Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングの3モールにおいて、Nint推計データ(2022年10月時点)より、2022年7月~9月の筆記具ジャンルはオフィス需要の落ち込みにも関わらず、パーソナルな需要を取り込んで横這いに持ち直しています。
当該時期の市場規模は2021年7月~9月と比較して102%成長となり、横這いとなっていますが、最大のECモールはAmazonとなりました。

今後の売上規模について、推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3大ECモールにおいて弱含みの横ばいとの結果となりました。
また、同時期の平均単価は1,070円と前年同期比で117%となりました。パーソナルな用途の充実やこだわり需要という背景もあり、国内トップシェアの筆記具メーカーだけでなく、ユニークな商品を提供するメーカーの商品が、平均単価を押し上げています。
平均単価については、推計値を元にした当社のAI分析を踏まえると、3大ECモールにおいて当該ジャンルは、今後高止まりのとの結果となりました。
3モールのなかで、Amazonのマーカーやシャープペンのジャンルに関しては、イラスト用途のマーカーペンに強いA社や海外高単価シャーペンメーカーのB社が、前年同期間比で2桁台以上のプラス成長を継続しており、特にA社のAmazonと楽天市場におけるマーカー・サインペンジャンルは、筆記具全体の単価上昇155円のうち、14円ほどの単価上昇に貢献しており、高単価商品の売上構成比が増えていることから全体の価格上昇に寄与しています。その背景には色鉛筆の売上が当該期間で全般的に減少している推計値を踏まえると、昨年同時期の色鉛筆によるイラスト需要が多様化し、A社のマーカー商品が受け皿となっている部分がありそうです。
各ECモールを横断して観察すると、筆記具トップメーカー2社で売上規模の明暗があり、オンライン販売を上手く活用している1社が規模でも引き続き差をつけています。
また、Amazonと楽天市場では2,3位争いが激化しています。Yahoo!ショッピングにおいてもトップとその他の差は縮小傾向にあり、1位と2位の差は縮まりつつあります。
作成者
今田雅也(Konta Masaya)
編集者
Nint Blog 編集長 加藤洋平(Kato Yohei, ERP Div.カスタマーサクセスUnit)
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