AV・カメラ周辺市場レポート|+3.7%
本記事は、カメラ周辺機器やテレビ・オーディオ用アクセサリー、AVケーブルなどをECで販売する事業者・メーカーの方に向けた市場レポートです。主要ECモールにおける2026年2〜4月のアクセサリー・部品(AV・カメラ周辺アクセサリー)カテゴリの推定売上は約25.3億円(前年同期比+3.7%)、推定販売数は約68万個(同▲4.9%)、平均単価は約3,691円(同+9.0%)でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。数量はやや減る一方、単価上昇で市場は拡大しています。AV環境の高度化が進むこの時期の需要構造を、カテゴリ別・価格帯別に読み解きます。
目次
本レポートのサマリー
- 市場規模: 約25.3億円(前年同期比 +3.7%)
- 販売数量: 約68万個(前年同期比 ▲4.9%)
- 平均単価: 約3,691円(前年同期比 +9.0%)
- 主要サブカテゴリ: カメラ・光学機器用アクセサリー(43.3%)/テレビ用アクセサリー(20.4%)/オーディオ用アクセサリー(9.6%)
- キートレンド: カメラ周辺機器が市場の4割/AVケーブル・リモコンが買い替え・互換需要で伸長/AV環境の高度化で高価格帯が5割超
AV・カメラ周辺アクセサリーのEC市場規模と推移
2026年2〜4月のアクセサリー・部品(AV・カメラ周辺アクセサリー)のEC市場規模は約25.3億円、前年同期比+3.7%でした。販売数が▲4.9%と微減する一方、平均単価は+9.0%と上昇しており、市場は「数量微減・単価増」で拡大するフェーズにあります。本体機器の買い替えに伴う周辺機器の更新や、互換アクセサリーへの置き換え需要が、単価の高い商品へと向かう構図です。テレビ・オーディオ・カメラ本体を含む全体の動向はTV・オーディオ・カメラのEC市場規模レポートで、カメラ本体の動向はデジタルカメラのEC市場規模レポートで扱っており、本記事はその周辺アクセサリーを深掘りします。
| 指標 | 2026年2〜4月 | 前年同期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 推定売上 | 約25.3億円 | 約24.4億円 | +3.7% |
| 推定販売数 | 約68.0万個 | 約71.5万個 | ▲4.9% |
| 平均単価 | 約3,691円 | 約3,387円 | +9.0% |
2〜4月は新生活・新年度に向けてAV機器やカメラを買いそろえる時期にあたり、本体に付随する周辺機器の需要が動きます。数量が微減する一方で単価が上昇しているのは、安価なケーブル類の単品購入が落ち着く一方、三脚やカメラ周辺機器など単価の高いアクセサリーの比率が高まったことを反映したものと考えられます。AV環境を一段引き上げる買い替えが、市場の単価を押し上げています。
サブカテゴリ別の構成と勝ち負け
AV・カメラ周辺アクセサリーカテゴリは、カメラ・光学機器用アクセサリーが市場全体の約4割(43.3%)を占める柱となっています。上位5サブカテゴリで市場の約9割を構成し、カメラとテレビの周辺機器に需要が集中しています。
| サブカテゴリ | 構成比 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| カメラ・ビデオカメラ・光学機器用アクセサリー | 43.3% | ▲1.0% |
| テレビ用アクセサリー | 20.4% | +2.4% |
| オーディオ用アクセサリー | 9.6% | +7.6% |
| リモコン | 8.8% | +25.4% |
| AVケーブル | 6.1% | +14.8% |
市場の柱であるカメラ・光学機器用アクセサリー(▲1.0%)はほぼ横ばいで底堅く推移しています。一方で伸び率が高いのは、リモコン(+25.4%)やAVケーブル(+14.8%)、オーディオ用アクセサリー(+7.6%)です。これらは本体の買い替えに伴う付け替えや、純正品から互換・汎用品への置き換え需要が背景にあり、HDMIなどの高速規格への更新も追い風になっています。事業者は、横ばいのカメラ周辺で安定した売上を確保しつつ、伸びているリモコン・ケーブル類の互換ラインアップを広げる二段構えが有効です。
価格帯別の販売構成と購買行動
AV・カメラ周辺アクセサリーは、価格帯ごとに購入の「目的」がはっきり分かれるカテゴリです。平均単価(約3,691円)を基準に低・中・高の3価格帯で売上構成比を見ると、高価格帯が5割超を占め、本格的な撮影・AV機材への支出が市場を牽引しています。
| 価格帯 | 売上構成比 |
|---|---|
| 低価格帯(〜約1,850円) | 16.4% |
| 中価格帯(約1,850〜7,400円) | 30.1% |
| 高価格帯(約7,400円〜) | 53.5% |
低価格帯(〜約1,850円): ケーブル・リモコン・小型アクセ
低価格帯では、AVケーブルや汎用リモコン、小型のアクセサリーが中心です。本体の買い替え時や故障時に付け替える消耗的な購入が多く、単価は低いものの数量を稼ぐゾーンです。純正品より安価な互換品が選ばれやすく、送料無料ラインに合わせたまとめ買いの対象にもなります。
中価格帯(約1,850〜7,400円): 三脚・カメラバッグ・スピーカー周辺
