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テニス市場レポート|ラケット+33%が牽引

#市場レポート #市場規模 #ECデータ
テニス用品のEC市場レポート

本記事は、ラケット・シューズ・ウェア・ボールといったテニス用品をECで販売する事業者・メーカーの方に向けた市場レポートです。主要ECモールにおける2026年4〜6月のテニス市場の推定売上は約21.1億円(前年同期比+13.1%)、推定販売数は約37.4万点(同+5.7%)、平均単価は約5,646円(同+7.1%)でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。市場を押し上げたのは販売点数より単価の上昇で、その中心が平均単価20,495円のラケットです。用具とウェアで対照的だった動きを読み解きます。

本レポートのサマリー

  • 市場規模: 約21.1億円(前年同期比 +13.1%)
  • 販売数量: 約37.4万点(前年同期比 +5.7%)
  • 平均単価: 約5,646円(前年同期比 +7.1%)
  • 主要サブカテゴリ: ラケット(28.5%)/メンズシューズ(17.5%)/ボール(10.2%)
  • キートレンド: ラケットが+33.2%と市場全体を大きく上回り、ガット(+14.1%)も伸長。ウェアは+3%台で横ばい圏

テニスのEC市場規模と推移

2026年4〜6月のテニスのEC市場規模は約21.1億円、前年同期比+13.1%でした。販売数は+5.7%、平均単価は+7.1%で、売上の伸びへの寄与は数量より単価のほうが大きくなっています。1点あたりにかける金額が上がったことが市場を押し上げた形です。4〜6月はシーズンインにあたり、用具を新調する需要が集まりやすい時期でもあります。上位カテゴリ全体の動きはスポーツ・アウトドアのEC市場規模レポートで扱っており、本記事はそのなかのテニスカテゴリを深掘りします(Nint ECommerce調べ・推計値)。

指標2026年4〜6月前年同期前年同期比
推定売上約21.1億円約18.7億円+13.1%
推定販売数約37.4万点約35.4万点+5.7%
平均単価約5,646円約5,274円+7.1%
主要ECモールのテニスカテゴリ推定値(Nint ECommerce調べ・推計値)

単価が+7.1%と伸びている背景には、単価の高いサブカテゴリの構成比が上がったことがあります。値上げだけで説明できる幅ではなく、買われている中身そのものが高単価側へ移動しました。数量を追う値引き施策よりも、単価の高い商材をきちんと売り切る設計のほうが、この市場では売上に直結しやすい状況です。

サブカテゴリ別の構成と勝ち負け

テニス市場で最も大きいのはラケットで、構成比28.5%・前年同期比+33.2%と、市場全体の+13.1%を大きく上回りました。平均単価は20,495円と市場平均の3倍以上で、この伸びがそのまま市場全体の単価上昇につながっています。次いでメンズシューズが17.5%(+5.5%)、ボールが10.2%(+6.0%)と続き、消耗品のガットも6.9%・+14.1%と市場平均を上回りました(Nint ECommerce調べ・推計値)。

サブカテゴリ構成比前年同期比平均単価
ラケット28.5%+33.2%20,495円
メンズシューズ17.5%+5.5%9,683円
ボール10.2%+6.0%6,451円
レディースウェア8.4%+3.0%3,829円
メンズウェア7.3%+3.6%3,300円
ガット6.9%+14.1%4,507円
主要ECモールのテニスサブカテゴリ別構成比・前年同期比(2026年4〜6月・Nint ECommerce調べ・推計値)

伸びの中心が用具側に寄っている点が、この四半期の特徴です。ラケット(+33.2%)とガット(+14.1%)が市場平均を超える一方、レディースウェア(+3.0%)とメンズウェア(+3.6%)は横ばい圏にとどまりました。ラケットを買い替え、ガットを張り替えて長く使う層の支出が市場を押し上げている構図です。ボールの平均単価6,451円は、箱・ダース単位のまとめ買いが定着していることを表しています。同じ球技カテゴリでも動きは一様ではなく、サッカー・フットサル市場レポートスポーツ用品のEC市場規模レポートとあわせて見ると、競技ごとの支出構造の違いが見えてきます。

価格帯別の販売構成と購買行動

テニスは1つの競技のなかで、数百円の消耗品から数万円の用具までが同時に買われるカテゴリです。平均単価(約5,646円)を基準に低・中・高の3価格帯で売上構成比を見ると、高価格帯が59.2%と6割近くを占め、中価格帯が30.4%、低価格帯が10.4%と続きます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

価格帯売上構成比
低価格帯10.4%
中価格帯30.4%
高価格帯59.2%
主要ECモールのテニス 価格帯別売上構成比(2026年4〜6月・Nint ECommerce調べ・推計値)

低価格帯: ウェア・小物・単品の消耗品

売上構成比10.4%の低価格帯は、平均単価3,300円のメンズウェアや3,829円のレディースウェア、グリップテープなどの小物が中心です。消耗する前提で買われるため、価格と在庫の有無が決め手になりやすいゾーンです。金額の比重は小さいものの購入頻度は高く、シーズンインの新規購入者が最初に触れる入り口として機能します。まとめ買いや同梱提案でカゴの単価を上げやすい領域でもあります。

中価格帯: ガット・ボール・シューズの買い替え

中価格帯(30.4%)の主役は、ガット(平均単価4,507円)、ボール(6,451円)、メンズシューズ(9,683円)といった定期的に買い替えが発生する商材です。ガットが+14.1%と市場平均を上回って伸びているのは、ラケット本体を長く使いながら張り替えで性能を保つ使い方が広がっているためです。買い替えの周期が読みやすく、同じ顧客が年に何度も戻ってくる導線を設計しやすい主戦場です。

