ニッチ商品とは?カテゴリ別の具体例&ECで売れるニッチ商品の見つけ方【2026年版】
こんにちは、株式会社Nintカスタマーサクセスdivの菱田と申します。
日頃EC運営をしている皆様の中には、「ニッチ商品を見つけて、そのニーズをがっつり囲い込みたいなあ」と考える方も多いのではないでしょうか。実際、私もお客様からよく「Nintでニッチ商品はどうやって見つけるの?」と質問をいただきます。そこで本記事ではニッチな商品の見つけ方について、ニッチ市場に挑戦する上での課題やその魅力にも触れながら、効果的なステップを実体験を踏まえながらご説明します。

目次
ニッチ商品・ニッチ戦略とは?
ニッチ商品の定義
ニッチ商品とは、大手企業が積極的に参入していない、比較的小さな市場(ニッチ市場)で需要のある商品のことです。
ECにおけるニッチ商品は、以下のような特徴を持ちます。
- 検索ボリュームは小さいが、購入意欲が高い: 大量のアクセスは見込めないものの、検索するユーザーの多くが購入に至りやすい
- 競合が少なく、価格競争に巻き込まれにくい: 出品者数が限られるため、適正価格を維持しやすい
- リピート購入につながりやすい: 特定のニーズに合致した商品は、一度購入したユーザーが繰り返し購入する傾向がある
EC市場におけるニッチ戦略の基本的な考え方
ニッチ戦略とは、特定の市場セグメントに経営資源を集中させることで、競合との差別化を図る戦略です。
EC市場でニッチ戦略を採用する利点は主に3つあります。
- 広告費の効率化: 競合が少ないキーワードに集中できるため、CPCを抑えながら購入意欲の高いユーザーにアプローチできます
- 専門性による信頼獲得: 特定カテゴリに特化することで、そのカテゴリの専門店としてユーザーからの信頼を得やすくなります
- データに基づく意思決定: 市場規模が把握しやすいため、在庫管理や商品企画の精度が高まります
一方で、市場規模が小さいため、売上の上限が限られる点には注意が必要です。ニッチ戦略で安定した売上基盤を築いた上で、隣接カテゴリへ段階的に展開していくアプローチが有効です。
ニッチトップ戦略で成功しているECブランドの特徴
ニッチトップ戦略で成果を上げているEC事業者には、共通する特徴があります。
- 独自の商品知識を持っている: 自社が扱うカテゴリについて深い専門知識があり、それを商品ページやコンテンツで発信している
- 市場データに基づいて商品選定している: 感覚ではなく、EC市場の売上データや検索トレンドを分析した上で参入カテゴリを決めている
- 顧客との関係構築に注力している: レビュー対応やメルマガなどで既存顧客との接点を維持し、リピート率を高めている
こうした取り組みの第一歩として、まず自社が参入を検討しているカテゴリの市場規模や競合状況をデータで把握することが重要です。具体的な分析手法については「楽天市場のデータ分析方法」もご参照ください。
ニッチ商品を見つける難しさとは?
「ニッチ商品」とは、一般的に「見逃されやすい隙間」にある商品を指します。EC運営において、ニッチ商品を見つけ出し、その特定のニーズを捉えることは、競合との差別化を図り、安定した売上を確保するために非常に重要です。しかし、日常生活の中で見過ごされがちな商品を見つけることは、容易ではありません。
ニッチ商品を発見するためには、普段の生活における小さな気づきや、詳細な視点を持つことが成功への鍵となります。
データドリブンで考える「ニッチ商品の見つけ方」
では、どのようにしてその「隠れた市場」を見つければよいのでしょうか。ここで重要となるのが、感覚的なアイデアを「ニッチ商品の見つけ方」として体系化されたデータ分析に落とし込む視点です。
多くの場合、ニッチ商品探しは「珍しいものを探す」ことと混同されがちです。しかし、ビジネスとして成功するニッチ商品は、奇抜な商品ではなく「既存商品の『不満』や『不足』を解消するもの」であるケースが大半です。
この「不満」や「不足」を、個人の勘ではなく、市場データ(検索動向や競合の販売状況)と照らし合わせるプロセスこそが、確度の高い「ニッチ商品の見つけ方」の核心です。
- 市場の歪みを見つける: 需要に対して、提供されている商品の質や機能が十分でない領域。
- 検索キーワードの深掘り: メインキーワードではなく、掛け合わせワード(サジェスト)に潜む具体的な悩み。
この視点を持って具体的な探索ステップに進むことで、発見の精度は飛躍的に高まります。

ニッチ商品の見つけ方:4つのステップ
Nintのサービスを活用していただいているお客様の中にも、いきなりNint ECommerceを使ってニッチ商材を探し始めてしまう方が多いです。
