楽天で売れるページの作り方。CVRを上げる商品ページ改善の鉄則とは?

目次
はじめに:楽天で「売れるページ」が作れない…そんな悩みに
楽天市場に出店したものの「アクセスはあるのに売れない」「転換率(CVR)が平均以下」そんな悩みを抱える店舗さんは少なくありません。ECではリアル店舗と違って、試しに手に取り確認してみるということが出来ません。だからこそ、商品ページを魅力的に作り込むことでページに訪れたユーザーを接客し、まずは1回買ってもらうための工夫が重要です。商品ページは情報を機械的に載せるものではなく、商品ページを見た人に対しての興味喚起や今買ってもらうための接客要素を構成に落とし込むことが必要です。
この記事では楽天で売れるページ作りを行う上での、誰でも今日から取り組める実践ノウハウを網羅しています。
楽天で売れる商品ページとは
商品ページは、ユーザーが商品の購入を検討する際に最初に触れる情報源です。ユーザーは、サイズ、カラー、味、機能、原材料などの商品詳細情報はもちろん、自分自身のイメージや課題解決のニーズにフィットするのかなどの定性情報、最後に価格や特典情報などから今すぐ購入するかどうかを決めます。商品についてのさまざまな情報を要所を捉えた上でわかりやすく魅力的に伝えることで売れる商品ページを作る第一歩です。
楽天市場の商品ページの構成を考える前に
商品ページを作る作業をする前に自社の顧客について、正しく理解することが重要です。RMSのアクセス分析や商品レビュー投稿者のデモグラ情報やレビューの記載内容から自社の顧客を正しく理解することが売れる商品作りの第一歩です。私はこれまで累計1,000社以上のEC事業者様の支援をしてきましたが、EC事業者様が思っている顧客像と実際の購入者像が違っていることは少なくないです。
また、時には商品が想像もしていないような顧客層や用途で使われていることもあります。実際に過去の支援例でも、若い男性向けのプチプラアパレルブランドのダウンジャケットが、年配の男性の自宅の庭などの軽作業用途で使われいる例が複数あったり、子供向けの鉄分補給用のふりかけが年配の祖父母向けのプレゼントに喜ばれているという例も複数ありました。
まずは実際のデータで実際の自社の顧客を理解することが、楽天市場で売れる商品ページ作りの近道につながります。商品ページへアクセスするユーザー層と実際の購入層が違うケースも多くありますので、目的に応じて確認するデータを正しく使い分けることが重要となっています。
楽天市場の商品ページに構成について
商品ページは大きく3つのパートで構成されます。
- ファーストビュー
- ボディ(詳細説明)
- クロージング(購入後押し)
順番にここから説明していきます。
ファーストビュー:1秒で“買いたい”と思わせる要素を
ファーストビューの目的はユーザーの商品に興味を持ってもらい、その先の情報を読み進めてもらうことです。つまりは欲求を喚起しながら離脱を最小限にとどめるような構成になっていることが必須です。
具体的には下記3つのような要素を入れることが理想です。
- ベネフィット:その商品を手に取ることでユーザーが得られる未来の変化を画像とキャッチコピーで端的に説明
- 限定オファー:クーポン、値引き、限定再販、新色追加など
- 第三者評価:ランキング掲載情報、UGC、有名人愛用情報など
ファーストビューに入れることの出来る情報は画像1枚分で多くとも2枚分です。ファーストビューを見た時に1秒で「この先も読み進めたい」と思ってもらえるかどうかという観点で自社のページを確認をしてみましょう。
ボディ部分の構成のポイント:納得と安心を得る情報を丁寧に伝える
ボディの役割は「興味喚起」と「行動」の橋渡し役となっており、納得や安心感を獲得するためにファーストビューで伝えた情報を噛み砕いたり、商品バリエーションやスペックなど不足している情報を丁寧に伝える場所です。
- ベネフィット詳細:そのベネフィットがなぜ実現できるのかへの論理的な説明
- 素材や成分、原材料の違い
- 第三者機関による評価
- 従来品との比較データ
- 同業他社との製造プロセスやこだわりの違いなど
- スペックや商品バリエーションの説明:色、サイズ、型の違いなど
- 差別化・詳細スペック:原材料や素材など他社との違いの説明
- 社会的証明・安心材料:ランキング獲得、店舗や製造過程の写真素材、UGC投稿など
