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TikTok Shopで売れるジャンルは? コスメ・アパレルの二強と、急成長する食品を経産省分類でデータ解説

#マーケティング #ECモール運営ノウハウ #販促ノウハウ
TikTok Shopで売れるジャンルは? コスメ・アパレルの二強と 急成長する食品を経産省分類でデータ解説

「TikTok Shopは自社の商品でも売れるのか」「いま参入して間に合うのか」——そう考えるEC事業者が増えています。本記事では、TikTok Shop特化の分析サービス「Nint EC Social」の推計売上データ(2025年7月〜2026年5月)をもとに、TikTok Shopで実際に売れているジャンルを、経済産業省「電子商取引に関する市場調査」と同じ分類軸で整理します。売上の中心が化粧品・衣類に偏っていること、日本のEC市場全体とはジャンル構成がはっきり異なること、そして急浮上する食品カテゴリの動きを、データで明らかにします。

この記事の要点

  • TikTok Shopの売上は衣類・服装雑貨(約27%)と化粧品・医薬品(約21%)の二大柱。動画で「見せて伝わる」商材が強い
  • 一般のEC市場で最大の食品(約20%)は、TikTok Shopでは約12%にとどまる——市場の主役が入れ替わっている
  • ただし食品は11か月で構成比1.6%→18%に急成長。米・海鮮・冷凍食品など日常食材が牽引
  • 半年で勢力図が10倍動く市場。自社カテゴリでいま何が起きているかを早くつかめるかが、参入・拡大の分かれ目

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TikTok Shopとは? 半年で約15倍に伸びた「見て買う」新しい市場

TikTok Shopは2025年6月に日本で始まった、動画やライブ配信からそのまま購入につながる新しい買い物の場です。立ち上がりは急で、半年で流通額は約15倍に拡大しました。

[図1:TikTok Shop 月次売上の推移(指数)/元記事の図をここに配置]

公開情報によると、月間の流通額(GMV)はサービス開始からの半年でおよそ15倍に拡大し、参加事業者も5万社規模へと開始当初の3倍以上に増えました。Nint EC Socialの推計売上でも、月次の伸びは一貫した右肩上がりを描いています。

この急拡大を特徴づけるのは、購入のきっかけです。流通額のおよそ7割が動画やライブ配信を起点とした購入とされ、これは世界でも最も高い水準です。「探して買う」よりも「見ていて欲しくなって買う」場であることが、TikTok Shopの性格を決めています。

EC事業者にとっての意味:これは、検索やランキングで上位を取る従来のEC運営とは、売れる商品の条件が変わることを意味します。では、その場では具体的に何が売れているのでしょうか。

TikTok Shopで売れているジャンルは? ── 衣類と化粧品が二大柱

TikTok Shopで最も売れているジャンルは衣類・服装雑貨(約27%)で、次いで化粧品・医薬品(約21%)です。一般のEC市場とは構成が大きく異なります。

[図2:経済産業省9分類で見るEC市場 vs TikTok Shop 売上構成比/元記事の図をここに配置]

TikTok Shopの特徴をつかむには、見慣れた基準と並べるのが近道です。経済産業省「電子商取引に関する市場調査」の物販系9分類にそろえて、TikTok Shopの売上構成比を日本のEC市場全体と比べます。

日本のEC市場全体(物販系・2024年)では、最も大きいのは食品・飲料・酒類で約20%、次いで衣類・服装雑貨と生活家電がそれぞれ約18%。化粧品・医薬品は約7%にとどまります。

一方、TikTok Shopでは、最も大きいのは衣類・服装雑貨で約27%、次いで化粧品・医薬品が約21%。とくに化粧品・医薬品は、EC市場全体(約7%)の3倍を超えます。生活家電は約18%でEC市場とほぼ同水準ですが、食品・飲料・酒類は約12%にとどまり、EC市場の約20%を下回ります。

なぜTikTok Shopはコスメが強く、食品が弱いのか? ──「見せて伝わる」商材の法則

短い動画やライブ配信は、使用感や仕上がりを「見せて伝える」ことに向くため、メイク・スキンケア・服など、見た目で魅力が伝わる商材と相性が良いからです。

EC市場全体では主役である食品が、TikTok Shopでは相対的に小さいことも、裏を返せば、この場が美容・ファッションを軸に立ち上がってきたことを示しています。

