【2025年10〜12月】メンズファッション市場|年末商戦の振り返り
メンズファッション市場は、季節需要やトレンドの変化が激しい領域です。直近の動向では、物価上昇の影響を受けつつも、高単価商品の需要拡大が市場全体を押し上げる傾向が見られます。本レポートでは、大手ECサイトにおけるNint ECommerceのデータをもとに、最新の市場動向を解説します。
※本記事は大手ECサイトにおけるNint ECommerceデータを元に執筆しています。

目次
メンズファッションの市場規模
2025年10月から12月におけるメンズファッション市場の主要指標は以下の通りです。前年同期と比較して売上規模、販売数量ともに縮小傾向が見られましたが、一方で平均単価は上昇しており、高付加価値商品へのシフトが進んでいることが伺えます。
- 3ヵ月合計販売金額(GMV):約208億6,700万円(前年同期比 ▲19.5%)
- 販売数量:約246万4,000点(前年同期比 ▲24.3%)
- 平均単価(ASP):8,467円(前年同期比 +6.3%)
市場全体としては、物価上昇の影響や暖冬傾向による重衣料の買い控えなどが要因となり、数量ベースでの減少幅が大きくなりました。しかし、単価の上昇は、消費者がより質の高い商品や長く使える定番アイテムを厳選して購入する傾向を反映していると考えられます。
メンズファッション市場のカテゴリ別売上構成比とトレンド
本章ではカテゴリ別の売上構成を比較し、トレンドを読み解きます。
カテゴリ別売上構成比(上位カテゴリ)
主要カテゴリの構成比および前年比、平均単価の動向は以下の通りです。
- トップス
売上構成比:41.1%(前年比 ▲12.2%)
平均単価:約5,747円
- コート・ジャケット
売上構成比:36.4%(前年比 ▲27.7%)
平均単価:約26,821円
- ズボン・パンツ
売上構成比:14.0%(前年比 ▲23.2%)
平均単価:約7,352円
- スーツ・セットアップ
売上構成比:3.2%(前年比 ▲5.7%)
平均単価:約10,619円
- 和服
売上構成比:2.1%(前年比 ▲8.6%)
平均単価:約4,344円
製品開発のトレンド
今期のトレンドとして、機能性とファッション性を両立させたアイテムへの注目が継続しています。特にアウターカテゴリでは、防寒性能の高いダウンジャケットやテック系素材を用いた製品が単価上昇を牽引しました。
また、12月には「福袋」カテゴリの売上が急増しており、年末年始商戦に向けたセット商品の企画開発が活発化した様子がデータから読み取れます。
メンズファッション市場の価格帯別販売構成と販売戦略
ここでは市場全体を価格帯別データに分けて整理し、販売戦略を考察します。
価格帯別の販売構成について
低価格帯(〜9,899円)
販売数量シェアの90%以上を占めるボリュームゾーンです。トップスやインナー、日常着としてのパンツが中心となります。
中価格帯(9,900円〜29,699円)
売上金額ベースで大きなシェアを持ちます。セレクトショップオリジナルやドメスティックブランドのトップス・ライトアウターが該当します。
高価格帯(30,000円〜99,000円以上)
数量シェアは限定的ですが、高機能ダウンジャケットやブランドアウターが牽引し、売上への貢献度が高いゾーンです。
価格帯別の販売戦略について
高付加価値アウターの訴求
3万円以上の高価格帯では、特定の機能性素材(ダウン、防水透湿素材など)やブランド価値を前面に押し出した訴求が、購買決定の鍵となっています。
セット販売による単価アップ
12月のデータでは、福袋やコーディネートセットの販売は、客単価を引き上げるための強力なフックとなっています。
ボリュームゾーンでの回転率重視
1万円以下の価格帯では、トレンドを反映したデザインとコストパフォーマンスを重視し、販売数量を最大化する施策が展開されています。
(参考)ジャンル別価格分布Nint ECommerceを使った価格帯別売上規模推移
市場の見える化を実現するツール「Nint ECommerce」でTOP5メーカーの価格別売上構成比を見ると以下のように確認できます。
※ご契約プランによって確認可能

横軸:価格帯で分けており、太さが構成比
縦軸:該当価格帯におけるメーカーシェア率
出典:Nint ECommerce
展望予測とメンズファッション市場を読み解くヒント
本章では展望と市場を読み解くヒントをご紹介します。
今後の展望
短期的には、1月以降の冬物クリアランスセールによる販売数量の増加と、それに伴う平均単価の下落が予測されます。
中期的には、3月からの新生活シーズンに向け、「スーツ・セットアップ」や春物「トップス」の需要が回復基調に乗るかが焦点となります。特に前年比で苦戦したカテゴリが、春需でどれだけ復調できるかが市場全体の浮沈を左右するでしょう。
市場を読み解くヒントは「Nint ECommerce」!
今回のレポートで触れたように、市場のトレンドは季節や気温、イベントによって大きく変動します。「Nint ECommerce」では、こうした市場の微細な変化をカテゴリ別、ショップ別、商品別に詳細に分析することが可能です。

また、売上拡大のヒントが得られる『AIインサイトレポート』も作成できます。データに基づいた精度の高い意思決定を行うために、ぜひご活用ください。

調査概要
- 対象期間:2025年10月1日〜2025年12月31日
- データソース:Nint ECommerce
- 対象カテゴリ:メンズファッション
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
■転載・引用について ※本記事の一部転載・引用は歓迎します。
本レポート・ブログの著作権は株式会社Nintまたは執筆者が所属する企業が所有します。
下記の禁止事項・注意点を確認の上、転載・引用の際は出典を明記してください。
【出典:「【2025年10〜12月】メンズファッション市場|年末商戦の振り返り」(2026年1月15日公開)】
引用時のリンク属性について:リリース転載ではなく、記事・グラフ・データの引用の際は、必ず本ブログページのURLを出典元としてご記載お願いします。
※nofollow属性不可
本記事で使用しているデータや市場規模に関する推計値を引用いただく際は、正確な表記と文脈を保っていただけますようお願い申し上げます。また、引用や再利用の際には、事前にご連絡をいただけると幸いです。
■禁止事項
・内容の一部または全部の改変
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる利用
・企業・商品・サービスの宣伝・販促を目的とした転載・引用
■その他の注意点
本レポートを利用することにより生じたいかなるトラブル、損失、損害等について、当社は一切の責任を負いません。この利用ルールは著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません。
■転載・引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社Nint マーケティング・ディビジョン
E-mail: marketing@nint.jp