「見せるだけで余計な説明がいらない」 LIXILが共通の数字で組織を動かしたEC戦略

株式会社LIXIL

従業員数: 1万人以上

株式会社LIXIL 佐藤さま

株式会社LIXILについて

住宅設備メーカーとして、幅広い製品を展開する株式会社LIXIL。水回り製品や建材など、住まいに関わる多様な商材を手がけ、代理店や工事店を通じた販売を中心に事業を拡大してきました。

EC領域においては、業界全体としても比較的新しい分野でありながら、近年その重要性が高まりつつあります。しかし、従来の販売構造とは異なる市場であるがゆえに、実態の把握や戦略立案において新たな課題も生じていました。

今回は、そうした環境の中でEC戦略をどのように進めてきたのか、同社の取り組みについて、ECモール運営を担当している佐藤さまにお話を伺いました。

市場が見えないことが、意思決定の壁になっていた

EC市場への取り組みを進める中で、まず直面したのが市場の実態が見えないという課題でした。どのショップが売れているのか、市場の規模はどれくらいなのか、競合メーカーはどれほどのシェアを持っているのかといった情報が見えない状態では、ECへの投資判断を進めることも簡単ではありませんでした。

「本当の情報はどこにあるのだろう」という感覚を持っており、判断の拠り所を見つけられない状況でした。当社は住宅設備を中心に非常に幅広い製品を扱っているため、その分、市場全体を把握する難しさも大きいと感じていました。

EC担当者の知見が、組織に共有されていなかった

EC担当者の中では、競合や市場の動きについてある程度の感覚は共有できていましたが、それを商品開発や営業、マーケティングといった他部門へ伝えることは容易ではありませんでした。
ECに直接関わっていないメンバーに説明しようとすると内容が複雑になり、結果として共通認識をつくることが難しい状況でした。自分たちの中では分かっている情報であっても、それが組織全体の意思決定につながらないという課題を感じていました。

データを活用したことで、意思決定が前に進み始めた

こうした課題に対して、Nint ECommerce(以下、Nint)のデータを活用することで、市場の状況を整理し、社内で共有できるようになりました。市場の規模や競合メーカーの動き、商品ごとの販売トレンドといった情報を可視化したことで、これまで曖昧だった前提を明確にすることができました。

その中で強く感じたのは、見せるだけで余計な説明がいらないという変化でした。数値として示せることで、説明を重ねなくても共通認識が生まれるようになり、組織として同じ方向を向きやすくなったと感じています。また、市場規模と現在のシェアを具体的に示すことで、ECへの投資についても議論が進みやすくなりました。

これまで感覚に頼っていた判断が、データをもとに進められるようになったことが、大きな変化でした。

データと生成AIの組み合わせで、分析を実行できる体制へ

Nintのデータによって市場の状況を把握できるようになった一方で、それを実際の意思決定に活かすためには、データを整理し、意味のある形に落とし込む工程が必要でした。

データはそのままでは使えず、集めてまとめ、切り分けて整理し、分かる形に整えるといった作業がどうしても発生します。こうした工程に時間がかかることが、次の課題になっていました。

そこで生成AIを組み合わせることで、こうしたプロセスを効率化し、分析を継続的に回せる体制を整えました。その結果、少人数のチームでも市場分析を継続的に行い、意思決定に活かすことができるようになっています。

データを「見える状態」にするだけでなく、「使える状態」にできたことが大きなポイントでした。

営業にも広がるデータ活用

データの活用は営業領域にも変化をもたらしました。代理店経由の販売が中心であるため、これまではどのショップがどれほど販売しているのかを把握することが難しい状況でした。

しかし、データを活用することで、有力なショップの特定や、他社商品が強いショップの把握が可能になりました。これにより、代理店とのコミュニケーションの質も変わり、これまで見えていなかった販売機会を捉えたうえで、新たなアプローチを検討できるようになりました。

データを組織の資産へ

今後は、ショップごとの販売傾向や商品カテゴリごとの動向など、より詳細な分析を進めていくことで、EC戦略の精度を高めていく考えです。

また、データ活用を特定の担当者に依存しない仕組みづくりにも取り組んでいます。担当者が変わっても継続的に活用できる形にすることで、データを組織全体の資産として蓄積していくことが重要だと考えています。

導入検討企業へのメッセージ

ECに取り組む企業の中には、社内での理解を得ることに課題を感じているケースも少なくありません。そのような場合には、まず実際に取り組んでみて、その結果を可視化して共有することが重要だと考えています。

思い込みに頼らず、実際のデータをもとに状況を示すことで、組織全体で共通の認識を持つことができ、意思決定も前に進みやすくなります。

株式会社LIXILの佐藤さまにお話を伺いました。
本日はありがとうございました。

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