しかし、何億点もある商品の中からいきなりニッチな商品を見つけようとしても見つかる確率は非常に少なく、かつ再現性がありません。
そのため、下記のような流れで探すことをおすすめします。
1. 日常生活の中で仮説を立てる
日常生活の中で、「ここにこんなのあったらいいな」「これにこんな機能ついていたら便利だな」と思ったことをメモに残しましょう。
これはいわゆる「仮説」を立てる段階であり、ニッチな商品の見つけ方はこの仮説立てでほぼ決まるといっても過言ではないほど重要です。
世の中もかなり便利になりましたが、生活の中では日々新しい「不満」や「不便」が生まれています。その「不満」や「不便」を下記の要素で分解して考えることが重要です。
- シーン→どんな状況で使うのか
- 場所→どこで使うのか
- 用途→何のために使うのか
- 時間→いつ使うのか
実際の例を挙げながらアクションを確認していきましょう。
例: 洗面所用の時計
私の家には洗面所に時計がありません。そのため、少し多めに寝てしまった時やなにかアクシデントがあった際、時間を確認できず、朝の準備がバタつくことがあります。そんなとき、洗面所できちんと時間が把握できていたら、アクションの取捨選択ができます。よく妻から「今何時??」と洗面所から声をかけられることも多いので、私だけの問題では無さそうです。
この気づきを先ほどのように要素で分解して整理すると、以下のようになります。
- 不便:洗面台に時計がなくて朝の忙しい時間にぱっと時間を確認できない
- シーン:朝の身支度中
- 場所:洗面所
- 用途:時間の確認やリマインド
- 時間:朝
ここまで整理できたら、次のアクションに移ります。
2. ECモールでニーズを確認する
次に、メモしたアイデアをもとに、楽天市場やAmazonなどのECモールで商品を検索します。
例として、今回は楽天で「洗面台 時計」と検索すると、防水時計という商品が見つかりました。
これらの商品は防水仕様となっている上、鏡に吸盤で貼り付けることができるため、洗面所でも使いやすい特徴があります。これらの商品にフォーカスしていきましょう。
3. Nint ECommerceを使って市場を分析する
見つけた商品が実際に売れているのかを確認するには、Nint ECommerceを活用します。この「防水時計」が実際に売れているのか確認していきましょう。Nint ECommerceの「商品分析」機能を用いて推定売上の月次推移や販売量を分析することができます。
実際の手順
- 楽天市場での検索ワードを「防水 時計」に変更して検索し直し、検索順位の1ページ目に大手メーカーの商品が並んでいないか確認しましょう。
- 検索順位の一番高い商品のURLをコピーします。(業種分析のエンタープライズ版やプロフェッショナル版で該当ジャンルをご購入いただいている場合は、業種分析や商品分析の検索機能を用いて、特定期間で最も売れている商品をピックアップいただくことができます。)
- 「商品分析」内にコピーしたURLを貼り付けて、商品登録をします。
- 登録した商品の直近13カ月の販売動向や価格とポイントの推移、改名履歴を使ったクーポンやキャンペーンの実施履歴(ショップが商品名を変更している場合のみ)を確認します。
実際に防水時計で最も検索順位の高かった平均単価2,000円~3,000円の商品の直近13カ月の売上推移は下記の通りです。(2025年1月21日時点)
データを確認すると、月間平均の売上は約25万円。税込み価格が2,000円~3,000円の商品で月間販売数量を算出すると、該当商品は月に100個前後販売されているという結果が得られました。つまり、年間では1,200個程度の販売見込みがあります。防水時計で調べた際の検索結果では目立った大手メーカーもおらず、1商品の販売規模もそれなりにあり、「防水時計」はまさしくニッチ商材と言えそうです。
このように、具体的なデータをもとに市場規模を把握できます。
4. 取り扱いの判断をする
商品を仕入れる場合
ではこの商品を仕入して販売する場合、何個取り扱えばよいでしょうか?様々な考え方がありますが、Nintでは登録されているJANコードをベースに、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングの3モールで販売する場合のおすすめ仕入れ数を算出する「Nint仕入れ」というサービスを展開しています。(単体契約月額5万円、NintECを同時契約の場合月額2万円)
こちらのNint仕入れを使えば、3モールでの適正仕入数や仕入価格を算出できます。

