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2024年2月22日は「猫の日」!ECモールの「猫グッズ市場」を調査!長寿化により健康志向がトレンドに?

こんにちは、Nintデータアナリストの山本です。

前回のブログ記事ではバレンタインを発信しましたが、2月にはZ世代を中心に近年盛り上がっている日が別に存在します。それは「2月22日」の猫の日です。
今回はSNSを中心に認知度が高まっている猫の日に関連したテーマとして、国内3大ECモール(楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピング)のペットジャンルに属する「猫市場」を見ていきます。今回は猫市場をいくつかのサブジャンルに分け、市場の推移を確認します。ジャンルの上位商品について触れていきますので、愛猫のいる方は是非参考に、いない方も話題の一つとして読んでいただければと思います。では早速、見ていきましょう!

本記事のポイント3点
・猫の新規飼育数は減少傾向・総飼育数は横ばい傾向の中、EC市場好調に推移!
・現段階では「猫の日」はモール売上に寄与しない模様!
・「おやつ」より「療法食」!猫界にも「健康」志向の高まりが!

猫の日・国内の猫市場のイマ

猫の日制定と人気度推移

猫の日とはいつなのでしょうか?そんなの知っているよという方も多くいると思いますが、猫の日は、「2月22日」を指します。これは2・2・2が「ニャン・ニャン・ニャン」と猫の鳴き声に近いということから、語呂合わせの意味で、猫の日実行委員会と一般社団法人ペットフード協会が1987年に制定しました。

ここまではご存じの方も多いかと思いますが「世界猫の日」という日もあり、「人間と猫の友情を深めあうとともに、猫に安全な生活を提供することを誓う日」として、こちらは8月8日に制定されています。また、猫の日はアメリカ・イタリア・台湾等の国にもあり、日付はそれぞれで異なります。

図1:GoogleTrends 「猫の日」検索人気度推移

GoogleTrendsで過去5年分の猫の日を確認すると、毎年2月に多く検索されていることが分かります。特に検索数が多いのは2022年2月22日で、100年に一度のタイミングであることも重なり、SNS上では盛り上がったことが伺えます。近年ではSNSの発達に伴い、企業の公式投稿などで、猫の日にちなんで製品名や企業名を変更するなど、話題性が増していることも、2月の人気度上昇へ影響していると推察されます。
一方、小さい「ヤマ」として、近年は「8月」も上昇傾向が見られます。これは、先ほどの「世界猫の日」が8月8日に制定されていることが影響していると想像できます。

国内の猫界のイマ

そもそも猫自体の飼育数や寿命はどのようになっているのでしょうか。猫界のイマを確認しました。一般社団法人ペットフード協会が発表した「令和5年(2023年)全国犬猫飼育実態調査」によると、猫の新規飼育頭数は、2019年から2020年にかけて39.4万頭から46.0万頭へ増加しています。

図2:総飼育数(棒グラフ)・新規飼育数(折れ線グラフ)推移

2013年からの調査期間で、1年間の新規飼育数の増加が最も高いのが、この2019年から2020年にかけてです。新規飼育頭数は2021年の48.9万をピークに減少傾向が続いております。
一方、総飼育頭数は2022年と2023年にわたって横ばいで推移しており、大きな変化は見られません。
2022年から2023年にかけて室内飼いが増加。屋外に出ることによる不慮の事故や感染症のリスクが減少、室温などの環境も屋外に比べ変化が少なく、過ごしやすいこともあり平均寿命が延びています。
また、近年では各症状に対して療法食の種類が充実してきたことも平均寿命が延びた要因ではないかと思われます。
猫界は、現在新規飼育頭数の減少・平均寿命の延長が起きていることから、まさに日本の少子高齢化と似た動きが起きていると言えそうです。

ECモールの猫市場に関して

日本国内の猫市場について分かったところで、国内3大ECモールのペット市場の中から、猫関連の市場を確認していきましょう。

図3:3大ECモール猫市場売上・販売数推移
図4:3大ECモール猫市場平均単価推移

3大ECモールでの猫市場は年々上昇傾向であり、販売数量も増加傾向であることが、図3より確認できます。また、「2月」の売上は各年とも低く、少なくとも現段階では、「猫の日」が売上とは連動せず、「話題性」のみで完結していることも伺えます。
平均単価の推移(図4)も併せて確認すると、平均単価も上昇傾向が見られます。これらのことから、猫市場は販売数量・平均単価が上昇することで売上伸長していると考えられます。国内の猫の総飼育数が横ばい傾向、新規飼育数は減少傾向と推移する中で、「ECの猫市場」が販売数を上げ、売上が上昇しているということは、猫市場の「EC化」が進んでいると考えられます。

次に、猫市場をいくつかのジャンルに分類し、年間の推移を確認しました。
分類したジャンルは「おもちゃ」「おやつ」「キャットタワー」「療法食」「ドライ・ウェット(キャットフード)」に加え、それ以外の総称として「その他」の6ジャンルです。6ジャンルの前年比に関しても併せて確認しました。

