2025年のECトレンド振り返り&2026年の売れる商品予測【食品・ファッション・コスメ】
目次
2025年のECトレンドを振り返る
みなさんこんにちは、Nintの山本です。昨年度ご好評いただいた「2024年度の振り返りと2025年度の予想」の最新版として、本記事では「2025年度の振り返り」と「2026年の予想」をお届けします。前回に引き続き、楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピングの3大ECモールで各ジャンルの2025年に人気だった商品を見ながらトレンドを振り返ります。
※本記事は大手ECサイトにおけるNint ECommerceデータを元に執筆しています。

食品ジャンル:飲料中心から「魚介・加工食品」など食品本体へシフト

図1:食品(飲料・酒含む)ジャンルの2025年・2024年年間売上TOP10商品とランク変動
(対象ジャンル:楽天市場「食品」「水・ソフトドリンク」「日本酒・焼酎」「ビール・お酒」「スイーツ・お菓子」/Amazon「食品・飲料・お酒」/Yahoo!ショッピング「食品」)
■2025年売上TOP10商品名
1位:A社 訳あり骨取りさば 2kg
2位:B社 ずわい蟹
3位:C社 強炭酸水 500ml×48本
4位:D社 天然水ラベルレス 560ml×24本
5位:E社 骨取りトロさば 2kg
6位:F社 おせち
7位:G社 天然水ラベルレス 500ml×24本
8位:G社 炭酸水ラベルレス 500ml×24本
9位:H社 トマトジュース 食塩無添加 200ml×30本
10位:I社 ビール 350ml×24本
■2024年売上TOP10商品名
1位:A社 訳あり骨取りさば 2kg
2位:B社 ずわい蟹
3位:G社 天然水ラベルレス 500ml×24本
4位:C社 強炭酸水 500ml×48本
5位:D社 天然水ラベルレス 560ml×24本
6位:G社 炭酸水ラベルレス 500ml×24本
7位:J社 強炭酸水ラベルレス 500ml×24本
8位:K社 牛めしの具 30食
9位:L社 特茶 500ml×24本
10位:D社 天然水ラベルレス 2L×8本
2025年の売上ランキングTOP10を見ると、骨取りさばが2年連続で1位を獲得しました。これは”特定モールA”特有の現象であり、3億点以上の商品の中で食品が総合1位になるのは異例の快挙です。ユニットプライス(容量・数量あたりの実質単価)のお得感と、骨取り加工による調理の利便性が支持されています。売上TOP10の構成比で見る、1位のサバと2位のカニとの差は5ポイントほどで、2位~6位の差は数ポイント差と1位のサバが頭一つ出ており、2位~6位が追跡する構図になっています。
飲料比率の変化
昨年度は猛暑により、飲料の需要が高まり、ラベルレス元年と定義しましたが、年間売上TOP100商品における飲料比率は、2024年の72%から2025年は59%に減少しました。これはラベルレス飲料が衰退したわけではなく、サバやカニなどの食品系がTOP100に食い込んできた結果です。特にカニは漁獲時期が限定されているにもかかわらず、12月には3モールのTOP10に複数ランクインするほどの勢いを見せました。
一方で、先ほど挙げたとおり、飲料の「選択と集中」も進んでいます。商品数は減少したものの、1商品あたりの平均売上は前年比+6%増加しています。2025年は2024年を超える記録的な猛暑でしたが、「今すぐ飲みたい」という即時需要はオフライン市場であるコンビニや自販機に流れ、EC市場では定番商品へのまとめ買いに集約される傾向が見られたのも特徴的です。
ラベルレスはECで「当たり前」に2024年は「ラベルレス元年」と言われましたが、2025年はすでに定着フェーズへ移行。SDGsなどの環境配慮も後押しし、ECでまとめ買いする際の標準仕様として認知されています。
アパレルジャンル:猛暑対策から「自己投資」へ

図2:アパレルジャンルの2025年・2024年年間売上TOP10商品とランク変動