※該当商品に関しては、JANコードが登録されていませんでしたので、この商品ページ単体の数字をベースにして算出されました。
例えば、防水時計の場合、販売価格を仮に2500円として入力すると仕入れ判定はGO、1か月の仕入キャパは最大69個となりました。(※2025年1月21日時点)
発注単位12個で1か月で在庫を1回転させるなら、12個×5箱で60個の在庫をしても大丈夫との計算になります。
また、いくらで仕入れればいいかの計算もNint仕入れで可能です。

この商材を仕入れる場合、配送料や運営費を考慮して15%の営業利益を残そうと思うと、仕入下限価格は909円となります。
上記をまとめると、仕入価格909円、税込売価2,500円、月間売上15万円、月間販売数量60個をベースに仕入のジャッジをすることが可能です。
商品を開発する場合
商品を仕入れるのではなく自社で開発する場合、同じ性能・同じ価格のものを出しても、既存商品と市場ニーズを分けあうだけ、かつ短期的な将来で値下げ競争のリスクがあります。
メーカー様毎に戦略によって様々な考え方があるかと存じますが、今回程度のニッチな市場規模であれば、既存商品のニーズを上回る商品を出して、丸ごとニーズを飲み込むことも難しくないため、今回はその軸で考察していきます。
ポイントは、既存商品の購入者のレビューを読み、高評価点と要改善点を把握することです。レビューを分析することにより、既存商品の高評価点と要改善点を把握し、新商品開発に役立てましょう。
今回の例に挙げた商品のレビューから、高評価点と要改善点を以下にまとめました。
高評価点:
- 洗面所につけても邪魔にならない
- 見やすい文字の大きさ
- 防滴性能
- くすみ系カラーで可愛い
- 子供とお風呂で時計の勉強ができる
要改善点:
- 吸盤が弱い
- ガラス面が曇ってしまって見えない
- 秒針の音が大きい
- 防水性能まであるとよい
- 落とすと洗面台や時計本体に傷がつく
上記の結果を勘案し、高評価点は必ず競合商品と同じレベル以上に設計をしつつ、要改善点にどれだけ対応をしていくのかが開発時の重要なポイントになります。これにより、既存商品のシェアを丸のみして、ニッチ市場の独占を図っていく戦略を実行することが可能になります。
なおNintでは、高評価点と要改善点の重要度を図る指標として、レビューを単語レベルに区切って単語の出現率の集計をした「レビュー分析レポート」の作成も承っております。お気軽にお問い合わせいただければと存じます。
「レビュー分析レポート」は、下記の例のようにレビューに用いられた単語の集計を実施し、内容を細かく精査します。精査した結果をレポート形式にてご納品するサービスです。(例は防水時計のレビュー結果ではありませんのでご注意ください)


ニッチ商品の市場規模、気になりませんか?
Nint ECommerceでは、ECモールのカテゴリ別売上データから、競合が少なく需要のある市場を見つけることができます。
カテゴリ別・ECで売れるニッチ商品の具体例
ここでは、EC市場で実際に需要のあるニッチ商品をカテゴリ別に紹介します。いずれも大手が手薄な領域で、データ分析によって発見できる商品群です。
アパレル・ファッションのニッチ商品
アパレルは大手が強い市場ですが、以下のような領域では中小事業者にもチャンスがあります。
- 特定の体型・サイズに特化した衣料品: 大きいサイズ・小さいサイズ専門、マタニティウェアなど
- 特定の用途に特化した作業着・ユニフォーム: 業種別の専用ウェア
- サステナブル素材を使用した衣料品: オーガニックコットン、リサイクル素材など環境配慮型の商品
食品・グルメのニッチ商品
食品カテゴリは楽天市場でも取引額の大きいジャンルですが、以下のような細分化されたニーズに応える商品はニッチ市場を形成しています。
- 特定の食事制限に対応した食品: グルテンフリー、低糖質、ヴィーガン対応食品
- 地域限定・季節限定の食材: 地方の特産品、旬の食材の加工品
- 業務用・大容量パック: 飲食店や大家族向けの業務用サイズ
雑貨・日用品のニッチ商品
日用品は価格競争が激しい分野ですが、特定の課題を解決する商品にはニッチな需要があります。
- 特定の生活シーン向けの収納用品: 狭小住宅向け、キャンピングカー向けなど
- ペットの種類別グッズ: 爬虫類用、小鳥用など犬猫以外のペット用品
- 左利き用の日用品: 文具、キッチン用品、工具など
美容・ヘルスケアのニッチ商品
美容・ヘルスケア分野では、一般的な商品との差別化がしやすい領域があります。