ただし、その構図はいま、動き始めています。

いま急浮上しているジャンルは食品 ── 構成比1.6%→18%の急成長

この11か月でもっとも大きく動いたのは食品です。売上構成比は2025年7月の1.6%から、2026年2月には18.0%へと10倍以上に拡大しました。

[図3:TikTok Shop 食品・飲料・酒類の構成比 月次推移/元記事の図をここに配置]

食品・飲料・酒類の売上構成比は、2025年7月にはわずか1.6%でした。それが月を追うごとに高まり、2025年12月に15.2%、2026年2月には18.0%へと到達。足元の2026年3〜5月も11〜12%前後を保っており、構成比はこの11か月で10倍以上に広がった計算です。

食品の中身を見ると、米が約2割でトップ、次いでシーフード(約14%)、冷凍食品(約11%)、精肉(約10%)。嗜好品やお菓子よりも、ふだんの食卓を支える定番食材が伸びを牽引しています。実際、2025年秋以降は、産地直送の米をあつかうライブ配信が5日間で1,500万円超、冷凍ズワイガニの単品が月2,000万円超、外食チェーンの冷凍食品が月商8,500万円に達した例などが相次いで報じられています。

この急浮上の背景には、供給側の変化もあります。TikTok Shopでは、開始時の2025年7月は常温食品が中心で、冷凍・生鮮が販売できるようになったのは2025年9月以降。米・海鮮・冷凍といった主力食材が出そろったタイミングと、後半の構成比上昇が重なっています。

なお、構成比が2026年2月に18.0%でピークを付けたのは、年末ギフトや鍋商材に、バレンタイン需要やTikTok Shop独自の大型セールが重なった冬季特有の動きと見られます。春以降に11%台へ戻していることからも、食品は冬に強い季節性をあわせ持つと考えられます。それでも、美容・ファッションを軸に始まったこの場に、食品という新しい柱が育ちつつあることは確かです。

なぜ食品が伸びているのか? ── ライブコマースと食品の相性

食品は「食べてみないと価値が分かりにくい」商材で、味や食感を試食・実演で伝えられるライブコマースと相性が良いためです。

TikTok Shopは流通額のおよそ7割がライブ配信を起点とした購入で、ライブ販売比率は世界最高水準。ある消費者調査では「ライブコマースで買いたい商品」の1位に食品・飲料・酒が挙がっています。

静止画と価格だけの商品ページでは伝わらない味や食感を、ライブ配信なら試食の反応や調理の実演で疑似的に届けられます。産地や生産者の顔が見える配信は、安心感と共感を生み、購入につながりやすい。さらに、配信中の数量限定・時間限定の販売は「いま買う」理由をつくります。旬の海鮮や農産物は在庫が本当に限られるため、この緊張感が信頼につながります。

先に立ち上がった中国の抖音(ドウイン)でも、食品・飲料と美容が売上の大きな柱に育っており、ライブコマースが成熟すると食品が主力カテゴリの一つに育つ姿が見えています。

【EC事業者向け】このデータから、自社は何を読み取るべきか

TikTok Shopのジャンル構成は、「どこが激戦区で、どこに先行者利益が残っているか」を映す地図として読めます。自社カテゴリの現在地を確認することが、参入・拡大の第一歩です。

ポイント1:主戦場(美容・アパレル)か、フロンティア(食品など)か

  • 化粧品・衣類は、すでにTikTok Shopの二大柱=競争の主戦場。参入するなら、クリエイターやライブの「見せ方」で差をつける勝負になります。
  • 食品は、ほぼゼロから1年弱で2桁台へ。先に動いた事業者が、米5日1,500万円・松屋8,500万円といった「事例の主役」になっています。まだ伸びしろの大きいフロンティアです。

ポイント2:売れている事業者に共通する「3つの勝ち筋」

報じられている食品のヒット事例には、共通点があります。自社商品に当てはまるか、チェックしてみてください。

  • ① 実演・試食で価値が伝わる(調理・ビフォーアフターなど、動画で魅力が増す)
  • ② 作り手・産地の顔が見える(安心感と共感が購入の後押しになる)
  • ③ 数量・時間を限定できる(「いま買う理由」をつくれる。旬・在庫限定と好相性)

この3つに当てはまる商品は、カテゴリを問わずTikTok Shopで伸びる可能性があります。

ポイント3:「半年前のデータが通用しない」スピード感

食品が示したように、TikTok Shopは半年でジャンルの勢力図が10倍動く市場です。これは裏を返せば、様子見しているうちに主戦場が埋まるということ。だからこそ、自社カテゴリでいま何が伸びているかを、リアルタイムに近い鮮度で掴めるかどうかが、機会を逃さない前提になります。