高価格帯: ラケット本体と上位モデル

高価格帯(59.2%)の中核は、平均単価20,495円のラケットです。市場全体の単価が+7.1%と上がった主因はここにあり、ラケット単体で構成比28.5%・前年同期比+33.2%と市場を牽引しました。買い手は使用中のモデルとの比較を前提に選ぶため、スペックの説明と試打・返品条件の明示が判断を後押しします。上位モデルの品揃えがそのまま売上規模の差になって表れる帯です(Nint ECommerce調べ・推計値)。

テニスの事業者が来期取るべき3つの打ち手

ここまでの市場データをふまえ、テニス用品をECで扱う事業者が来期に向けて取るべき打ち手を3つに整理します。

打ち手1: ラケットの品揃えと説明に資源を寄せる

ラケットは構成比28.5%・前年同期比+33.2%と、市場全体の+13.1%を大きく上回って伸びました。平均単価20,495円で、1件の受注が売上に与える影響も他サブカテゴリとは桁が違います。上位モデルの在庫を厚くし、重量・バランス・フェース面積を比較しやすい形で並べ、買い替え前のモデルからどう変わるかを言葉にする。この1カテゴリの精度を上げるだけで売上の伸び方は変わります。

打ち手2: ガットとボールで再購入の周期をつくる

ガットは6.9%・+14.1%、ボールは10.2%・+6.0%と、いずれも消耗を前提に繰り返し買われる商材です。ラケットを買った顧客に、張り替え用ガットや練習球をどのタイミングで案内できるかが2回目以降の売上を左右します。購入時に張り替え用ガットを同梱提案し、数か月後の張り替え時期にあわせて再訪を促す。平均単価20,495円のラケット1回の取引を、年間を通じた複数回の取引に変える設計が、この市場では有効に働きます。

打ち手3: 高価格帯の競合の品揃え・価格を把握する

売上の59.2%を占める高価格帯は、品揃えと価格設定が競争力を直接左右します。横ばい圏のウェア(+3.0%/+3.6%)に対し用具側が伸びている以上、限られた仕入れ枠の振り分けも重要です。Nint ECommerceでは、主要ECモールの競合ショップがどのモデル・どの価格帯でラケットや関連用具を展開しているかを把握でき、自社の品揃えと価格を磨く材料になります。伸びているサブカテゴリに絞って比較すれば、次に仕入れるべきモデルの判断も早くなります。

よくある質問(Q&A)

テニスのEC市場規模はどのくらいですか?

主要ECモールにおける2026年4〜6月の推定売上は約21.1億円で、前年同期比+13.1%でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。推定販売数は約37.4万点(+5.7%)、平均単価は約5,646円(+7.1%)で、数量より単価の伸びが売上を支えています。

主要ECモールで売れ筋のテニス用品は何ですか?

売上構成比で最も大きいのはラケットで28.5%を占めます。次いでメンズシューズが17.5%、ボールが10.2%と続きます。ラケットは前年同期比+33.2%と伸び率でも市場全体を上回り、金額・成長率の両面で中心的なサブカテゴリです。

テニス用品でモノが売れる価格帯はどこですか?

金額では高価格帯が59.2%と6割近くを占め、平均単価20,495円のラケットが中心です。中価格帯(30.4%)はガット・ボール・シューズ、低価格帯(10.4%)はウェアや小物が主体で、購入頻度は中・低価格帯のほうが高くなります(Nint ECommerce調べ・推計値)。

なぜ販売数の伸び以上に売上が伸びているのですか?

販売数が+5.7%に対し平均単価が+7.1%上昇したためです。単価20,495円のラケットが+33.2%と大きく伸び、買われる中身が高単価側へ移動したことが、市場全体の単価を押し上げました(Nint ECommerce調べ・推計値)。

まとめと、より深く分析するためのヒント

  • 2026年4〜6月のテニスEC市場は約21.1億円(前年同期比+13.1%)。販売数+5.7%に対し平均単価+7.1%で、単価の寄与が大きい。
  • ラケット(28.5%・+33.2%・平均単価20,495円)が市場を牽引。消耗品のガットも+14.1%と伸び、用具側に支出が集中。
  • ウェアは+3.0%/+3.6%と横ばい圏。価格帯は高(59.2%)が金額の中心で、中(30.4%)・低(10.4%)が購入頻度を支える。

こうした動向は、自社が扱うブランドやモデル単位ではどう見えるでしょうか。Nint ECommerceでは、主要ECモール(楽天・Amazon・Yahoo!ショッピング 等)のテニスカテゴリを、サブカテゴリ・ブランド・商品単位で深堀りし、競合ショップの売れ筋や価格帯、シーズン需要の先読みに活用できます(Nint ECommerce調べ・推計値)。

関連サービス・資料

執筆者の視点

意外だったのは、伸びていたのがウェアではなく道具だった点です。スポーツ用品というと季節ごとに買い替わる衣類が動きそうなものですが、テニスではウェアが+3%台で足踏みするなか、ラケットが+33.2%、ガットが+14.1%と用具側だけが跳ねていました。買い替えて、張り替えて、長く使う。その支出の積み上げが市場の伸びの正体でした。

対象期間: 2026年4月〜2026年6月/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: テニス

この記事を書いた人

山本真大 / 株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト

note:https://note.com/nint_ecommerce

株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。

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