【25年11〜26年1月】楽器・音響機器市場レポート|単価の安定推移
2025年11月から2026年1月にかけての楽器・音響機器市場は、前年同期と比較して売上高が堅調に推移しており、冬の需要期において安定した市場規模を維持しています。本レポートでは、大手ECサイトにおけるNint ECommerceのデータをもとに、最新の市場動向を解説します。
※本記事は大手ECサイトにおけるNint ECommerceデータを元に執筆しています。

目次
楽器・音響機器の市場規模
2025年11月〜2026年1月の楽器・音響機器ジャンル全体の市場規模は以下の通りです。
- 売上高: 約54億8,788万円(前年同期比 +3.0%)
- 販売数量: 約45万728個(前年同期比 +3.7%)
- 平均単価: 約1万2,176円(前年同期比 ▲0.6%)
市場全体として、売上高・販売数量ともに前年を上回る結果となりました 。平均単価はわずかに減少しているものの、約1万2,000円台を維持しており、物価変動の影響を受けつつも消費者の購買意欲は衰えず、市場が活性化している様子が伺えます。
楽器・音響機器市場のカテゴリ別売上構成比とトレンド
本章ではカテゴリ別の売上構成を比較し、トレンドを読み解きます。
カテゴリ別売上構成比(上位カテゴリ)
- 1位:ギター・ベース
売上構成比:約35.2%(前年同期比 +1.5ポイント)
平均単価:約1万4,607円
- 2位:ピアノ・キーボード
売上構成比:約23.7%(前年同期比 ▲1.4ポイント)
平均単価:約2万6,796円
- 3位:管楽器・吹奏楽器
売上構成比:約10.5%(前年同期比 +0.6ポイント)
平均単価:約5,465円
- 4位:PA機器
売上構成比:約8.7%(前年同期比 +0.3ポイント)
平均単価:約1万4,744円
- 5位:DAW・DTM・レコーダー
売上構成比:約4.7%(前年同期比 ▲0.1ポイント)
平均単価:約2万9,505円
製品開発のトレンド
市場の3分の1以上を占める「ギター・ベース」カテゴリが売上構成比を伸ばしており、依然として市場を牽引する中心的存在です 。また、3位の「管楽器・吹奏楽器」は販売数量が伸長しており、低価格帯の製品を中心にエントリー層の需要が拡大している傾向が見て取れます 。 「ピアノ・キーボード」や「DAW・DTM・レコーダー」は、平均単価が2万円台後半と比較的高額でありながら一定のシェアを保っており、趣味の深化や制作環境の充実に向けた投資が継続していることが示唆されます 。
楽器・音響機器市場の価格帯別販売構成と販売戦略
ここでは市場全体を価格帯別データに分けて整理し、販売戦略を考察します。
価格帯別の販売構成について
低価格帯(35,400円未満)
売上構成比:約40.1%
アクセサリー、消耗品、初心者向けのエントリーモデルが中心です。販売数量の大部分を占め、市場の入り口として重要な役割を果たしています。
中価格帯(35,400円〜177,000円)
売上構成比:約35.9%
中級者向けの楽器本体や、DTM関連のインターフェース、PA機器などが含まれます。趣味として定着した層による買い替えや機材拡張の需要が集中しています。
高価格帯(177,000円以上)
売上構成比:約24.0%
ハイエンドなギター、電子ピアノ、プロ仕様の音響機材が該当します。数量は少ないものの、売上の約4分の1を支える高収益なセグメントです。
価格帯別の販売戦略について
低価格帯
消耗品やエントリーモデルは、送料無料設定や即日配送、初心者向けの教則コンテンツとのセット販売により、購入のハードルを下げることが有効です。
中価格帯
スペック比較が重視されるこのゾーンでは、詳細な動画レビューやデモ音源の提供など、オンライン上での「音」や「操作感」の可視化が差別化の鍵となります。
高価格帯
高額商品については、正規代理店としての信頼性、長期保証、専門スタッフによるアフターサポート体制を強調し、ユーザーの不安を払拭する訴求が不可欠です。
(参考)ジャンル別価格分布
Nint ECommerceを使った価格帯別売上規模推移
市場の見える化を実現するツール「Nint ECommerce」でTOPメーカーの価格別売上構成比を見ると以下のように確認できます。
※ご契約プランによって確認可能

横軸:価格帯で分けており、太さが構成比
縦軸:該当価格帯におけるメーカーシェア率
出典:Nint ECommerce
展望予測と楽器・音響機器市場を読み解くヒント
本章では展望と市場を読み解くヒントをご紹介します。
今後の展望
短期的には、趣味の多様化や動画配信市場の拡大に伴い、配信関連機材やパーソナルな楽器演奏への需要は安定して推移すると予測されます。中期的には、AI技術を活用した作曲・演奏支援ツールの普及が進み、デジタル機器と伝統的な楽器の融合がさらに加速するでしょう。
また、高単価なハイエンド製品を所有することへの価値観は根強く、ブランド力を背景とした指名買い傾向は今後も強まっていくと考えられます。
市場を読み解くヒントは「Nint ECommerce」!
今回のレポートで触れたように、楽器・音響機器市場ではカテゴリごとに売上や販売数量の成長性に明確な差が出ています。このような市場の細かな変化や、特定の価格帯における競合他社のシェア動向を正確に把握し、戦略的な商品展開を行うには、客観的なデータ活用が欠かせません。
「Nint ECommerce」では、主要ECモールの詳細な販売データから、カテゴリ別のトレンドや価格帯別のパフォーマンスを直感的に分析できます。

さらに、AIが膨大なデータを分析して要点を整理する「AIインサイトレポート」を利用することで、複雑な市場動向の裏側にある勝機を迅速に見つけ出し、次の一手を確信を持って打つことが可能になります。

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調査概要
- 対象期間:2025年11月1日〜2026年1月31日
- データソース:Nint ECommerce
- 対象カテゴリ:楽器・音響機器
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
note:https://note.com/nint_ecommerce
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
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「【25年11〜26年1月】楽器・音響機器市場レポート|単価の安定推移」(2026年2月13日公開)】
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