【2025年10〜12月】花・ガーデン・DIY市場レポート|単価上昇が市場規模を維持
2025年10月から12月にかけての花・ガーデン・DIY市場は、販売数量が減少する一方で平均単価が大幅に上昇し、市場全体の売上規模は前年をわずかに上回る結果となりました。消費者の購買行動がより高付加価値な製品や、必要不可欠な資材へと集中している傾向が見て取れます。本レポートでは、大手ECサイトにおけるNint ECommerceのデータをもとに、最新の市場動向を解説します。
※本記事は大手ECサイトにおけるNint ECommerceデータを元に執筆しています。

目次
花・ガーデン・DIYの市場規模
2025年10月〜12月の花・ガーデン・DIYジャンル全体の市場規模は以下の通りです。
- 売上高: 約417億8,088万円(前年同期比 +1.1%)
- 販売数量: 約893万1,674個(前年同期比 ▲27.1%)
- 平均単価: 約4,678円(前年同期比 +38.8%)
市場全体では、販売数量が約27%と大幅に減少したものの、売上高は約1%の微増となりました。これは平均単価が約39%近く上昇したことが要因です。原材料価格や物流コストの上昇に伴う価格改定に加え、耐久性の高い工具や建築資材など、比較的高単価な実用品への需要が堅調であったことが推測されます。
花・ガーデン・DIY市場のカテゴリ別売上構成比とトレンド
本章ではカテゴリ別の売上構成を比較し、トレンドを読み解きます。
カテゴリ別売上構成比(上位カテゴリ)
- 1位:DIY・工具
売上構成比:約43.3%(前年同期比 ▲2.0ポイント)
平均単価:約5,642円
- 2位:木材・建築資材・設備
売上構成比:約21.3%(前年同期比 +2.0ポイント)
平均単価:約4,219円
- 3位:ガーデニング・農業
売上構成比:約16.4%(前年同期比 +0.9ポイント)
平均単価:約3,454円
- 4位:エクステリア・ガーデンファニチャー
売上構成比:約10.6%(前年同期比 ▲0.7ポイント)
平均単価:約7,745円
- 5位:花・観葉植物
売上構成比:約6.3%(前年同期比 ▲0.4ポイント)
平均単価:約3,094円
製品開発のトレンド
市場の約4割を占める「DIY・工具」カテゴリは依然として最大勢力ですが、シェアを伸ばしているのは「木材・建築資材・設備」や「ガーデニング・農業」です。
住まいのメンテナンスや自家消費のための家庭菜園など、実生活に密着した分野での投資が進んでいます。 特に「木材・建築資材・設備」は、リフォーム需要の根強さを背景に売上構成比を2.0ポイント伸ばしており、機能性や施工のしやすさを重視した製品開発が活発化しています。
また、高単価な「エクステリア・ガーデンファニチャー」も、空間の質を高めるこだわり層からの支持を維持しています。
花・ガーデン・DIY市場の価格帯別販売構成と戦略
ここでは市場全体を価格帯別データに分けて整理し、販売戦略を考察します。
価格帯別の販売構成について
低価格帯(15,500円未満)
売上構成比:約47.3%
消耗品や小規模な園芸用品、簡易工具などが含まれます。販売数量では圧倒的な割合を占めますが、売上ベースでは市場の半分弱となっています。
中価格帯(15,500円〜46,500円未満)
売上構成比:約25.4%
電動工具のセットや主要な建築資材、大型のガーデニング用品などが該当します。実用性と性能のバランスが求められるボリュームゾーンです。
高価格帯(46,500円以上)
売上構成比:約27.3%
専門的な設備機器、大型のエクステリア、高機能なプロ向け工具などが含まれます。数量は限定的ですが、売上の4分の1以上を占める重要な収益源となっています。
価格帯別の販売戦略について
低価格帯
競争が激しいこのゾーンでは、ついで買いを促す関連商品のレコメンドや、リピート購入を意識した消耗品の定期便訴求などが、顧客接点の維持に有効です。
中価格帯
製品のスペック比較がシビアに行われるため、専門用語を避けた分かりやすい機能説明や、実際の活用事例を画像・動画で詳しく提示し、コストパフォーマンスを納得させることが重要です。
高価格帯
導入後のアフターサポートや保証制度の充実、専門業者による取り付けサービスの有無など、購入後の安心感を提供することが、高単価商品の成約率を高める鍵となります。
(参考)ジャンル別価格分布
Nint ECommerceを使った価格帯別売上規模推移
市場の見える化を実現するツール「Nint ECommerce」でTOPメーカーの価格別売上構成比を見ると以下のように確認できます。
※ご契約プランによって確認可能

