2020年はそういった需要にこたえるような、仕事着兼ルームウェアが話題にもなりました(※1)。 外出着やおしゃれ着とは異なり、試着をしなくても買いやすいルームウェアは、ECモールでの売上も好調のようです。 今回はルームウェアや、ルームウェアに代わる関連商品に注目し、Nintで動向を探っていきます。 < p style=”background-color: #eee; padding: 10px;”>
【データ抽出方法】
調査方法:Nint ECommerce
対象モール:楽天市場、Yahoo!ショッピング、Amazon.com
対象商品:ナイトウェア・ルームウェア・部屋着、バスローブ、パジャマ・スウェット・ジャージ(メンズ・レディース・ユニセックスファッションカテゴリ内)
データ期間:2019年1月~2020年12月 【目次】
▼巣ごもりで代わるファッションへの意識
▼昨対比200%超え!ルームウェア需要が伸長中!?
▼売上好調のルームウェアカテゴリ、実は毛布が売れ筋!?
▼まとめ
巣ごもりで代わるファッションへの意識
まずは2020年の自粛期間中に行われたアンケートから、ファッションへの意識変化を見ていきましょう。 HAPPY PLUS VOICEのアンケート調査を見ていきます。「新型コロナウイルスの影響で欲しい服やアイテムの系統はどのように変化したか」という質問に対し、殆どの人が変わらないと回答したものの、次いで多かったのは部屋着やリラックスできるもの、という回答でした。
学校行事などが無くなり、きちんとした服装から、楽だけどきれいに見える服へ変化しました「自宅で洗える服」、「着心地の良い素材」が回答されていることから、ルームウェアよりはフォーマル寄りだけど、リラックス感のあるファッションの需要が高いことが見て取れます。
ちなみに自粛期間中はオンライン飲み会が流行しましたが、見せてもOKなルームウェアもECや各ブランドで人気だったようです(※3)。
また同調査では、
今購入するとしたら、どんな服やアイテムが欲しいですか?(複数回答)という質問に対し、次のような回答がありました。
回答には、テレワーク中でも上半身だけキチンと感を出したいという声が見られたようです。
また、ピップ株式会社が2020年6月に行った調査(※4)では、オンライン会議がない場合、回答者の女性125人のうち半数以上がボトムスを着替えていない、という結果も出ています。
昨対比200%超え!ルームウェア需要が伸長中!?
外出自粛中によるファッションへの意識変化は、ECの売上にどのように影響しているのでしょうか。Nintのデータを使って、実際に3大ECも―ルの売上推移を見ていきます。

メンズファッションの中に「ルームウェア」カテゴリがないモールの場合は、代替カテゴリとして「ジャージ・スウェット」を入れています。 2020年3月以降は売上昨対比が毎月100%を超えていますが、特に2020年5月は200%を超えています。
2019年のデータでは2月-9月の変化が緩やかな一方、2020年同時期は変化が大きく、2020年度のルームウェア需要が大きく伸長していることが分かります。
ファッションへの意識変化は、EC市場にも大きな変化をもたらしている要因となったようです。
売上好調のルームウェアカテゴリ、実は毛布が売れ筋!?
各モール毎の売上推移を見てみると、特に変化が顕著だったのは楽天市場のインナー・下着・ナイトウェア内ユニセックスカテゴリでした。

最も売上が高かったのは着るタイプの毛布で、前月11月と比較すると約10倍の売上でした。 着るタイプの毛布は形や素材によって種類が様々ですが、基本的にはプライベート、あるいはオフモードのものが多いようです(※5)。 着る毛布タイプの商品は毛布カテゴリでもランキング上位ですが、インナー・下着・ナイトウェアカテゴリへの出品によって、ルームウェア購入を検討しているユーザーの目に留まりやすくなったとも考えられます。 より競合が少なく、関連性・親和性のあるカテゴリへ出品することで商品ジャンルのくくりではなく、「あったかい」というベネフィットを訴求することで需要を捉えることができるかもしれません。 また、ECモールの商品ページを作る際には、ランキング1位を取得した画像を商品ページに掲載し、商品への注目度をUPさせるような手法もモール内では使われる傾向があります。
1つの商品に絞り、ランキング1位を目指し、集中的に広告投下することで、商品からショップさらには他の商品を認知させるきっかけ作りとしても有効と言えそうです。
まとめ
巣ごもり需要により2020年に入って着ている時間が長くなったルームウェアを軸に、ファッションへの意識の変化やECモールでのルームウェア需要を見てきました。 ルームウェアはオン・オフ限らず需要が高く、特に冷え込みが厳しかった今季(※6)はあったか素材✖オフモードのルームウェア需要が拡大したようです。 また、今回の着るタイプの毛布のように、ECモールにおいては売上伸長に効果的なカテゴリ選択によって、潜在層への購買意欲促進も期待できるかもしれません。 《参照記事》※1 出典:男の隠れ家 デジタル
もうビデオ会議の服に悩まない!楽なのに「きちんと見える」リモートワーク用部屋着ブランド「WFH (Work From Home) Jammies」から新作登場 ※2 出典:HAPPY PLUS VOICE
3027人が回答!自粛期間を経ての買い物やファッションに関する意識の変化が明らかに ※3 出典:WWD
巣ごもりで下着とルームウエアが記録的売り上げ 各社ECが好調 ※4 出典:ピップ株式会社(PR TIMES掲載)
withコロナ時代は「ルームウェア需要」が増加傾向に!?在宅勤務中、部屋着のままで働く女性が多い実態が明らかに ※5 出典:mybest
【徹底比較】着る毛布のおすすめ人気ランキング16選【可愛いものからおしゃれなメンズ用まで】 ※6 出典:資源エネルギー庁
電力需給の状況について
