自社ジャンルのEC市場データ分析から導き出す、競合メーカー選定手法について

EC市場の攻略や売上拡大はどのメーカー企業でも課題となっていることではないでしょうか。市場攻略に向けて重要なポイントとしてはまず自社のEC市場動向や競合、製品の動向を定期的に分析して攻略の糸口を見つけることがスタート地点になります。

日々トレンドが変わるEC市場のデータを定期的に分析しインサイトを発見したり、オフラインデータと比較分析をすることでより質の高い商品企画や戦略立案が可能になります。

今回の競合メーカー・製品調査シリーズでは全3回に渡ってEC市場や競合メーカー、製品売上データの把握や、データの分析手法、戦略立案についてご案内致します。

今回ご案内する内容を見て頂ければ、EC市場のトレンド把握や競合メーカー・製品分析を実現できたり、そのデータを活用した自社の戦略立案が可能になりますのでぜひご確認ください。

目次

①自社EC市場規模の分析

②月別売上トレンドの分析

③メーカー・価格別シェアの分析

①自社EC市場規模の分析

操作手順

機能:業種分析(Enterprise版)→ジャンル規模を選択

期間:2021年

ジャンル:パソコン・周辺機器

上記を操作頂くと各モールのジャンル毎の売上が分かりますので、自社市場の売上規模はもちろんですが、細かいジャンル毎の売上も把握出来ます。

上記は楽天パソコン・周辺機器ジャンルの流通額ですが、パソコンジャンルが圧倒的なシェアを取っている事が分かります。

自社がパソコンジャンルをメインに扱うメーカーと仮定すると、この情報からパソコン・周辺機器ジャンルはまず、パソコンジャンルを徹底的に分析する必要があることが分かります。

②月別売上トレンドの分析

操作手順

機能:業種分析(Enterprise版)→ジャンル情勢を選択

期間:2021年

ジャンル:パソコン・周辺機器

上記を操作頂くと各ジャンルの月別売上推移が把握出来ます。

青色のパソコンジャンルは3月、9月、12月に売上が伸びている傾向となっています。

新生活需要や楽天スーパーセール需要と相性が良いのでこの時期に売上を最大化させる施策は効果的だと言えます。

その他、黄色のPCサプライ・消耗品ジャンルは1月と比べると9月以降上昇トレンドになっています。

EC市場売上分析や新ジャンル開拓の際はこのような兆候から該当ジャンルをさらに詳しく分析をする事で精度の高い分析が可能になります。

③メーカー・価格別シェアの分析

操作手順

機能:業種分析(Enterprise版)→ジャンル価格分布

期間:2021年

ジャンル:パソコン・周辺機器→パソコンジャンル

上記を操作頂くとパソコンジャンルのメーカー・価格別の売上シェアが把握出来ます。

売上の高いパソコンジャンルの価格・メーカー別シェア動向ですが、2万円代と9万円代が市場シェアが大きくなっています。

2万円台はA社(灰)やB社(紫)のシェアが高いので、その企業の動向を分析する必要があります。

逆に9万円台はC社(緑)やD社(青)のシェアが高いので高額帯の場合はこの2社の分析からスタートすべきです。

細かく価格帯やメーカー単位で分析すると、伸びている要因やポイントがご理解頂けるかと思います。

分析したいパソコンジャンルの中でどのメーカーや価格帯のシェアが高いかを把握することで、戦略立案の精度も上がるのでEC市場を把握したい際はこの粒度まで分析することをオススメします。

最後に

今回は自社EC市場の売上動向分析をご案内致しましたが重要なポイントとしては以下になります。

・自社市場や関連市場の売上規模を分析

・各ジャンルの月別売上を把握して伸びる月や急成長しているジャンルの分析

・メーカー・価格帯売上からジャンル内で分析すべきポイントを把握

EC市場のジャンル売上規模、月別トレンド、価格・メーカー別のシェアを的確に分析することはEC市場開拓の大切な第一歩になります。

次回は競合メーカーや製品の分析手法について詳しくご案内することで売れている理由の把握や対策立案についてご案内致します。