横軸:価格帯で分けており、太さが構成比
縦軸:該当価格帯におけるメーカーシェア率
出典:Nint ECommerce
展望と花・ガーデン・DIY市場を読み解くヒント
本章では展望と市場を読み解くヒントをご紹介します。
今後の展望
短期的には、物価高の影響により「自分で直す・作る」というDIY精神がさらに高まり、プロ向けに近い高品質な資材や工具の個人需要が継続すると予測されます。中期的には、スマート農業技術の家庭用への転用や、環境負荷の低いリサイクル素材を活用した建材など、サステナビリティを意識した製品が市場の新たな成長ドライバーとなるでしょう。消費者の「必要なものには対価を払う」という選別傾向は強まり、単なる安さではなく、耐久性や付加価値の明確さがより厳しく問われるようになります。
花・ガーデン・DIY市場を読み解くヒントは「Nint ECommerce」!
今回のレポートで明らかになった通り、花・ガーデン・DIY市場では「販売数量の大幅減を単価上昇がカバーする」という、典型的な価格転嫁と高付加価値化への移行が起きています。このような市場の構造変化をいち早く察知し、自社の価格設定や在庫戦略に反映させるには、感覚ではなく確かなデータが必要です。
「Nint ECommerce」を活用すれば、モール内の詳細な売上データや、カテゴリ・競合ごとの成長率をリアルタイムに把握できます。

さらに、AIが膨大なデータを分析して要点を整理する「AIインサイトレポート」を利用することで、複雑な市場動向の裏側にある勝機を迅速に見つけ出し、次の一手を確信を持って打つことが可能になります。

また、即戦力のEC人材をお探しの場合は、『EC Talent』にご相談ください。

調査概要
- 対象期間:2025年10月1日〜2025年12月31日
- データソース:Nint ECommerce
- 対象カテゴリ:花・ガーデン・DIY
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
note:https://note.com/nint_ecommerce
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
■転載・引用について ※本記事の一部転載・引用は歓迎します。
本レポート・ブログの著作権は株式会社Nintまたは執筆者が所属する企業が所有します。
下記の禁止事項・注意点を確認の上、転載・引用の際は出典を明記してください。
【出典:「【2025年10〜12月】花・ガーデン・DIY市場レポート|単価上昇が市場規模を維持」(2026年1月30日公開)】
引用時のリンク属性について:リリース転載ではなく、記事・グラフ・データの引用の際は、必ず本ブログページのURLを出典元としてご記載お願いします。
※nofollow属性不可
本記事で使用しているデータや市場規模に関する推計値を引用いただく際は、正確な表記と文脈を保っていただけますようお願い申し上げます。また、引用や再利用の際には、事前にご連絡をいただけると幸いです。
■禁止事項
・内容の一部または全部の改変
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる利用
・企業・商品・サービスの宣伝・販促を目的とした転載・引用
■その他の注意点
本レポートを利用することにより生じたいかなるトラブル、損失、損害等について、当社は一切の責任を負いません。この利用ルールは著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません。
■転載・引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社Nint マーケティング・ディビジョン
E-mail: marketing@nint.jp