図5:3大ECモール猫市場サブジャンル売上推移
図6:サブジャンル各年前年比

サブジャンルではキャットフードである「ドライ・ウェット」と「療法食」が猫市場の売上の約半分を占めており、EC市場では「キャットフード」が売上の核となっていることが分かります(図5)。

各年の前年比を見るとコロナ禍・非コロナ禍の比較となる2020年に「キャットタワー」や「おやつ」、「おもちゃ」などの高い伸長がみられます。これは、既存飼育者が購入場所をオフラインからECへ変更したことと新規飼育者が増加し、新規飼育者の多くがECでの購入をしたという2つの要因が考えられます。また、2023年の各サブジャンルの推移にも注目です。好調に推移していた「おやつ」の成長率が低下し、療法食が伸長している点は、甘やかし過ぎた結果、肥満体系や病気を発症してしまった、もしくは発症予備軍となってしまった結果、「健康管理」の意識が上昇した結果ではないかとも推察できます。
今後「療法食」が好調に推移すると、猫市場において「健康管理」がより重要視され始めていると考えることができそうです。

ECモールでの猫関連市場人気商品TOP5

ここからは各ジャンルにおいて、2023年ショップ別SKUで売上が高かった商品TOP5を発表します。※ショップ別SKUのため、同一商品がランクインする可能性がございます。
愛猫がいる方は是非参考に、いない方もどのような商品が上位となっているか、参考にしていただければと思います。では発表です!

<おもちゃ部門>
1位:ネズミ型自動走行おもちゃ
2位:平置き円盤型おもちゃ
3位:平置き円盤型おもちゃ(2位と同一商品)
4位:つめとぎパッド付コロコロボール
5位:ネズミ型自動走行おもちゃ

<キャットタワー部門>
1位:ハンモック付スリムタワー(143㎝)
2位:爪とぎ特化L字型スクラッチャー
3位:爪とぎヤスリ内臓爪とぎボード
4位:ハンモック付スリムタワー(162㎝)
5位:天井ツッパリ型スリムタワー(258㎝)

<療法食部門>
1位:下部尿路疾患向けドライキャットフード(4kg)
2位:便秘症状向けドライキャットフード(4kg)
3位:下部尿路疾患向けドライキャットフード(4kg)
4位:下部尿路疾患向けドライキャットフード※ケース販売
5位:下部尿路疾患向けドライキャットフード4kg×2袋

<おやつ部門>
1位:特大バラエティパック 672g
2位:とりささみ味スティック型おやつ 54本
3位:特大バラエティパック 672g
4位:3種類の味入りスティック型おやつ 120本
5位:スティック型おやつバラエティ 60本

<ドライ・ウェットフード部門>
1位:大手ブランドA 去勢後向けフード(ターキー味)
2位:大手ブランドB 健康管理向けフード
3位:大手ブランドA 室内猫向けフード(チキン味)
4位:大手ブランドA 去勢後向けフード(サーモン&ツナ)
5位:大手ブランドB 健康管理向けフード

<その他部門>
1位:ノミ・マダニ駆除動物用医薬品
2位:ニオイをとる猫砂
3位:スマホ連動自動トイレ
4位:チップ型システムトイレ用猫砂
5位:システムトイレ用脱臭・抗菌シート

※商品名称は各方面への配慮のため伏せさせています。
※実際のNint ECommerceでは確認することが可能です。

猫の日、猫市場まとめ

猫の日にちなんで、「猫市場」を見てみましたがいかがだったでしょうか?
現在のEC市場の状況や、トレンドが分かる内容だったかと思います。
今後猫市場は「長寿化」と、新規数の減少が見込まれます。長寿化により起きることは人と同様で「健康管理」と変化の兆しが見られる点は、興味深い内容ですね!より詳細に市場を確認したいという方は是非、こちらよりお問い合わせ頂けましたら幸いです。

備考

今回調査にあたり抽出したジャンルは以下の通りです。

・Rakuten
ペット・ペットグッズ>猫用品以下ジャンルすべて

・Yahoo!ショッピング
ペット用品、生き物>猫用品以下ジャンルすべて

・Amazon
ペット用品>猫以下ジャンルすべて

調査対象:Nint推計データ

Nint推計データは、AIやクローリングなどの技術により⽇本国内の3⼤ECモールで販売される商品の売上⾦額・販売数量を⾼精度に推計したデータに、サイト内でのプロモーションデータ等を加えた、EC市場の総合的な分析を可能にするビッグデータです。

データ抽出期間
2019 年1⽉〜2023年12⽉(※本稿における Nint 推計データは 2024年2⽉時点のものを使⽤)

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【出典:Nint Blog「2024年2月22日は「猫の日」!ECモールの「猫グッズ市場」を調査!長寿化により健康志向がトレンドに?」(2024年2月22日公開)】

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■本記事について
作成:山本 真大(Masahiro Yamamoto) 
編集:瀧坂 義尚(Yoshinao Takisaka)、村上 咲(Saki Murakami)

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