楽天市場で売上200%を達成。池田模範堂のEC戦略に見る成功の仕組み

株式会社池田模範堂

従業員数: 300〜500人未満

EC戦略課 谷崎さま

株式会社池田模範堂について

株式会社池田模範堂は、かゆみ・虫さされ薬の「ムヒシリーズ」をはじめとする皮膚薬を中心に展開する医薬品メーカーです。長年にわたり「肌分野の総合ブランド」を目指してきたことで知られています。近年は、店頭販売だけでなくECを新たな成長軸と位置づけ、2024年12月に「EC戦略課」を新設。楽天市場・Amazonといった主要モールにおける販売拡大と、商品企画の意思決定にデータ活用を進めています。

今回は、モール全体を俯瞰しながら競合比較やカテゴリごとのシェアを数値で可視化し、自社が優位を築ける領域へ投資を集中する戦略を実現した背景について、EC戦略課の谷崎さまにお話を伺いました。

感覚頼みの判断から抜け出せなかった

私たち池田模範堂では、自社ECの売上や在庫は把握できていましたが、競合がどのSKUをどれくらい売っているのかという情報は見えていませんでした。POSデータや店舗別の売上だけでは、モール全体の動きを正確に捉えることが難しく、どうしても「この施策が当たっている気がする」という感覚に頼らざるを得ない場面が多かったのです。

特に、EC専用の新商品を企画する際には、「どのカテゴリが伸びているのか」「どの価格帯や容量が売れているのか」といった市場の俯瞰ができず、最初の一歩でつまずいていました。広告投資の判断も、確信を持てないまま進めていたのが実情です。

「使い続けられるツール」であることが決め手に

EC戦略課の立ち上げにあたり、まず考えたのは「継続して使える仕組みをどう作るか」でした。現場のメンバーが毎日の業務の中で自然に活用できることが重要だと考え、直感的な操作性とモール全体を俯瞰できる環境を重視しました。
その点で、「Nint ECommerce」(以下、Nint)のUIは非常にわかりやすく、目的に合わせてすぐに分析を始められました。
さらに、楽天市場・Amazonを横断してカテゴリ単位で比較したり、競合の動きを一気通貫で把握できる可視化機能が、自分たちの求めていた「全体像を見ながら判断する」スタイルに合っていました。
導入後の定例活用面談などの伴走支援も、安心して運用を進められる大きな後押しになりました。

導入を後押ししたのは「信頼できる仕組み」

導入を社内で進める際には、投資対効果の観点から慎重な意見もありました。ですが、私たちが求めていたのは単なる安価なツールではなく、「ECに真摯に取り組むための基盤」です。モール全体・全商品の動きを俯瞰できる点、使いやすさ、伴走体制。その総合力を評価し、投資に値すると判断しました。

導入後は、私が中心となってまずは担当者レベルで運用を始めました。ツールは「触れば使える」設計で、定例面談でも活用の方向性をすり合わせられたため、スムーズに定着できたと思います。

モールごとの「売れ方」が見えた瞬間

Nintを使い始めてすぐに感じたのは、「モールによって売れる価格帯が根本的に違う」ということでした。
楽天市場では送料無料条件などの影響もあり、高単価・複数個セット商品が伸びやすい傾向が見られました。一方、Amazonでは低単価・トライアル需要が厚い。この違いがデータ上で明確になったことで、施策の方向性が一変しました。

具体的には、楽天では2個・3個セット商品の販促に注力した結果、一部SKUで前年同月比約200%の売上を達成しました(導入後半年時点の結果です)。これまでは「なんとなく伸びている」としか捉えられなかった動きが、数字で裏づけられるようになったのは大きな成果です。

データが変えた意思決定。感覚論から根拠ある提案へ

Nintには週2〜3回はログインして分析を行い、月1回の詳細分析を定例化しています。
たとえばメーカー別シェアやショップ別の売上推移を俯瞰し、モールごとの強弱を把握します。新商品の動きや注目SKUをウォッチし、「このカテゴリが今伸びている」といった兆しを早期に捉えることもできます。
これらのデータは社内会議や商談資料に落とし込み、楽天市場・Amazon双方で「モール全体最適」を前提とした意思統一に活かしています。

特に効果を感じるのは、バイヤーとの交渉の場面です。モール全体と個々のショップの売上を並行して提示できるため、投資判断に納得感を持ってもらえるようになりました。以前は主観的なやり取りになりがちでしたが、今では客観的なデータをもとに議論できています。

「ECと相性の良い商品」がデータで見えた

導入して驚いたのは、感覚では気づけなかったジャンルの伸び方が裏付けられたことです。
たとえば“コンプレックス系”と呼ばれるニッチな領域では、デリケートエリアのかゆみ用製品など、店頭では比較的購入しづらい商品がECで強い傾向が見えました。容量や価格帯を微調整することで、より多くのユーザーに届く可能性を確認できたのは収穫でした。

こうしたデータに基づく判断は、単なる販促施策にとどまらず、商品企画やプロモーションの方向性にも影響を与えています。

数字で語り、次の一手を導く仕組みづくり

Nintは、UIの使いやすさとツール内で完結できる分析環境が特長です。
従来のようにExcelにデータを落とし込んで整理する必要がなく、限られたリソースでも継続運用できます。
さらに、モール全体の動きと自社の実績を両輪で可視化できることで、「私たちの目的はあくまでモール全体の成長」というスタンスを関係者間で共有しやすくなりました。
本社や関連部門からの「このカテゴリの動きは?」という質問にも、定量データで即応できるようになり、社内外からの信頼も高まっています。

今後の展望 ― ECを起点に新しい商品を育てたい

今後は、同業他社に先行してモール全体の売上を押し上げ、広告効果や認知を広げる“面”での攻略を続けたいと考えています。
一方で商品開発の面では、ECでヒットの芽を見つけ、店頭へ橋渡しするスモールスタート型の開発モデルを確立したいと思っています。
数年内には、EC特化設計の商品を企画・商品化し、「ECで売れる」を次の事業成長の柱にしていくのが目標です。

最後に ― これからECを強化したい企業へ

もし今、「何から始めればいいかわからない」と感じている企業があるなら、まずはモール全体の現状を正しく掴むことから始めるのがおすすめです。
Nintは、初心者でも直感的に使えるUIと、伴走支援のサポート体制があります。ECを本気で伸ばしたいと考える企業にとって、最初の一歩を支える強力なパートナーになると思います。

株式会社池田模範堂の谷崎さまにお話を伺いました。
本日はありがとうございました。

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