(対象ジャンル:楽天市場「メンズファッション」「レディースファッション」/Amazon「服&ファッション小物」/Yahoo!ショッピング「ファッション」)
■2025年売上TOP10商品名
1位:A社 シルクナイトキャップ
2位:B社 裏起毛ワイドパンツ
3位:C社 綿100%汗染み防止ワンピース
4位:D社 折りたたみ日傘 超軽量 UVカット100%
5位:E社 UVパーカー 冷感
6位:F社 ペルチェ冷却ベスト
7位:G社 リカバリーウェア 上下セット
8位:H社 ストレッチデニムパンツ
9位:I社 水着 ラッシュガード 5点セット
10位:J社 ブラトップ
■2024年売上TOP10商品名
1位:B社 裏起毛ワイドパンツ
2位:B社 レイヤードロンT
3位:D社 折りたたみ日傘 超軽量 UVカット100%
4位:J社 ブラトップ
5位:L社 イージーワイドパンツ
6位:M社 タンキニ水着 4点セット
7位:N社 テーパードパンツ
8位:O社 レッグウォーマー
9位:H社 ストレッチデニムパンツ
10位:O社 こたつソックス
2025年のアパレルジャンルで最も注目すべきは、【シルクナイトキャップ】が2024年の年間売上TOP100圏外から1位に急上昇したことです。これはヘアケアジャンル全体の好調(3モールで1.13倍拡大)を背景に、睡眠中のヘアケア意識が高まった結果と考えられます。
売上TOP10の構成比で見る、1位のナイトキャップと2位のワイドパンツとの差はなんと20ポイント。2位のワイドパンツと3位以降の差は9ポイントと、1位のナイトキャップが独走している構図です。
リカバリーウェアの躍進
G社のリカバリーウェアが75位から7位へ大幅ランクアップ。有名タレントを起用したCM展開、モールでの大型セール時の積極的な広告投下、そしてプレゼント需要を押さえた戦略が奏功しました。2025年は父の日に「枕」がバズるなど、睡眠関連のギフト需要も顕在化しています。
食品ジャンルと比較すると、アパレルジャンルは入れ替わりが激しいのが特徴です。TOP10のうち3商品が新規ランクイン。食品は「口に入れるもの」として安全性やリピート購入が重視される一方、アパレルはトレンドに敏感で新規参入の余地が大きいジャンルと言えます。
コスメジャンル:クレンジング2強継続と韓国コスメの存在感

図3:コスメジャンルの2025年・2024年年間売上TOP10商品とランク変動
(対象ジャンル:楽天市場「美容・コスメ・香水」/Amazon「ビューティ」/Yahoo!ショッピング「コスメ、美容、ヘアケア」)
■2025年売上TOP10商品名
1位:A社 クレンジングオイル エコパック
2位:B社 クレンジングオイル
3位:C社 生ビタミンC美白美容液
4位:D社 シートマスク 大容量セット
5位:E社 トーンアップUV 日焼け止め
6位:F社 トリートメント エマルジョン
7位:D社 CICAシートマスク
8位:G社 電気ブラシ美顔器
9位:H社 角質美容水 2本セット
10位:I社 シャンプートリートメントセット
■2024年売上TOP10商品名
1位:A社 クレンジングオイル エコパック
2位:B社 クレンジングオイル
3位:D社 シートマスク 大容量セット
4位:C社 生ビタミンC美白美容液
5位:J社 表情筋マッサージ
6位:K社 シェービングジェル
7位:D社 CICAシートマスク
8位:H社 角質美容水 2本セット
9位:G社 電気ブラシ美顔器
10位:A社 クレンジングオイル レギュラーボトル
2025年もクレンジングオイルが1位・2位を独占。A社とB社の2強体制は継続しています。この背景には、在宅勤務から出社へのシフトの影響があります。外出頻度の上昇により、化粧をする機会が増えたことで、クレンジング需要も堅調に推移していると考えられます。
売上TOP10の構成比でみると、1位のクレンジングオイルと2位のクレンジングオイルの差はわずかに1ポイント。2位から4位までの差も2ポイントと、上位4品が拮抗している構図です。
