「何から手をつけるべきか」が分かる。放置状態のAmazonを月200個まで伸ばした立ち上げ戦略
ビーナスベッド株式会社
従業員数: 100人未満
ビーナスベッド株式会社について

寝具の製造・販売を手がけるビーナスベッド株式会社。楽天市場を中心にEC事業を展開し、安定した売上を築いてきました。
一方でAmazonにも出店していたものの、運用は十分に行われておらず、ポテンシャルを活かしきれていない状況が続いていました。
今回は、Amazon運用の立て直しと成長のプロセスについて、ビーナスベッド株式会社の松井さま・平山さまにお話を伺いました。
Amazonに出店しているが、ほぼ手がついていない状態

以前からAmazonには出店していたものの、実際にはほとんど手をつけられていない状態でした。
売上もほぼゼロに近く、「ポロポロ売れればいい」という位置づけにとどまっていた感覚です。
広告運用も行っておらず、知見もリソースも不足していました。
社内では楽天市場が伸びていたため、どうしてもそちらに集中し、Amazonは後回しになっていました。
短期的な売上を考えると楽天に寄るのは自然ですが、その結果としてAmazonは手つかずのまま残っていた形です。
また、Amazon特有のルールやロジックも分からず、調べても最終的な勝ちパターンが見えませんでした。
楽天の延長で考えると通用しない部分が多く、途中で止まってしまうことが多かったです。
結果、何を優先すべきかも分からず、判断できない状態でした。
新商品の枕をきっかけにAmazonを本格強化
転機になったのは、新商品の枕を投入するタイミングです。
当初は楽天市場や自社サイトでの販売を中心に考えていましたが、枕というカテゴリ自体の市場規模を踏まえると、Amazonも無視できないと感じていました。
ただし、その時点では具体的にどの程度の規模があり、どこまで狙えるのかまでは見えておらず、本格的に踏み切る判断には至っていませんでした。
外部コンサルの導入を決めた理由
Amazon強化を検討する中で、もともとNint ECommerceを利用していた流れもあり、 Nintのコンサルティングサービスについても一度話を聞いてみることにしました。
その打ち合わせの中で、市場データを具体的な数字で提示してもらいました。
Amazon上でどれくらい売れているのか、上位商品の販売数がどの程度なのかを見たことで、「ここまで売れているのか」と強く印象に残りました。
億単位で動くカテゴリであることが分かり、1%でもシェアを取れれば十分に事業として成立するという現実的なラインが見えました。
これによって、Amazonに本格的に取り組む意思決定ができたと感じています。
さらに、自社と同規模の企業の成功事例も提示されました。
ページ改善や広告の使い方まで含めた具体的な内容だったため、「自分たちでも再現できる」というイメージを持つことができました。
もともとAmazonに関する知見はほとんどなかったため、自社だけで進めるよりも、外部の知見を取り入れた方が良いと判断し、導入を決めました。
商品ページ改善からAmazon運用を立ち上げ
最初に取り組んだのは商品ページの改善でした。
それまで楽天用のページを流用していましたが、最初の打ち合わせで「スマートフォンでの見え方が違うため、画像は縦長にした方がよい」という具体的な指摘を受けました。
単に変更を提案されるだけでなく、「スマホで全画面表示されるようにする」という理由まで含めて説明があったため、納得感を持って改善に取り組むことができました。
また、ブランドの歴史やショールームの存在など、それまで楽天では前面に出していなかった要素についても、「Amazonでは差別化になる」という形で提案を受けました。
これも非常に納得度の高い指摘でした。
こうした改善は枕だけでなく、マットレスにもすぐに横展開できています。
最初に型ができたことで、その後の施策も進めやすくなりました。
広告運用と定例ミーティングによる改善サイクル

広告運用は完全にゼロの状態だったため、そこを任せられたこと自体が大きな変化でした。
社内ではカタログ改善やクーポン施策など、別の重要領域に集中できるようになっています。
また、2週間に1回の定例ミーティングによって、運用の進め方が大きく変わりました。
それまでAmazonは「気になったときに見る」という状態でしたが、定例があることで進捗・目標との差分・次の施策が整理され、改善サイクルが回るようになりました。
特に大きかったのは、社内での会話の変化です。
レポートをもとに数字で議論できるようになり、意思決定のスピードが上がりました。
代表もミーティングに参加しているため、その場で判断が下りることも多く、施策の実行が早くなっています。
また、ミーティング後にそのまま残って議論する流れも生まれ、社内での検討の質も変わりました。
「伴走」の価値を実感した瞬間
運用を進める中で、単なる施策提案だけでなく「伴走している」という実感が強かった場面もありました。
たとえば、広告配信が止まりかけていた際に、早い段階で連絡をもらえたことがありました。
そのおかげで売上への影響を最小限に抑えることができました。
もしこれに気づくのが遅れていたら、売上が落ちていた可能性もあります。
日々の細かな確認や異常検知まで含めて見てもらえている点は、大きな安心感につながっています。
また、良い結果だけでなく、課題やうまくいっていない点も含めてフラットに共有してもらえるため、信頼して任せることができました。
枕販売数は0個から月200個へ
こうした取り組みの結果、枕の販売数は0個から月200個まで成長しました。
もともとは明確な目標すらない状態でしたが、市場データをもとに「200個」という具体的な目標を設定でき、それをブラックフライデーで達成することができました。
数字をもとに計画を立て、その通りに実行できたという経験は非常に大きいです。
さらに、販売数が見えるようになったことで、在庫や物流の考え方も変わりました。
コンテナを回すことで原価を下げるなど、事業としての選択肢が広がっています。
意思決定のスピードが変わった

最も大きな変化は、売上よりもむしろ意思決定の部分かもしれません。
社内だけでは判断が難しかった部分も、データと根拠をもとに提案してもらえることで、判断のスピードが上がりました。
もしこの支援がなければ、広告運用を担う人材もおらず、優先順位の判断も遅れていたと思います。
結果として、ここまでスムーズな立ち上げにはならなかったはずです。
Amazon事業をさらに拡大へ
今後は枕に加え、マットレスなど他の商品も育てていく予定です。
商品ごとに役割を分けながら、全体で売上と利益のバランスを取る設計を考えています。
枕で販売数を伸ばし、マットレスで利益を確保するような構造も視野に入れています。
また、レビューの重要性も強く感じています。
Amazonではレビューの内容が非常に具体的で、購入の意思決定に大きく影響します。
簡単に増やせるものではありませんが、販売数を伸ばしながら自然に蓄積していくことが重要だと考えています。
Amazon運用に悩む企業へ
Amazonはやるべきことが多く、独自ルールも複雑です。
そのため、自社だけで進めようとすると限界を感じる場面も多いと思います。
一方で、市場規模は非常に大きく、正しく取り組めば大きな成果につながる可能性があります。
特に、新商品立ち上げのタイミングや、優先順位が見えない状態のときには、外部の知見を活用する価値は大きいと感じました。
仮にこの支援がなければ、広告運用を担う体制もなく、優先順位の判断も遅れていたと思います。
結果として、Amazonの立ち上げはここまでスムーズには進まなかったはずです。
データをもとに、自社の規模に合った現実的な戦略を描けるかどうかが、成果を分けるポイントだと感じています。
ビーナスベッド株式会社の松井さま・平山さまにお話を伺いました。
本日はありがとうございました。