時計のアイコン

2025年推し活市場規模が3.9倍に拡大!ECモールでの成功戦略を徹底解説

#市場規模 #ECトレンド #商品開発

推し活(応援活動)という言葉が聞き慣れたものになってきました。「推し」という言葉は2010年代後半からよく使われるようになり、2021年に「推し活」という言葉が新語・流行語大賞にノミネートされたことでより広く使われるようになりました。自分の好きなアイドル、アーティスト、キャラクター、クリエイターなどを応援する行動は、日本国内だけでなく世界中で拡大しており、その影響を受けてEC市場においても新たな成長を見せています。この記事では、推し活市場の現状とその市場規模の拡大に伴うECモールでの競争環境について、Nintの推計データを活用して分析していきます。

推し活市場の規模拡大の背景

推し活市場の急成長の理由

推し活市場が広がっている背景には、SNSの普及とコミュニティの形成が大きな要因となっています。SNSを通じてファン同士が交流しやすくなったことで、「応援する」という行為がますます身近で活発になりました。

また、推し活に関連する商品やサービスへのニーズも増加しており、それがEC市場に新たな需要をもたらしています。さらに近年では、ライブ・イベント需要の回復やSNSでのシール・コレクション文化の広がりにより、推し活の対象カテゴリも多様化しています。

ECモールにおける推し活市場規模の推計

図1:2020年〜2025年同月比(9月)比較

Nintが保有する3大ECモール(楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング)の推計データで2020年〜2025年を同月比(9月)で比較したところ、推し活関連商品の市場規模は3.9倍に拡大していることが分かりました。(商品名に「推し活」と含まれている商品を抽出、売上上位TOP300の推計売上をカウント)特に2021年→2022年にかけて前年比約167%と最も大きく伸長し、その後も毎年二桁成長を維持しています。

売上上位カテゴリの分析

推し活市場における売上上位カテゴリは(2/20の調査時点)収納・ディスプレイ、双眼鏡・オペラグラス、ネイル・コスメ、ペンライト、シール帳・バインダーなどがあげられます。

※3モールの中でも最も推し活関連商品の売上が大きかった調査対象月の売上上位カテゴリ

・収納・ディスプレイ: 推し活関連で最も売上規模が大きいカテゴリで、2020年から一貫して上位を維持しています。コレクションケースや本棚、フラップ式ディスプレイラックなど、「見せる収納」を楽しむためのアイテムが人気です。

近年は成長率こそ鈍化しているものの、推し活における「定番カテゴリ」として定着しており、SNSでの収納術の共有もあいまって安定した需要を維持しています。

・双眼鏡・オペラグラス: 2020年時点ではほぼ存在しなかったカテゴリが、2025年には売上指数で約230倍と最も爆発的な成長を遂げました。

外出機会が増えることで、ライブ・コンサート需要が回復したことが最大の要因です。軽量・高倍率のコンパクトモデルが人気で、「推し活の必需品」としてのポジションを確立しています。

・シール帳・バインダー: 2023年まではほぼ市場に存在しなかったにもかかわらず、2024年〜2025年にかけて急成長したカテゴリです。透明バインダーにシールを貼って剥がせるタイプが主流で、Z世代を中心としたシールブームとの連動が背景にあります。

推しのステッカーやデコシールをコレクション・ディスプレイするという、「収納」と「手作り」の中間的な楽しみ方として広がっています。

これらのカテゴリの売上動向を見ると、推し活市場では「収納」と「手作りグッズ」がファンにとって重要な要素であることがわかります。

また、今回上位商品としては挙げていませんが「推し」にはもう一つ、「色」(推しカラー)の観点も非常に重要です。

それぞれが消費者にとってどのような意味を持つのかを見ていきましょう。

推し活と収納用品の関連性

推し活では、集めたグッズをどのように整理し、美しく保管するかが大きな関心事となっています。特に、推しのグッズを効率的に収納し、見栄え良くディスプレイすることはファンにとっての大きな楽しみの一つです。

推し活関連の収納商品としては、透明なアクリルケースや仕切りのある収納ボックス、ポスターファイルなどが人気です。これらの収納グッズは、推しのアイテムを保護しつつ美しくディスプレイするのに適しており、推し活の一環として多くのファンに利用されています。また、SNSを通じて推しグッズの収納方法を共有することが流行しており、ファン同士での情報交換が活発です。

「推しカラー」も市場を広げる一要因に

推しカラーとは、推し(応援しているアイドルやキャラクターなど)に割り当てられた特定の色のことを指します。この色はファンがその推しを応援するシンボルとなっており、推しカラーのアイテムを身につけたり、推しカラーのグッズをコレクションすることが人気です。

市場においては「推しのグッズを入れる収納グッズ」や「推しカラーグッズ」が良い影響を与えてくれそうです。

推し活市場での勝ち残り戦略

推し活市場で勝ち残るためには、効果的なマーケティング戦略が不可欠です。特に、推し活の特性を理解し、どのような商品が推し活で使用されるのかを見極め、商品ラインナップの充実化とプロモーションを展開することが重要です。