- 男性向けスキンケア・メイクアップ用品: 市場は拡大傾向にあるが、出品者はまだ限定的
- 特定の肌悩み向け商品: 敏感肌専用、酒さ(赤ら顔)対策など
- 介護・シニア向けの美容用品: 高齢者が使いやすいパッケージ設計の商品
これらのカテゴリ例は一般的な傾向を示したものです。海外からの商品調達については「中国OEMで商品を調達する方法」もご覧ください。実際にニッチ商品を選定する際は、ECモールの売上データや検索トレンドを確認した上で判断してください。
ニッチ商品発見の成功ポイント
以上が、ニッチ市場を見つける流れになります。
特にお伝えしたかったのは下記の点になります。
- いきなりデータを見るのではなく、日常生活の中から仮説を見つけて来てからデータを見る
- 日常生活の仮説は「生活の中のあったらいいな」から組み立てる
- 仮説をデータで検証し、Nint ECommerceを用いて、具体的な市場規模や売上予測を基に取り扱いを判断をする
これらのステップを実践することで、競合ショップ・メーカーとの差別化を図りニッチ市場での成功をつかむことができます。
今回ご説明した内容が、皆様のEC運営に少しでも役立てば幸いです。
この記事を書いた人

菱田 拓良(ひしだ たくみ)
データ・AIソリューションDiv エンタープライズカスタマーサクセスUnit
2019年にCCCマーケティングに入社。
大手ナショナルブランド向けにデータマーケティングコンサルティングに従事。
その後、2020年より生活用品メーカーで楽天、Amazon、Yahoo!ショッピングの他、MakuakeなどのクラウドファンディングプラットフォームでのEC販売を担当。 楽天ランキング1位商品やAmazonベストセラー商品を生み出す。
現在はNintにてカスタマーサクセスとしてメーカーを中心に50社以上を担当しており、経験と実績に基づいたデータ活用術について顧客から定評を得ている。
よくある質問(FAQ)
Q: ニッチ商品とは何ですか?
A: ニッチ商品とは、大手企業が積極的に参入していない比較的小さな市場で需要のある商品のことです。競合が少ないため価格競争に巻き込まれにくく、特定のニーズを持つユーザーに支持されやすい特徴があります。
Q: ECで売れるニッチ商品の具体例を教えてください。
A: カテゴリ別に例を挙げると、アパレルでは特定体型向けの専用サイズ衣料、食品ではグルテンフリーやヴィーガン対応食品、雑貨ではペットの種類別グッズ(爬虫類用品など)があります。いずれも大手が手薄な領域で、ECモールの売上データで需要を確認してから参入することが重要です。
Q: ニッチ戦略とは何ですか?
A: ニッチ戦略とは、特定の市場セグメントに経営資源を集中させることで、競合との差別化を図る経営戦略です。EC市場では、大手モールのカテゴリ別売上データを分析し、検索需要に対して出品数が少ない領域を見つけることで実践できます。
Q: ニッチ商品を見つけるにはどうすればいいですか?
A: 本記事で紹介している4つのステップ(仮説立案→ECモールでのニーズ確認→市場データ分析→判断)に沿って進めることをおすすめします。EC市場の売上データや検索トレンドを活用することで、感覚に頼らない商品選定が可能になります。
Nint ECommerceに関して
日本国内のEC市場の約7割を占める3大ECモール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング)の売上・販売数量をモール別、ジャンル別、ショップ別、商品別に分析できる画期的なツールです。Nint ECommerceを活用いただくことで、以下のイベント対策を効率的にサポートしています。
活用例
商品在庫(SKU単位)の拡充
・競合価格を見ながら自社の販売価格を設定
・競合のポイント倍率を見ながら自社のポイント倍率を設定
・商品名(商品情報)での差別化
・検索露出(RPPなど)の強化
Nint ECommerceを活用することで、ECビジネスチャンス創出に役立ちます。ご興味のある方は、ぜひ下記リンクよりNint ECommerceの詳細をご確認ください。
■転載・引用について
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下記の禁止事項・注意点を確認の上、転載・引用の際は出典を明記してください。
【出典:「ニッチ商品の見つけ方!ECで成功するためのポイントと具体例」(2025年1月25日公開)】
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