「福袋」は年末年始だけじゃない⁉コロナ禍で急伸した「福袋」市場を探る!!

2020年も年末に差し掛かり、年始の福袋商戦が待ち遠しい時期となりました。

店頭販売の風物詩となっている初売りの行列ですが、今年は新型コロナウイルスの影響により、3密防止対策として各社福袋のオンライン販売や事前ネット予約を促進しています。

大手百貨店では一部テナントを除き、年始の福袋店頭販売はせず、10月上旬から既にネット販売を始めている※1と報道されています。
また、福袋の「中身」も例年とは異なり、在宅勤務用のハンモックと敷物などのセットが販売されるなど、巣ごもり消費の需要に合わせた工夫が見られます。

例年とは異なる動きが見られる福袋商戦。
感染対策の影響で、福袋の売上はネットショッピングでの売上にシフトすることが予測されます。

今回は、Nintを使って2018年度からの大手モールの福袋販売実績を振り返り、年末年始以外の期間にも目を向け、コロナ禍における福袋商品の売上動向を見ていきます。

【データ抽出方法】
調査方法:Nint ECommerce
対象モール:Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング
対象ジャンル:福袋(商品名に「福袋」の記載がある商品データを抽出)
データ期間:2018年9月~2020年9月

【目次】
▼「福袋」が2020年4・5月に大躍進!昨対比350%超え?!
▼2020年4-6月は『復興福袋』が売上伸長に貢献!
▼売上ランキングを振り返る!「復興福袋」以外での売れ筋商品とは?!
▼まとめ

「福袋」が2020年4・5月に大躍進!昨対比350%超え?!


図1は、2018年9月から2020年の売上推移と売上伸長率(昨対比)を抽出したグラフです。

福袋販売は、リアル店舗ではメインの販売時期は1月のイメージが強いですが、ECの場合、12月に山があることが特徴です。

もちろん1月もECの福袋販売は好調ですが、12月はリアル店舗の売場でクリスマスや歳末決算セール等が盛り上がる一方、ECでは先行的に予約販売を通じて福袋需要を先取りできるというメリットがあります。

例年は年末年始が福袋販売のピークですが、2020年は大きな変化がありました。2020年4月から6月の売上が大きく伸びており、特に4月・5月は昨対比350%を超えています。ちょうど外出自粛期間と重なる時期ですが、どんな要因で福袋が好調だったのか探っていきましょう。

2020年4-6月は『復興福袋』が売上伸長に貢献!


Googleトレンドでキーワード「福袋」を調べてみると、2020年4-6月は「ふっこう」あるいは「復興」のキーワードとの掛け合わせで多く検索されていることが分かりました。

4月半ばに緊急自体宣言が発令されると、学校は休校、飲食店は時短営業や営業自粛等に追い込まれ、行き場のなくなった食品が大量に売れ残る事態に発展。それを見た企業・機関・有志団体等が救援対策に取り組む※2中で、「復興」「応援」へのゲン担ぎとして福をもたらす「福袋」が多数出品されました。(※2020年11月現在も各ショップより出品中)

2020年4-6月に福袋商品の売れ行きが伸長した理由は、この「復興福袋」にあるようです。
Nintのデータから、具体的な売れ筋商品を振り返りましょう。

売上ランキングを振り返る!「復興福袋」以外での売れ筋商品とは?!


図2は、大手ECモールにおける2020年4月から6月の「福袋」商品単月売上ランキングTOP10です。商品名に含まれる「福袋」or「コロナ支援」関連のキーワードを抽出したところ、「コロナ支援」関連キーワードを含む商品がTOP10の中に7商品ランクインしてます。

「福袋」というキーワードを商品名に使い、一時的なトレンドを掴んだことで、コロナ禍による復興応援のための特産品を中心に売上を伸ばしたということが分かります。

一方で、ランキング1位のコーヒーの福袋は、特に4月から6月に限らず、年間を通じて毎月「福袋」を販売しているショップの商品です。同ショップの福袋は、福袋商品としては常に売上上位に位置しています。

「福袋」というキーワードを使った商品を毎月出すことで、コーヒーのような嗜好品は継続購入が見込めるジャンルです。
定期的にお得な商品が販売されるショップというイメージを擦りこみ、期待感を醸成することで、リピーターの育成・継続購入の維持を促すことが出来ます。安定的な売上確保に有効な販促施策といえるでしょう。

まとめ

2021年の福袋は店頭販売自粛により、福袋商戦がECへシフトすることが予測される一方で、EC市場においては、年末年始以外の期間でも「福袋」商品の販促利用に可能性を見ることができました。

2020年4-6月は、コロナ禍を背景に「復興」「支援」「応援」等のキーワードを掛け合わせた福袋商品が多く見られました。コロナ禍の長期化を考慮すると、今後も入学や入社、新学期などのライフステージにあわせて「生活応援・支援」や、「受験応援」などシーズン毎の定番キーワードと、「福袋」を掛け合わせることで、年末年始の在庫処分だけではない「福袋」商品も新たな販売促進の切り口となるかもしれません。
 

《参照》

※1 出典:朝日新聞デジタル
福袋、「密」避けて年末から

※2 出典:ダイヤモンド経営者倶楽部
コロナウイルス被害への支援・応援取り組みまとめ (食品通販、飲食店テイクアウト、応援チケットなど)

 

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