「推し活」の心理を理解する:推し活をする人は単純にキャラクターやアイドルを応援したいだけでなく、「推しグッズを集めたい」「自分が何を推しているか発信したい」という心理があります。収納グッズはコレクションしたグッズを綺麗に保存するだけでなく、「見せる収納」をして眺めたい気持ちや、さらにそれをSNSで発信するなどの欲求を満たします。そのため、顧客の心理を理解し、先回りした商品開発や訴求ポイントの改善が重要です。

例えば、シール帳やバインダーの急成長は、コレクション欲求と”映える”ディスプレイ欲求が掛け合わさった好例といえます。

カラーバリエーション:上述したように推し活と「色」には深い関係があり、身につけるものを推し色で揃えたい、と考えるファンは多いです。カラーバリエーションが豊富な商品を販売しているなら、商品名に「推し活」という単語を入れたり、商品ページに「推し活にも」というメッセージや使用シーンを入れるだけでも効果が期待できます。
また、今後の商品開発としてカラーバリエーションを増やす、カラーバリエーションを増やせる商品の投入を行うことも有効です。

今後の推し活市場の展望

推し活市場は今後もさらなる成長が見込まれています。
Nintのデータを活用することで、消費者の需要動向を正確に把握し、商品開発やマーケティングに反映させることができます。例えば、自社商品が推し活のためのグッズとして販売できるかを精査し、訴求を考えてみるといいでしょう。また競合ショップや他のショップがどのように推し活の訴求を取り入れているか調査し自社ショップ・商品に取り入れニーズに応じた商品を迅速に提供することで、競争優位性を確保することが可能です。また、直近のデータではフィギュア・トイカテゴリが特定モールで急拡大しており、IPコラボ商品(キャラクターやアーティストとの公式コラボレーション)が新たな成長ドライバーになりつつあります。一方で、痛バッグのように一時的にブームとなったカテゴリが急速に縮小するケースもあり、トレンドの変化スピードが速い市場であることを認識した上での商品戦略が求められます。

まとめ

推し活市場は今後もさらに拡大が予想されており、ECモールにおける競争も激化していくでしょう。Nintの推計データを活用することで、市場動向をいち早く把握し、効果的な商品戦略とマーケティング戦略を打ち出すことが重要です。ターゲット層を明確にし、顧客心理を深く観察することで、推し活市場での競争を勝ち抜くことができます。

推し活というトレンドをうまく活かし、ECモールでのシェアを拡大するために、効果的な競合分析とデータ活用が今後ますます重要になります。Nintが提供するデータと分析ツールを最大限に活用し、推し活市場での成功を目指しましょう。

関連記事:
データで捉える!CtoC市場で盛り上がるハンドメイド商品の動向は?!
仮装・コスプレ市場はコロナ禍で激変!? 価値観の変化をハロウィン・クリスマスより読み解く
ECモールのベースメイク・メイクアップ市場規模は、111%で成長!

Nint ECommerceに関して

日本国内のEC市場の約7割を占める3大ECモール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング)の売上・販売数量をモール別、ジャンル別、ショップ別、商品別に分析できる画期的なツールです。Nint ECommerceを活用いただくことで、以下のイベント対策を効率的にサポートしています。

活用例

商品在庫(SKU単位)の拡充
 競合価格を見ながら自社の販売価格を設定
 競合のポイント倍率を見ながら自社のポイント倍率を設定
 商品名(商品情報)での差別化
 検索露出(RPPなど)の強化

Nint ECommerceを活用することで、ECビジネスチャンス創出に役立ちます。ご興味のある方は、ぜひ下記リンクよりNint ECommerceの詳細をご確認ください。

■調査概要・免責事項
・本調査は、Nint ECommerceを用い、国内の3大ECモールである楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングを対象として調査しました。
・レポートを利用することにより生じたいかなるトラブル、損失、損害等について、当社は一切の責任を負いません。

■調査期間
2020年〜2025年(9月)
※本稿における Nint 推計データは 2025 年 9 ⽉時点のものを使⽤

■調査機関(調査主体)
株式会社Nint

■調査対象
Nint推計データ
Nint推計データは、AIやクローリングなどの技術により⽇本国内の3⼤ECモールで販売される商品の売上⾦額・販売数量を⾼精度に推計したデータに、サイト内でのプロモーションデータ等を加えた、EC市場の総合的な分析を可能にするビッグデータです。

■転載・引用について
本レポート・ブログの著作権は株式会社Nintまたは執筆者が所属する企業が所有します。
下記の禁止事項・注意点を確認の上、転載・引用の際は出典を明記してください。
【出典:「2025年推し活市場規模が3.9倍に拡大!ECモールでの成功戦略を徹底解説」(2026年2月28日公開)】
引用時のリンク属性について:リリース転載ではなく、記事・グラフ・データの引用の際は、必ず本ブログページのURLを出典元としてご記載お願いします。
※nofollow属性不可

■禁止事項
 ・内容の一部または全部の改変
 ・公序良俗に反する利用や違法行為につながる利用
 ・企業・商品・サービスの宣伝・販促を目的とした転載・引用

■転載・引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
 株式会社Nint  マーケティング・セールスディビジョン
 E-mail: marketing@nint.jp