見てみると、平均単価が10,000円を下回る低単価のアイテムが多くみられ、その傾向は前年同時期と比べ加速しています。印象的なのは3モール合算でNO.1アイテムの平均単価はおよそ5,000円となり、価格競争が激化している事がわかります。一方考え方を変えると、10,000円以下のアイテムが展開可能なメーカーやショップであれば、売上増加に繋がる可能性があるとも考える事ができます。

次に「コット・ベッド(マット含)」ジャンルの上位商品を見てみると、前年同時期に多く見られた折りたたみ式のコットから、トレンドはエアーベッドに変化している傾向が見られます。
コットの上位商品の平均単価はおよそ15,000円前後に対し、エアーベッドは10,000円以下のアイテムが多数見られ、単価の面での優位性がありながら、持ち運びや保管がコンパクトである点も加わって消費者の支持を得ていると推察されます。

次に当該ジャンルをモール毎に観察すると、Amazonではメーカー上位3社が前年同期比でマイナス成長となっている結果が印象的です。上位商品は上記に記載した通り、平均単価5,000円以下の寝袋・シェラフが好調に売上を伸ばし、エアーベッドも本年は多く見られます。
コロナ禍からアウトドア、キャンプに注目が集まり新規参入企業も多かった分、今後も変化が予想されます。特定のジャンルからスモールスタートした1つのブランドが、業界を牽引するトップブランドになる事も珍しくありません。今後の動向にも注目です。


作成者
横山 玄(Yokoyama Gen, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)
編集者
Nint Blog 編集長 加藤 洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)



アウトドアのほかジャンルの市場動向については以下の記事からご確認いただけます。





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