中価格帯では、標準的な三脚やカメラバッグ、スピーカー周辺の機材が売れ筋です。撮影やAV環境を一段グレードアップする「あると便利な機材」として選ばれ、用途や機種に合わせた仕様の選びやすさが購買の決め手になります。本体購入とあわせて検討されやすい価格帯です。
高価格帯(約7,400円〜): 高級三脚・カメラ周辺機器・AV設備アクセ
高価格帯は、高級三脚や本格的なカメラ周辺機器、据え置きのAV設備アクセサリーが中心です。撮影品質や音響・映像環境にこだわる層が、性能や耐久性で選ぶ商品が並びます。単価は高くても満足度の高い投資として選ばれており、平均単価が上昇しているのは、この本格機材への支出が市場を牽引しているためと見られます(Nint ECommerce調べ・推計値)。
AV・カメラ周辺アクセサリーの事業者が来期取るべき3つの打ち手
ここまでの市場データをふまえ、AV・カメラ周辺アクセサリーをECで扱う事業者が来期に向けて取るべき打ち手を3つに整理します。
打ち手1: 互換リモコン・ケーブルの対応機種を広げる
リモコン(+25%)やAVケーブル(+15%)は、本体の買い替えや故障時の付け替え需要で伸びています。対応機種や規格のラインアップを広げ、購入者が自分の機器に合う商品を迷わず選べるようにすることで、この伸びている需要を取り込めます。型番・対応表を商品ページで分かりやすく示すことが、互換品選びの不安を解消し購入につながります。
打ち手2: 本体とのセット提案で単価を上げる
三脚やカメラバッグなどの中価格帯機材は、本体購入とあわせて検討されやすい商品です。カメラ本体や対象機種に合わせた周辺機器のセット提案や関連商品の訴求を行うことで、単品売りより高い単価を狙えます。「この機種ならこの三脚」という具体的な組み合わせを提示することが、客単価の引き上げにつながります。
打ち手3: 高級三脚・本格機材は競合の価格・仕様を見て磨く
市場を牽引する高価格帯の本格機材は、仕様と価格のバランスが競争力を左右します。Nint ECommerceでは、主要ECモールの競合ショップが高級三脚やカメラ周辺機器をどの価格帯・どの仕様で展開しているかを把握でき、自社の品揃えと価格を磨く材料になります。
よくある質問(Q&A)
AV・カメラ周辺アクセサリーのEC市場規模はどのくらいですか?
主要ECモールにおける2026年2〜4月の推定売上は約25.3億円で、前年同期比+3.7%でした(Nint ECommerce調べ・推計値)。販売数は▲4.9%、平均単価は+9.0%です。数量は微減ですが、単価上昇で市場は拡大しています。
主要ECモールで売れ筋のAV・カメラ周辺アクセサリーは何ですか?
カメラ・光学機器用アクセサリーが市場全体の約4割(43.3%)を占めて最も大きく、テレビ用アクセサリー(20.4%)、オーディオ用アクセサリー(9.6%)が続きます。カメラとテレビの周辺機器が市場の中心です。
AV・カメラ周辺アクセサリーでモノが売れる価格帯はどこですか?
売上構成比が最も高いのは高価格帯(約7,400円〜)で5割超を占め、高級三脚や本格的なカメラ周辺機器が中心です。低価格帯はケーブルやリモコンが数量を、中価格帯は三脚やバッグが支えています。
なぜ数量が減っても市場は拡大したのですか?
安価なケーブル類の単品購入が落ち着く一方、高級三脚や本格的なカメラ周辺機器など単価の高い商品の比率が高まったためです。AV環境の高度化やHDMIなど高速規格への更新が進み、平均単価が+9.0%上昇したことで、数量微減でも売上は+3.7%伸びています。
まとめと、より深く分析するためのヒント
- 2026年2〜4月のAV・カメラ周辺アクセサリーEC市場は約25.3億円(前年同期比+3.7%)。数量微減を単価上昇が上回り拡大。
- カメラ・光学機器用アクセサリーが市場の約4割で底堅い。リモコン・AVケーブルが買い替え・互換需要で伸長。
- 価格帯で目的が分化。高価格帯の本格機材が市場を牽引し5割超、低価格帯のケーブル・リモコンが数量を担う。
こうしたカテゴリ別・価格帯別の動向は、自社が扱う商品ジャンルやブランド単位ではどう見えるでしょうか。Nint ECommerceでは、主要ECモールのAV・カメラ周辺アクセサリーカテゴリを、サブカテゴリ・ブランド・商品単位で深堀りし、競合ショップの売れ筋や価格帯、トレンドの先読みに活用できます(Nint ECommerce調べ・推計値)。
関連サービス・資料
執筆者の視点
データを眺めて印象的だったのは、市場の柱であるカメラ周辺機器がほぼ横ばいの中で、リモコンやAVケーブルといった「地味な付属品」が二桁で伸びている点です。新しい機器が売れるたびに、それに合う周辺機器が必要になるという連鎖が起きているのだと感じます。アクセサリー市場は本体市場の動きを一歩遅れで映す鏡のような存在で、対応機種や規格にどれだけ細かく応えられるかが、この地味だが堅実な需要を取り込む鍵になりそうだと、改めて数字から見えてきました。
対象期間: 2026年2月〜2026年4月/データソース: Nint ECommerce(推計値)/対象カテゴリ: アクセサリー・部品(AV・カメラ周辺アクセサリー)
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
note:https://note.com/nint_ecommerce
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
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