- 複数の利用シーンの提案:男女兼用、ギフト訴求など
これらの情報を元にボディ部分を見返した上で、ユーザーの納得や安心が生まれるページの構成になっているかという観点で自社のページを見返してみましょう。
クロージング:“今”買いたくなる仕掛けを
商品の良さや必要性を伝えたら、最後は「ページを見ている今この瞬間に」購入してもらう後押しをすることが重要です。どれだけ魅力的な商品でもクロージングが欠けていると「また今度でいいか」と購入に繋がらなかったり、後回しの判断になってしまいます。
具体的には下記のような要素を入れることが理想です。
- 限定性や希少性:期間限定〇〇
- 特典:ノベルティやおまけのプレゼント
- 保証:返品送料無料など
- 社会的証明の再提示:「累計販売個数〇〇万個突破」など
値引きやクーポン、特典などのオファーだけではなく、再販告知や個数限定販売などいつも売れている賑わい感を出すことで追加コストの必要なく、「今この瞬間に買ってもらう理由作り」の演出が可能となります。
データドリブンで改善を回す。PDCAがCVR改善のカギ
ノウハウに沿ってページを一度作成したら終わりではありません。ECの世界では早いスパンでトレンドが移り変わったり、競合商材が次々に登場したりと商品や訴求の陳腐化がますます早くなっています。日次、週次、月次それぞれのサイクルで、転換率や滞在時間、離脱率など商品ページの改修によって変化する指標のモニタリングを行い、課題に合わせて商品ページの最適化を行うことで売れるページに育てていくことが大切な心構えです。
まとめ:楽天で「売れるページ」を作るために今すぐできること
楽天の商品ページは、ユーザーが商品の購入を検討する際に最初に触れる情報源であり、楽天市場の中で自社の商材を深く知ってもらうことができる可能性がある唯一の場所です。構成に落とし込む過程は大変ですが、一度売れる商品ページが作成できれば違う商材でも構成の横展開は可能です。
「なかなか転換率が上がらない」「競合の商品ページと比較して訴求が見劣りする」という場合は本記事を参考に商品ページ改修の考え方を実践して頂き、楽天市場での売上UPを目指しましょう。
楽天市場でのCVR改善、もっと確実に進めたい方へ
商品ページの改善には、ユーザー視点の構成や訴求だけでなく、市場全体の動向や競合の売れ筋を把握する視点も欠かせません。
Nint ECommerceは、楽天市場・Amazon・Yahoo!ショッピングといった主要モールのデータをもとに、
- 商品別ランキングの推移
- 価格帯や成分・カテゴリのトレンド
- キーワード・流通量の変化
などを可視化できるECデータ分析サービスです。
売れる商品ページを作るには、「誰に・何を・どう売るか」を的確に見極める必要があります。
Nintのデータを活用すれば、ページ改善の打ち手に“確信”が持てるようになります。
この記事を書いた人

村井宏海
EnterCommerce株式会社 代表取締役
学生時代にエンタメスタートアップの関西での事業立ち上げに参画。大学卒業後、楽天のECコンサルタントとして累計1,000社以上のEC事業支援に携わり、楽天賞を複数回受賞。その後、事業戦略部門でファッションEC事業立て直しプロジェクトに携わり、様々なプロジェクトを横断的にリード。17LIVE株式会社に入社し、ライブコマース事業「HandsUP」の事業責任者として立ち上げから携わり、国内導入数No.1のライブコマースサービスへの成長を牽引。2024年末に退職し、ソーシャルコマースをやライブコマースを支援するEnterCommerce株式会社を創業。
Nint ECommerceに関して

日本国内のEC市場の約7割を占める3大ECモール(楽天市場、Amazon、Yahoo!ショッピング)の売上・販売数量をモール別、ジャンル別、ショップ別、商品別に分析できる画期的なツールです。Nint ECommerceを活用いただくことで、以下のイベント対策を効率的にサポートしています。
活用例
商品在庫(SKU単位)の拡充
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【出典:「楽天で売れるページの作り方。CVRを上げる商品ページ改善の鉄則とは?」(2025年6月16日公開)】
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