【2025年12月〜2026年2月】イス・チェア市場レポート|数量減も単価上昇で市場を下支え
2025年12月〜2026年2月のイス・チェア市場は、販売数量が前年を大きく下回りましたが、平均単価が約2割上昇したことで売上の落ち込みは数量の減少幅よりも小さくとどまっているようです。量を買うよりも1点にじっくり投資する傾向が続いているようで、購買行動の変化が数字に表れているといえそうです。本レポートでは、大手ECサイトにおけるNint ECommerceのデータをもとに、最新の市場動向を解説します。
※本記事は大手ECサイトにおけるNint ECommerceデータを元に執筆しています。

目次
イス・チェアの市場規模
2025年12月〜2026年2月のイス・チェアジャンル全体の市場規模は以下の通りです。
- 売上高:約37億円(前年同期比 ▲11.6%)
- 販売数量:約39万9千個(前年同期比 ▲26.3%)
- 平均単価:約9,000円(前年同期比 +19.9%)
販売数量は前年比で約4分の3にまで減少しているものの、平均単価が約9,300円台まで上昇しており、売上の目減りを一定程度カバーしているようです。廉価帯の購入が減り、より高単価な製品が選ばれやすくなっている傾向にあるのではないでしょうか。
イス・チェア市場のカテゴリ別売上構成比とトレンド
本章ではカテゴリ別の売上構成を比較し、トレンドを読み解きます。
カテゴリ別売上構成比(上位カテゴリ)
1位:ダイニングチェア
– 売上構成比:約34.0%(前年同期比 +1.2ポイント)
– 平均単価:約17,000円
2位:座椅子
– 売上構成比:約15.2%(前年同期比 ▲0.1ポイント)
– 平均単価:約7,000円
3位:スツール
– 売上構成比:約12.1%(前年同期比 +0.9ポイント)
– 平均単価:約8,000円
4位:ゲーミングチェア
– 売上構成比:約8.1%(前年同期比 ▲1.0ポイント)
– 平均単価:約18,000円
5位:リクライニングチェア
– 売上構成比:約4.6%(前年同期比 ▲0.0ポイント)
– 平均単価:約20,000円
製品開発のトレンド
ダイニングチェアとスツールの構成比がじわりと伸びており、食卓まわりや部屋のアクセントとして椅子を選ぶニーズが続いているようです。一方、ゲーミングチェアは構成比がやや後退しており、コロナ禍以降に広がった在宅需要が一巡しつつある傾向が見られます。全体として、機能特化よりもインテリアとしての使い方を意識した選択が増えてきているのではないでしょうか。
イス・チェア市場の価格帯別販売構成と販売戦略
ここでは市場全体を価格帯別データに分けて整理し、販売戦略を考察します。
価格帯別の販売構成について
低価格帯(5,000円未満)
売上構成比:約20%
座椅子やスツール、シンプルな折りたたみチェアなどが中心でしょう。手軽に買い足したい層や、サブとして使う用途での購入が多いとみられ、数量を稼ぎやすいゾーンではあるものの、今期は廉価帯からの離脱が進んでいるようです。
中価格帯(5,000円〜15,000円)
売上構成比:約45%
スツールや座椅子の上位モデル、ダイニングチェアの標準グレードなどが揃うゾーンといえそうです。品質とコストのバランスを重視する層に支持されており、市場の中核を担っているようで、デザイン性を求める購買も増えてきている傾向にあります。
高価格帯(15,000円以上)
売上構成比:約35%
ダイニングチェアやリクライニングチェア、ゲーミングチェアなど、耐久性や機能性を重視した製品が中心でしょう。1点にじっくり投資する購買スタイルが広がる中で、このゾーンへの需要が厚みを増してきているようです。
価格帯別の販売戦略について
低価格帯
手軽さや収納のしやすさを打ち出した訴求が向いているでしょう。まとめ買い割引や複数カラー展開など、気軽に選べる雰囲気をつくることが購買のきっかけになるかもしれません。
中価格帯
「ダイニングチェア」や「ゲーミングチェア」などの競合が多い価格帯では、正しい姿勢をサポートするエルゴノミクス設計や、手入れのしやすさといった具体的な利便性をデータに基づき訴求することが重要です。
高価格帯
素材の質感や座り心地に関する詳細な情報が購入の決め手になりやすいでしょう。長く使えることを訴求するコンテンツや、実際のユーザーレビューの充実が安心感につながりそうです。
展望予測とイス・チェア市場を読み解くヒント
本章では展望と市場を読み解くヒントをご紹介します。
今後の展望
平均単価の上昇傾向はしばらく続く可能性があるでしょう。廉価帯から高単価帯へのシフトが進む中で、売上の水準を維持するには高価格帯の製品をいかに訴求するかが重要になってきそうです。ダイニングチェアは引き続き市場の中心を担う存在で、この分野での動きは注目されそうです。
新生活シーズンに向けて一定の需要増が見込まれる時期でもあり、春先には購買のタイミングが集中しやすい傾向が見られます。インテリアとのコーディネート提案や、シーズンに合わせた特集ページの展開が集客につながるかもしれません。
市場を読み解くヒントは「Nint ECommerce」!
今回のレポートで明らかになったように、イス・チェア市場では数量は減りつつも単価が上昇し、購買の質的な変化が続いているようです。こうした流動的な市場環境において、どのカテゴリに商機があるのかを正確に把握するには、客観的なデータ分析が欠かせません。
「Nint ECommerce」では、大手ECモールの詳細な販売動向や、カテゴリ別の微細なトレンドをリアルタイムで可視化できます。

さらに、AIが膨大なデータを分析して要点を整理する「AIインサイトレポート」を利用することで、複雑な市場動向の裏側にある勝機を迅速に見つけ出し、次の一手を確信を持って打つことが可能になります。

また、即戦力のEC人材をお探しの場合は、『EC Talent』にご相談ください。

調査概要
- 対象期間:2025年12月1日〜2026年2月28日
- データソース:Nint ECommerce
- 対象カテゴリ:イス・チェア
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
note:https://note.com/nint_ecommerce
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
■転載・引用について
※本記事の一部転載・引用は歓迎します。
本レポート・ブログの著作権は株式会社Nintまたは執筆者が所属する企業が所有します。
下記の禁止事項・注意点を確認の上、転載・引用の際は出典を明記してください。
【出典:株式会社Nint「記事タイトル」URL(〇年〇月〇日公開・更新)】
引用時のリンク属性については:リリース転載ではなく、記事・グラフ・データの引用の際は、必ず本ブログページのURLを出典元としてご記載お願いします。
※nofollow属性不可
本記事で使用しているデータや市場規模に関する推計値を引用いただく際は、正確な表記と文脈を保っていただけますようお願い申し上げます。また、引用や再利用の際には、事前にご連絡をいただけると幸いです。
■禁止事項
・内容の一部または全部の改変
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる利用
・企業・商品・サービスの宣伝・販促を目的とした転載・引用
■その他の注意点
本レポートを利用することにより生じたいかなるトラブル、損失、損害等について、当社は一切の責任を負いません。この利用ルールは著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません。
■転載・引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社Nint マーケティング・ディビジョン
E-mail: marketing@nint.jp