テレビで自社の商品が放映される!?そんなときの対応マニュアル大全

こんにちは、株式会社Nintカスタマーサクセスdivの菱田と申します。
皆様は自社の商品が突然売れていて、その原因がテレビで取り上げられていた、ということはありませんか?また、その影響がECモール上の販売にどのように現れるのかをデータで把握し、効果的なアクションにつなげることに課題を感じる企業も多いと感じています。
そこで、今回は自社の商品がテレビ放映されると3大ECモール上ではどのように売れるのか、どんなアクションをすれば放映効果を最大化できるのか、実体験も交えながらご説明いたします。
目次
テレビ放映には2つのパターンがある
まず、テレビに紹介されるパターンとしては以下の2つに分けられます。
パターン1:テレビ局側から正式に取材依頼が来る
パターン2:突発的にテレビで紹介される
パターン1に関しては、テレビ局の制作クルーがトレンドをキャッチし、そのトレンドに沿った商品を見つけてきて、メーカーに対して「この商品を紹介させていただきたいのですが」と企画書を持って依頼してきます。
それに対し、サンプルや紹介に使える画像素材などをお渡しし、それらを用いてテレビ局側が放映用の素材を作成し、番組内などでご紹介をいただくこととなります。依頼がきたら、迅速に素材を提供し、テレビ局側がスムーズに撮影できるように最大限サポートすることが重要です。
パターン2に関しては特定の商品ではなく、特定の商品群が便利だと紹介されることが多いです。例えば、「自動開閉ゴミ箱」や「塩分濃度計」、「ニッパー型爪切り」などニッチだがあったら便利な商品特徴を持った商品群が紹介される傾向にあります。
どんな商品が紹介されるかは感知をすることが難しいですが、おすすめの方法としてはテレビ番組で便利アイテムを紹介することが多い人のSNSをフォローしておくことをおススメします。SNSで紹介されている商品は、テレビでも紹介される可能性が高いです。そのような人のSNSの内容を確認し、自社の商品を紹介したことがあれば出演番組は要チェックです。
テレビ放映効果を最大化するために
さて、いざ自社の商品がテレビで紹介されることが分かった場合は何をすればいいのしょうか?
合言葉は「消費期限は2日のみ」です。
この「消費期限は2日のみ」とはどのような意味でしょうか?ある事例をご紹介します。
2024年7月11日の夜に放映された番組内で紹介されたとある高圧洗浄機が、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングの3モールでどの程度の売上があったのか、Nint ECommerceの商品分析の機能を使って算出いたしました。

上記のグラフを見ると放映日と放映翌日の売上が大きく伸びていることが分かります。2024年は7月16・17日がAmazonのプライムデーだったにも関わらず、それを待たずに購入している状態です。
このことから放映後の2日間にどれだけ効果を最大化するアクションができるのかが重要であることが分かります。
テレビ放映後にすべき具体的なアクション
では、具体に的にはどのようなアクションが出来ればよいでしょうか?このアクションを考える際のポイントは「お客様は番組を見たあと、どのようにして商品ページにたどり着くか」を考えることです。
①WEB検索対策を強化する
まず、番組を見たお客様はお手元のスマホを手に取り、検索ボックスにキーワードを入れて検索します。その際、お客様は短い放映時間内で商品名や型番などを完全に覚えているかは怪しいですよね。お客様は「(番組名) 高圧洗浄機」などと検索をする可能性が高いです。
そうすると、SP広告やRPP広告などの設定キーワードに番組名を入れることは非常に重要になります。
また、若年層はSNSで最初に検索することも予想されます。それを見越して、自社商品が番組で映った直後にSNSなどに「放映された商品はこちら!」という投稿をしていくことも顧客導線設計上、非常に重要です。
また、プル型集客だけではなく、メルマガやLINE等でプッシュ型の通知をすることもおすすめです。但し、放映前の投稿はテレビ局から厳禁を言い渡されますので、絶対に避けましょう。
私は一度設定を間違えてしまい、放映20分前に投稿した結果、その直後にテレビ局から厳しいご指摘の電話をいただいたことがございます。
②商品ページで「この商品が紹介された商品である」という安心感を与える
ダイレクトに商品ページに来たお客様を除き、検索結果の画面でお客様は「どれがテレビで紹介された商品だっけ?」の迷われるケースが非常に多いです。そのため、商品ページやサムネイルに「\テレビで紹介されました/」など記載し、放映された商品がどれなのか分かるようにしておきましょう。
また、商品ページ内にも同様のテレビ放映訴求が入っているとお客様は安心してご購入して頂けます。
③販促インセンティブを追加する
ここは可能であれば、の領域です。
基本的には番組を見て、商品の良さを分かっていただいた上で商品ページまで来ていただいているので、お客様は商品をご購入いただけることが多いです。
ですが、CVR(購入率)が100%になることはありません。一定のお客様は直前で購入を逡巡します。そのためCVR対策として、時間限定や利用回数限定のクーポンやポイントなどを付与しておくことをおすすめいたします。
④レビュー特典を活用する(楽天)
番組放映時にいらっしゃるお客様に対して、レビューキャンペーンを実施することをおすすめいたします。レビュー時に「テレビで紹介されていたので購入しました」と記載いただける可能性が高く、商品の信頼度の向上にもつながります。
レビューキャンペーンは商品発送及びレビュー投稿後に「別送でのおまけの送付」「次回注文時に利用できるクーポン」などをユーザーへ送ることが許可されている制度です。ユーザーに送付するおまけや特典の限度額は景品表示法のルールに従う必要があるため、予め確認しておきましょう。
⑤ランキング情報を活用する
ランキングはリアルタイム、デイリー、ウィークリー必ず全てチェックしましょう。ランキング1位達成の実績は競合商品と大きく差をつける要素です。
また、一度だけではなく、放映後は複数回ランキング1位が取れることもあります。これらはすべて画像として保存し、「〇冠達成!」と訴求に活用することをおすすめします。
まとめ
以上、テレビ放映効果の最大化に向けて実施すべきことをご説明させていただきました。
テレビ放映は商品の認知度を大きく高めるチャンスです。限られた時間内で適切なアクションを取ることで、その効果を最大限に活用することができます。ぜひこの記事を参考に、次回のテレビ放映時にはご活用ください!皆様のショップ運営に微力ながらもお手伝いできておりましたら幸いです。
この記事を書いた人

菱田 拓良(ひしだ たくみ)
株式会社Nint カスタマーサクセスDiv アウトドア&ホビー・DIYユニット
2019年にCCCマーケティングに入社。
大手ナショナルブランド向けにデータマーケティングコンサルティングに従事。
その後、2020年より生活用品メーカーで楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングの他、MakuakeなどのクラウドファンディングプラットフォームでのEC販売を担当。 楽天ランキング1位商品やAmazonベストセラー商品を生み出す。
現在はNintにてカスタマーサクセスとしてメーカーを中心に50社以上を担当しており、経験と実績に基づいたデータ活用術について顧客から定評を得ている。
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【出典:「テレビで自社の商品が放映される!?そんなときの対応マニュアル大全」(2024年12月日公開)】
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