韓国発のコスメメーカーの強さ
韓国発のコスメメーカーが4位・7位と2商品ランクイン。セール時の訴求がうまく、シートマスクという定着ジャンルで強みを発揮しています。ただし、オフラインでの展開も進んでおり、今後は新規獲得よりもリピート購入が中心になると予想されます。
また、ヘアケア系の伸長も見逃せません。10位にI社のシャンプートリートメントセットがランクイン。アパレルジャンルでシルクナイトキャップが1位になったことと合わせて、「ヘアケア」への関心の高まりがジャンルを横断して表れています。
2026年のECトレンド予測
食品:健康意識×ECオリジナル商品
- ラベルレスは定着済み。次の注目は「健康を意識した商品」(トマトジュース、特茶系など)
- ECオリジナル商品の拡大継続。消費者がECに求めるのは「価格」であることが明確化
- 健康志向×まとめ買い需要の組み合わせが定番に
- 飲料は引き続き選択と集中が進む見込み
アパレル:自己投資としての睡眠関連商品
- 日傘などの猛暑対策商品は一巡。今後は機能性商品(バストアップ効果ブラ等)へシフト
- 「自己投資」としての睡眠関連商品の伸び。セミダブルへの買い替えなど「プチリッチ消費」が継続
- 睡眠×ヘアケアの掛け合わせ(シルクキャップ等)に注目
コスメ:チャネルのすみ分けとヘアケア伸長
- クレンジングは継続〜微減の可能性。大容量化(コスパ重視)の傾向も
- すみ分けが進む:新規購入は店頭(オフライン)、リピート購入はオンライン
- シートマスク等は韓国コスメが引き続き強い
- ヘアケアは伸長継続。今後は「まつげケア」「眉毛ケア」市場も伸びる可能性
まとめ
2025年は猛暑の影響で飲料の即時需要がオフラインへ流れる一方、ECでは「まとめ買い」「定番商品」への集約が進みました。食品ジャンルではサバやカニなど食品系の躍進が目立ち、アパレルではヘアケア・睡眠関連商品が急成長。コスメはクレンジング2強が継続しつつ、韓国コスメやヘアケア系の存在感が増しています。
2026年も引き続き、健康意識・自己投資・コスパを軸にしたトレンドが続くと予想されます。過去のトレンドや市場の動きを参考にしながら、2026年のEC戦略を立てていくことが求められます。
調査概要
- 対象期間:2024年・2025年
- データソース:Nint ECommerce
- 対象カテゴリ:食品・ファッション・コスメ
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
■転載・引用について ※本記事の一部転載・引用は歓迎します。
本レポート・ブログの著作権は株式会社Nintまたは執筆者が所属する企業が所有します。
下記の禁止事項・注意点を確認の上、転載・引用の際は出典を明記してください。
【出典:「2025年のECトレンド振り返り&2026年の売れる商品予測【食品・ファッション・コスメ】」(2026年1月23日公開)】
引用時のリンク属性について:リリース転載ではなく、記事・グラフ・データの引用の際は、必ず本ブログページのURLを出典元としてご記載お願いします。
※nofollow属性不可
本記事で使用しているデータや市場規模に関する推計値を引用いただく際は、正確な表記と文脈を保っていただけますようお願い申し上げます。また、引用や再利用の際には、事前にご連絡をいただけると幸いです。
■禁止事項
・内容の一部または全部の改変
・公序良俗に反する利用や違法行為につながる利用
・企業・商品・サービスの宣伝・販促を目的とした転載・引用
■その他の注意点
本レポートを利用することにより生じたいかなるトラブル、損失、損害等について、当社は一切の責任を負いません。この利用ルールは著作権法上認められている引用などの利用について、制限するものではありません。
■転載・引用についてのお問い合わせは下記までお願いいたします。
株式会社Nint マーケティング・ディビジョン
E-mail: marketing@nint.jp