【2025年10〜12月】腕時計市場レポート|市場規模は拡大傾向
2025年10月から12月における腕時計市場は、販売数量が減少傾向にあるものの、市場規模(売上高)は前年同期を上回る結果となりました。高単価商材の需要拡大や、製品単価の上昇が市場全体を牽引している様子がうかがえます。本レポートでは、大手ECサイトにおけるNint ECommerceのデータをもとに、最新の市場動向を解説します。
※本記事は大手ECサイトにおけるNint ECommerceデータを元に執筆しています。

目次
腕時計の市場規模
2025年10月〜12月の腕時計ジャンル全体の市場規模は以下の通りです。
- 売上高: 約103億900万円(前年同期比 +7.1%)
- 販売数量: 約636,491個(前年同期比 ▲24.9%)
- 平均単価: 約16,197円(前年同期比 +42.7%)
市場全体として、販売数量は前年から約25%の大幅な減少となりましたが、売上高は約7%増加しました。これは平均単価が4割以上上昇したことに起因しており、低単価商品の構成比率低下や、高付加価値商品へのシフトが進んでいることが示唆されます。
腕時計市場のカテゴリ別売上構成比とトレンド
本章ではカテゴリ別の売上構成を比較し、トレンドを読み解きます。
カテゴリ別売上構成比(上位カテゴリ)
- 1位:メンズ腕時計
売上構成比:約68.7%(前年同期比 +0.7ポイント)
平均単価:約59,591円
- 2位:レディース腕時計
売上構成比:約18.8%(前年同期比 +0.5ポイント)
平均単価:約17,546円
- 3位:腕時計用アクセサリー
売上構成比:約6.3%(前年同期比 ▲0.6ポイント)
平均単価:約2,213円
- 4位:男女兼用腕時計
売上構成比:約4.2%(前年同期比 0.0ポイント)
平均単価:約7,770円
- 5位:キッズ用腕時計
売上構成比:約0.7%(前年同期比 ▲0.2ポイント)
平均単価:約3,382円
製品開発のトレンド
市場の主流であるメンズ・レディースカテゴリにおいてシェアが拡大しており、特にメンズ腕時計の平均単価は約6万円に迫る水準で推移しています。
一方で、ベルトやパーツなどの「腕時計用アクセサリー」カテゴリの販売数量シェアが変動しており、これが市場全体の平均単価を押し上げる要因の一つとなっています。消費者の関心が、安価な消耗品から、資産価値やブランド価値のある腕時計本体へと回帰している可能性があります。
腕時計市場の価格帯別販売構成と販売戦略
ここでは市場全体を価格帯別データに分けて整理し、販売戦略を考察します。
価格帯別の販売構成について
低価格帯(5,000円未満)
腕時計用アクセサリーやキッズ時計、チープカシオなどの実用時計が中心です。販売数量ベースでは依然として大きな割合を占めますが、売上構成比への寄与は限定的です。
中価格帯(1万円〜10万円)
国産メーカーの定番モデルやファッションウォッチ、スマートウォッチが該当します。レディース腕時計の平均単価(約1.7万円)がこのゾーンに含まれ、ギフト需要や自己投資需要を支えています。
高価格帯(10万円以上〜数百万円)
メンズ腕時計が牽引するゾーンです。海外ラグジュアリーブランドや国産高級ラインが含まれ、販売数量は限られるものの、売上高の過半を占める最重要セグメントとなっています。特に一部の高級ブランドでは数百万クラスの取引も活発です。
価格帯別の販売戦略について
低価格帯
アクセサリー類は、本体購入時のセット割引や、季節に合わせたバンド交換の提案など、クロスセルを狙う施策が求められます。
中価格帯
レディースやスマートウォッチ周辺では、デザイン性だけでなく、健康管理機能やペアウォッチとしての提案など、付加価値による差別化が有効です。
高価格帯
高額商品はECでの購入ハードルが高いため、正規販売店であることの明示や、保証内容の充実、レビューによる信頼性の担保が不可欠です。
(参考)ジャンル別価格分布
Nint ECommerceを使った価格帯別売上規模推移
市場の見える化を実現するツール「Nint ECommerce」でTOP5メーカーの価格別売上構成比を見ると以下のように確認できます。
※ご契約プランによって確認可能

横軸:価格帯で分けており、太さが構成比
縦軸:該当価格帯におけるメーカーシェア率
出典:Nint ECommerce
展望予測と腕時計市場を読み解くヒント
本章では展望と市場を読み解くヒントをご紹介します。
今後の展望
短期的には、平均単価の上昇トレンドが継続し、特にメンズカテゴリを中心とした高価格帯商品の動きが市場全体の売上を左右すると予測されます。中期的には、スマートウォッチの普及一巡に伴う買い替え需要や、円安・原材料高を背景としたさらなる価格改定が、消費者の購買行動(厳選買い)を加速させる可能性があります。数量を追う薄利多売モデルから、1点あたりの顧客生涯価値(LTV)を高めるモデルへの転換が求められます。
市場を読み解くヒントは「Nint ECommerce」!
今回のレポートで触れたように、腕時計市場では「数量減・単価増」という明確な構造変化が起きています。こうした市場の変化を捉え、自社の価格設定や在庫戦略を最適化するには、精度の高いデータ分析が欠かせません。 「Nint ECommerce」では、大手ECモールの詳細な売上データや競合動向を可視化できます。

さらに、AIを活用した「AIインサイトレポート」機能を使えば、膨大なデータから自動で市場の要点を抽出し、次の一手を考えるためのヒントを得ることができます。

調査概要
- 対象期間:2025年10月1日〜2025年12月31日
- データソース:Nint ECommerce
- 対象カテゴリ:腕時計
この記事を書いた人

山本 真大(やまもと まさひろ)
株式会社Nint マーケティングDiv ECアナリスト
株式会社明治の菓子営業としてキャリアをスタートし、主に店頭での販促施策を担当。その後IT業界・流通業界・他業界のメーカー職を経験し、オフライン市場における、製造・流通に携わる。EC業界の今後に魅力を感じ株式会社Nintへ入社。営業・カスタマーサクセスを経て現在、ECデータアナリストとして、数々のブログや電子書籍の執筆、セミナー登壇に関わる。
セミナー登壇数は20を超え、オフラインの経験とオンラインのデータ分析をもとにした、セミナー内容は参加者からも好評をいただいている。
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【出典:「【2025年10〜12月】腕時計市場レポート|市場規模は拡大傾向」(2026年1月19日公開)】
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