まとめ ── TikTok Shopのいまをデータで振り返る

  1. TikTok Shopは2025年7月〜2026年5月にかけて拡大が続く成長フェーズ(規模は構成比で読むのが適切)
  2. ジャンル構成はEC市場全体と大きく異なり、衣類(約27%)と化粧品(約21%)が二大柱
  3. 化粧品・医薬品はEC市場全体(約7%)の3倍近い比率。美容・ファッションが強い場
  4. 生活家電は約18%でEC市場とほぼ同水準。食品は約12%でEC市場(約20%)を下回る
  5. その食品が11か月で構成比1.6%→18%へ急浮上。米・シーフード・冷凍食品など日常食材が牽引
  6. 食品の伸びは、ライブコマースの「見せて売る」「いま買う理由をつくる」特性と噛み合っている

よくある質問(FAQ)

TikTok Shopで一番売れているジャンルは?

衣類・服装雑貨(売上構成比 約27%)です。次いで化粧品・医薬品(約21%)。動画やライブ配信で魅力が伝わりやすい美容・ファッション商材が中心です。(Nint EC Social推計/2025年7月〜2026年5月)

TikTok Shopで食品は売れている?

急成長しています。食品・飲料・酒類の売上構成比は2025年7月の1.6%から2026年2月には18.0%へ。米・海鮮・冷凍食品など日常食材が牽引しています。ただし冬に強い季節性もあります。

TikTok Shopはこれからどのジャンルが伸びる?

当面の主力は美容・ファッションと見られますが、食品のように「これまで小さかったジャンルが急に伸びる」動きが起こり得ます。半年で勢力図が変わるため、自社カテゴリの最新動向を継続的に確認することが重要です。

TikTok Shopと一般のEC市場は何が違う?

一般のEC市場で最大の食品(約20%)が、TikTok Shopでは約12%にとどまります。代わりに化粧品が3倍の比率を占めるなど、「検索して買う」EC市場と「見て欲しくなって買う」TikTok Shopでは、売れるジャンルの構成が異なります。

これからの見通し ──「何が強いか」より「何が動いているか」

売上構成は衣類と化粧品が大きな比率を占め、美容・ファッションが強い場。そのうえで、小さかった食品が短期間で存在感を高める「変化」が起きている。この二つが現状です。TikTok Shopの主力は当面、美容・ファッションが担うと考えられます。一方で、勢力図は短い期間で変化する可能性があります。だからこそ、いま自社のカテゴリで何が起きているかを早くつかめるかが分かれ目です。

なお、本記事のデータは2026年5月までです。各ジャンルがこの先どう動くかは、最新データで継続的に確認していく必要があります。

本記事の分析は、TikTok Shop特化の分析サービス「Nint EC Social」の推計データを用いています。Nint EC Socialでは、商品・カテゴリ・クリエイター・動画・ライブ配信を横断して、いま何が伸びているかをデータで確認できます。年間契約の縛りなく、クレジットカード決済でその日のうちに使い始められ、まずは無料で試せるプランも用意されています。TikTok Shopで起きている変化に対応するために、まずは自社カテゴリの動きをデータで確かめてみませんか。

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出典

  • 流通額の約7割がコンテンツ起点:TikTok公式ニュースルーム
  • ローンチ半年の累計流通額・12月単月のGMV実績(半年で約15倍):インプレス
  • 食品は7月常温から・年内に冷凍開始・固定費0円/手数料7%:インプレス
  • 冷凍・生鮮の解禁条件・カテゴリ拡大:entercommerce
  • 参加事業者5万社規模/日本はライブで買う:AdverTimes
  • ライブコマースで買いたい商品1位は食品・飲料・酒:ECのミカタ
  • 滋賀県産米ライブ 5日で1,500万円規模:PR TIMES(Buzznomics)
  • 松屋フーズ TikTok Shopで月商8,500万円:ITmedia
  • 下町バームクーヘン 出店2か月で月商3,000万円:Gastroduce Japan
  • 冷凍ズワイガニ単品2,000万円規模・12月食品ランキング:lead-one
  • トクトクSALE ブラックフライデー/バレンタイン特集(冬季セール):entercommerce
  • 抖音(中国)食品・飲料と美容が最大カテゴリ/GMV約74兆円:36Kr Japan(Yahoo!ニュース)
  • EC市場(物販系9分類・2024年):経済産業省「令和6年度 電子商取引に関する市場調査」